「正直、なんで私これやってるんだろうって思ってました」──そう語るのは、人気コスプレイヤー・奥寺テーラを姉に持ち、自身もコスプレイヤーとして活動の幅を広げる奥寺ひな。姉に半ば強引に勧められたことがキッカケで足を踏み入れたコスプレの世界。当初は戸惑いしか無かったが、ある出来事を機にその魅力に目覚める。SNSでの立ち振る舞いに見せる真摯な一面や、学生と活動を両立させる工夫、そして「一番の親友」と語る姉との特別な関係性まで、赤裸々に明かしてくれた。(前後編の後編)>>前編は下の関連記事からご覧ください。
【写真】姉妹でコスプレイヤーとして活動、妹・奥寺ひなの撮り下ろしカット【7点】――現在は大学に通いながら活動されていますが、学業との両立は大変ではないですか?ひなさん んー。でも、勉強は好きな方かもしれないです。運動は全くダメなんですけど(笑)。体育の成績は、頑張る気持ちだけは見せようと思って、サッカーの授業でも必死に声を出したりボールを追いかけたりして、なんとかカバーしていました。
――コスプレは衣装やウィッグなど、お金もかかるイメージがあります。費用はどうやって捻出してるのでしょう。ひなさん 中学生の頃は、お姉ちゃんと衣装を貸し借りすることが多かったです。同じ作品のキャラクターなら制服が一緒だったりするので。あとはお小遣いを貯めたり、本当にお金がない時は「パパ、お願い!」って買ってもらったりもしました(笑)。
――お父様、優しいですね!ひなさん はい、本当に。今まで10着以上は買ってもらっていると思います。その代わりと言ってはなんですけど、姉とのコスプレのツーショット写真を送って、ちゃんと恩返しはしていますよ(笑)。今は撮影会に出させていただいているので、そこでいただいたお給料を活動費に充てたり、着なくなった衣装をフリマアプリで売ったりして、なんとかやりくりしていますね。
――堅実ですね。小道具をご自身で作ることもあるとか。ひなさん 特に靴は売っていないことが多いのでよく作ります。真っ白な靴を買ってきて、ポスカで地道に色を塗ったり。図工みたいな細かい作業は、得意ではないですけど昔から好きなんです。
――活動において、お姉さんのテーラさんはどんな存在ですか?ライバル?ひなさん いえ、ライバルだと思ったことは一度もなくて感覚で言うと、一番仲のいい“親友”ですかね。生き方すべてが魅力的で、憧れの存在なんです。私はそんなに自分から話すタイプじゃないんですけど、姉は誰とでも明るく話せて、すぐに人と仲良くなれるんです。自分とは全然違うからこそ、すごいなって思います。
――一緒にいると、お姉さんが話してくれるから楽、みたいな?ひなさん あ、それはあります(笑)。姉が話してくれるから、私は隣で聞いてる、みたいな。でも、考え方はお互い全然違うので、何か相談した時に自分にはない視点でアドバイスをくれるのですごく参考になります。