こんな日本離れした大豪邸に このお家賃で住めるので……！？ 思わず二度見してしまいました。

スペイン風の外観は、 立ち入るのも少し緊張するほどの貫禄。

曲線を描くエントランス、 連なるオレンジ色の屋根。

桜並木に建っているので 春には桜色が背景に重なるのでしょう。

通りかかったら思わず 立ち止まってしまいそうな大豪邸。 ここに、毎日、帰って来られるなんて！

室内も、ため息が出るほど 非日常的です！ ホテルみたいですよね。

アーチと、漆喰の壁と、タイルの床。

「ここ、チェックインする場所じゃなくて 住まいなの……？」と、 思わず声が出ました。

奥の窓の先には広いお庭が広がり、 やわらかな木漏れ日が室内を包み込みます。

手書きの間取り図も 味があります。

サンルームにウッドデッキ。 洋館の“憧れポイント”が全部入り！

食堂や「謎の部屋」も 気になるところ……！

さて、なぜこの豪邸が このお家賃で？ その理由をお答えします。

使えるのは１階のみ。 １階のみ、といっても 178㎡の広さです！ ちなみに、２階も 一部は利用相談可です。

２階は家主さんが物置として 利用しているそうです。

年に1～2回、家主さんが 物を取りに来るかもしれないし、 来ないかもしれない。

それから、 建具の建て付けが 少し悪い箇所があるそう。

そして、 庭の雑草取りと、 秋の落ち葉の時期に 敷地前の側溝を お掃除していただくことも お願いします、 とのことです。

そのお庭というのが、 とても立派！

桜の木が堂々と 枝を広げる、ガーデン。 春にはデッキに出て お花見を楽しめます。

年に一度、 庭木の剪定サービスが入るので、 普段のお手入れをしていれば、 この贅沢なガーデンを 心ゆくまで楽しめます。

上記が、お得な お家賃のご事情です。

別のところに住んでいる家主さんに代わって このお屋敷を空き家にせず、 大切に住んでくれる方を 探しています。

つまり、家主さんに代わって このお屋敷を見守る 「家守」のような存在。

あるいは、 「管理人さん」「書生さん」的な ポジションでしょうか。

だからお申し込み後には 家主さんとの面談もあります。

なかなか珍しい 賃貸募集の形態ですよね。

さて、物件ツアーに戻りましょう。

アーチと格子窓が連なる外通路は、 避暑地のホテルか、 美術館のような雰囲気。

水回りも抜かりなく美しいです。

収納力抜群のキッチンには さりげなくアーチがあしらわれ、 漆喰の作業台と、 かわいいタイルの床。

木製の作り付け棚にも アーチの意匠が施されています。

建物全体と見事に調和していますね。

お風呂がこれまたすごくて タイル張りの迫力のある 浴室です。

どっぷりと浸かれる 深い浴槽も魅力的。

天井が豪華！ アーチ状で、 ガラスモザイクがびっしり！

朝靄のようにきらめく 天井を見上げながら 湯船に浸かる時間。 なんて格別でしょう。

トイレもお風呂同様のタイル張り！ 男子用便座もあります。

タイルといえば、 メインリビングに貼られた このテラコッタタイルも 大変可愛らしいです。

玄関の吹き抜けにも タイルが貼られているんですよ！

実際に見てみると きっと写真以上に ときめくポイントが 随所にあるのでしょう。

ここで過ごすことが日常になるなんて、 ちょっと容易くは想像がつかない……！

ちなみに法人契約もOKだそうです。

法人契約の場合 前面道路への駐車や 大きな音を発する 可能性がある場合は不可です。

豪華絢爛で、でもどこか懐かしい。 そんな空間を間借りしながら過ごす、 不思議な時間。

この先、二度とない ちょっと変わった 暮らし体験になることでしょう。

「スペイン風お屋敷の家守さん」、 お待ちしています。

文・戸田江美

デザイナー。荒川区のマンションの大家をしている。落語が好き。@530e

トダビューハイツ ロジハイツ