広場に訪問者が現れた。
その歩みは石を震わせ、瞳には飢えとともに、
夜を渡る沈黙が宿っていた。
人々はざわめき、
「これは災いをもたらす」と叫び、門を閉ざし、
鉄の影を振るった。
その夜、血は石畳を濡らし、安らぎは胸に
宿ったが、それは薄氷のごときものであった。
やがて街に異変が始まった。
木々は花をつけても実らず、
小さき獣は群れをなし屋根裏に忍び込み、
皿に灯る糧は静かに痩せていった。
市場には品が並んでいても、欠け落ちた響きが
あり、子らの笑いは乾いた風にさらわれて
いった。
夜空には無言の灯がともり、風は塔を
渡りながら囁いた。
――退けられたのは災いではない。
静かに大地を支える手そのものであった、と。
Permalink | 記事への反応(1) | 11:57
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君が書いてるのちゃんと読んでるけど、毎回恐ろしくつまらないね 趣向を変えたほうが良いのかな~って思うよ(^O^)/