東京・赤坂で40代女性を殺害しようとしたとして、警視庁が22日、知人の男（43）=東京都練馬区=を殺人未遂容疑で逮捕した。「私はやっていません」と容疑を否認しているという。捜査関係者によると、陸上自衛隊朝霞駐屯地（東京都練馬区など）に勤務する自衛官だという。

　事件発生から6日。逮捕のきっかけになったのは「リレー捜査」という手法だった。捜査員は、街中にある膨大な防犯カメラの映像を収集・分析し、そこに映った人物の足取りをたどっていった。

　事件は16日午前10時25分ごろ、東京都港区赤坂3丁目のビル地下1階にあるライブハウス兼飲食店の前で起きた。女性が1人で開店を待っていたところ、何者かに刃物のようなもので左脇腹や左手を刺され重傷を負った。

「男に人が刺された」　16日午前10時半の110番通報

　女性は、仕事とは別に趣味で友人と音楽活動をしていた。日曜日のこの日は、店で開かれるライブに複数人で出演予定だった。

　約5分後、店の人から「男に人が刺された」と110番通報があった。刺した人物は現場から逃げており、警視庁は殺人未遂事件として捜査を始めた。

　現場を管轄する赤坂署のほか、警視庁捜査1課、高度な解析機器を持つ捜査支援分析センターも加わった。刺した人物の行動を追うため、防犯カメラのリレー捜査が始まった。

　事件発生の約2時間半前。現…