前編記事『旧統一教会が解散したら所有資産約1200億円はどうなるか…北海道・帯広の「謎の宗教団体」が資産移転先として急浮上』より続く。
「2代目教祖が追い出され、消滅させられた」
「天地正教」の2代目教祖となった新谷静江氏はすでに亡くなっているが、本誌は帯広を訪ね、親族の男性に取材。男性はこう証言した。
「静江さんは統一教会の教義を否定しませんでしたが、一方で、霊感商法などのカネ稼ぎからは手を引こうとした。
方針に従わない静江さんは、教団にとって邪魔な存在だったのでしょう。'97年に韓国人幹部が送り込まれてきて、天地正教の幹部が総入れ替えすることになった。静江さんは文鮮明に手紙を出しましたが取り合ってもらえず、解任されて追い出されたのです。
その後、天地正教から教祖はいなくなり、旧統一教会幹部が会長を務めるようになった。'99~'00年にかけて、全国にあった道場も閉鎖され、教団の教会になったと聞きます。天地正教は事実上、消滅させられたんです」
実際、天地正教の現在の代表は旧統一教会の信者。そして「聖地」も、すでに教団のものになっている。