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[本橋信宏]吉行淳之介らを輩出したエロ本出版社も次々倒産「エロ業界苦難の日々」

ノンフィクション作家本橋信宏 色川武大、吉行淳之介らを輩出したエロ本出版社も次々倒産 「エロ業界苦難の日々」  不況に強いのが、ラーメン店とエロ本と言われてきた。  ところがここにきて、ラーメンは過当競争にくわえてスープに手間とカネをかけ過ぎ、店が立ちゆかなくケースが多発。エロ本はネットと携帯の普及によって無料で無修正画像が見放題となって、エロはただで見るものという価値観が三十代以下に広まり、エロ本の売り上げが急減、エロ本系出版社は大不況に陥った。三十代より下の世代は、いまではパソコンや携帯動画でオナニーする。4畳半に寝転び、エロ本でシコる姿は昭和の遺物になった。  裸さえ載せていれば黙っていても最低でも10万部以上、平均で30万部以上売れていた時代が嘘のようだ。かろうじて生き残っているエロ本も部数はかつての10分の1以下となった。  エロ本を出版してきた老舗出版社も相次ぎ倒産、自主廃業となった。  2007年4月、ビデオボーイ、べっぴん、すっぴん、デラべっぴん、といった月刊誌の毎月発行部数が合計100万部に達し、関連会社の宇宙企画からは秋元ともみ、早川愛美といった美少女をビデオデビューさせ、80年代美少女カルチャーの総本山とされていた英知出版が倒産。  2007年9月、阿佐田哲也こと色川武大が麻雀放浪の末に在籍した出版社としても知られる出版社、司書房が倒産。釣り、小説関連書を出版していた親会社の桃園書房もともに破産。  2010年、吉行淳之介が編集者として働いていた古い歴史のある出版社東京三世社が、他社に出版物を譲り自主廃業。  雄出版、メディア・クライスなどが消失していった。  つぶれてはいないが、老舗のサン出版、ミリオン出版、コアマガジン、といった大手も大規模なリストラを断行し、多くの優秀な人材がいなくなった。  社員編集者が解雇され、フリーランスのカメラマン、ライター、デザイナーも苦境に陥っている。フリーランスの世界では、五十歳定年説というのがまことしやかにささやかれている。特にカメラマンは体力勝負であり、早く自然淘汰が迫る。メルセデスと複数の愛人を抱えていた中堅のカメラマン数名が、私の前からいつのまにか消えていった。  ライターも然り。廃業して不動産会社社員になったり、レストラン従業員となったり、あいた時間にコンビニやガードマンのアルバイトをするライターが増えている。

[本橋信宏]吉行淳之介らを輩出したエロ本出版社も次々倒産「エロ業界苦難の日々」
久田将義責任編集 ニコ生タックルズマガジン

ニュースサイト『東京ブレイキングニュース(旧・日刊ナックルズ)』編集長、『実話ナックルズ』『ダークサイドJAPAN』元編集長の久田将義が、インターネットを通して新たな「アウトローメディア」を始めました。その名も「久田将義責任編集 ニコ生タックルズマガジン」。放送まとめ記事やオフショットなど発行致します。

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久田将義

ニュースサイト『東京ブレイキングニュース(旧・日刊ナックルズ)』編集長。『実話ナックルズ』『ダークサイドJAPAN』『NONFIXナックルズ』『HARDCOREナックルズ』元編集長。『月刊選択』『週刊朝日』を経て現在へ。近著『関東連合 六本木アウトローの正体』(ちくま新書)『トラブルなう』『原発アウトロー青春白書』(ミリオン出版)、『僕たちの時代』(青木理氏共著・毎日新聞)

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