時代にあわせて中身を変え、その都度、企業に対応を迫ってきた会計基準。過去の実績だけでなく、将来のリスクや展望をも開示するよう進化してきた。そんな中、味の素は業績が沈んだ際に会計改革を武器に立て直しを狙った。レゾナック・ホールディングスは半導体で成長する覚悟から会計基準を変えた。アクティビスト(物言う株主)の攻勢に備え、社内で投資家視点を持つ動きもある。リースやのれん、営業利益の統一など会計基準の変化の波は今後も押し寄せる。先が読みにくい時代だからこそ、会計を武器にできるか。経営者は問われている。
シリーズ
会計で強くなる

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8回
第8回
株価3倍レゾナック 髙橋社長、IFRSで海外投資家に成長ストーリー語る
会計基準の変化が、経営の質を問う時代になってきた。この四半世紀は業績など過去の実績だけでなく、将来を予測する「見積もり会計」への動きだった。これから必要になるのは、事業の可能性の徹底した分析と、必要な投資の選別。会計を生かすには成長戦略と実行力も必要になる。
第7回
伊藤忠、エクセルバケツリレー脱し炭素会計刷新 IFRSの開示変更に悩む商社
巨大な総合商社は、会計制度の変更が経営に響く。エクセルのバケツリレーで現場から悲鳴が上がっていたという伊藤忠は新興企業と組み、サステナ開示の業務フローは刷新。国際会計基準(IFRS)の営業利益統一で商社は見た目の営業利益が減る恐れがあり、「ミスリードにつながる」と三菱商事は追加の…
第6回
中外製薬、経理部門が防ぐ机上の空論 財務人材が事業本部長の右腕に
デジタル化や脱炭素など、企業が対応する課題は尽きず、経費精算や決算を担ってきた経理部にも変革の波が押し寄せる。中外製薬は財務人材を事業部門の「右腕」にする組織改革に取り組み、三井住友フィナンシャルグループはRPAやAIで経理業務を75%自動化した。財務・経理はDXや人事戦略の中核…
第5回
GENDA、M&A重視で日本会計基準と決別 「IFRSの方がやりやすい」
M&A(合併・買収)で発生する「のれん」をどう償却するか。定期償却する日本会計基準では営業利益が押し下げられるなどとして、償却しない国際会計基準(IFRS)に移行する企業が出ている。アミューズメント施設を運営しM&Aによる成長戦略を描くGENDAもその一つだ。日本基準ののれん処理…
第4回
学研HDの自己資本比率が半減、経営揺さぶる会計基準改訂 リース変更の波も
会計基準の相次ぐ改訂は企業経営を揺さぶってきた。次の波は2027年のリース会計の変更だ。これにより、学研ホールディングスの自己資本比率は17%まで半減する懸念がある。1990年末の会計ビッグバン以来、四半世紀にわたり繰り返されてきたのは、日本基準を米国や国際会計基準に近づける動き…
第3回
古河電工の戦略本部は「社内アクティビスト」、投資家目線の改革でROE10%に
「社内に刺激を与えるためにも『アクティビスト』という言葉を選んだ」。2022年に「社内アクティビスト」を標榜するポートフォリオ改革に着手した古河電気工業の宮本聡代表取締役はこう話す。宮本氏は自らが率いる戦略本部に社内アクティビストの役割を担わせ、投資家目線の事業改革に乗り出した。
第2回
[独自調査]会計指標、成長企業は何を最重視? ROEを上回ったのは
「あなたの会社で財務のトップが、最重視している会計指標は何ですか。どれか1つだけ選んでください」。日経ビジネスは成長企業が最重視する会計指標を独自に調査した。自己資本利益率(ROE)を上回って最多の回答となったものとは…。
第1回
[新連載]味の素を救った会計改革 ROIC浸透で資産2000億円圧縮
経営危機の際にこそ会計改革は経営の武器になる。「かつては粗利の絶対額を重視していた。投資額が膨らんだ先に減損があった」とCFOが明かす味の素は、ROIC重視などの会計改革で窮地を脱した。アクティビストの攻勢にあっていたフジクラも会計改革で立ち直りを狙った。会計で強くなる企業の実践…
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