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professor_kitagawa.jpg錯体化学の研究で知られる、京都大学副学長で同大特別教授の北川進氏らに、ノーベル化学賞が授与されることが発表された。

受賞理由は「金属有機錯体(多孔性配位高分子)の開発」。共同受賞者は、リチャード・ロブソン教授(メルボルン大学)、オマー・ヤギー教授(カリフォルニア大学バークレー校)。受賞理由は「金属有機錯体(多孔性配位高分子)の開発」

北川博士は、金属イオンと有機化合物との結合反応(配位結合)を利用することで、ナノメートルサイズの規則的な孔を無数に有する新しいタイプの多孔性材料(多孔性配位高分子:金属−有機骨格材料)を開発した。

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この多孔性材料は、細孔中に気体を大量に取り込むことができ、水素や天然ガスの大量吸蔵を行う研究が世界中で行われるようになった。既存の多孔性材料(ゼオライト、活性炭など)を進化させ、多孔性配位高分子の学術的・産業的価値を大きく高めた。「配位空間の化学」分野を開拓し、温暖化など今日的課題(エネルギー、環境、生命)の解決にむけたアプローチ技術として、注目を集めている。

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北川博士は、記者会見で、「新しことにチャレンジし、30年超従事してきた。環境に恵まれた、退職年齢をすぎても研究させていただいていることにも感謝」

受賞の連絡があった際のエピソードでは、「5時半頃、事務作業をしていたとき、電話がかかり、最近、妙な勧誘電話がおおく、またかとおもっていたら、受賞の電話だった。1時間後に発表するので公言はしないでください」といわれたという。

成功の秘訣は?との質問に、「興味をもって挑戦する。研究室のビジョンが大切。化学は個人プレーでなく、チームプレイが重要」。と述べた。

子供たちに伝えたいこととして、「パスツールの言葉で『幸運は準備された心に宿る』を伝えたい。子供たちには、経験を大切にしてほしい」と答えた。

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