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Suicaをポケットに入れたまま改札通過、実装の技術的課題をクリア【鉄道技術展レポート】

 「ウォークスルー改札」という言葉が鉄道改札機の世界でホットトピックとなりつつある。現在、東日本旅客鉄道(JR東日本)が上越新幹線の長岡駅と新潟駅の間で顔認証改札機の実証実験を行っているが、文字通り“手ぶら”で改札を通過可能な仕組みは、従来の改札機が提供してきた“タッチ”から、“タッチしない”への時代への転換点となるのだろうか。

 そんなウォークスルー改札が複数参考出展されていた、11月末に幕張メッセで開催されていた鉄道技術展での展示内容を紹介したい。

ミリ波を使ったウォークスルー改札は従来のSuicaがそのまま利用可能

 鉄道技術展のJR東日本ブースで展示されていたのは「ミリ波」を使ったウォークスルー改札機だ。JR東日本では数年前からミリ波を使った改札機の開発を進めており、実際に展示会等で紹介されたこともある。今回は同社ならびに、日本無線(JRC)とソニーの3社の座組で開発が進められ、参考展示と相成った。

 日本無線によれば、以前に展示されたことのあるモデルでは“アンテナ”がウォークスルー改札利用者の頭上を覆う形で設置されていたが、今回は人の側面を覆う程度の高さの“ついたて”が設置されるだけで圧迫感がなく、設置の際の自由度が向上している。携帯電話の通信でも利用されるミリ波の特性として、ある程度の電波の指向性もあるため、電波の混信や誤認識も少なく、複数人が同時に通過することも可能だという。

 カタログスペック上は1分間に最大69人まで通過可能とされているが、これはSuicaが改札機におけるスループットの目安としている1分間あたり60人を上回っている。「本来、スペック的には200人程度が通過しても問題ない」(日本無線)ということで、よく言われる大都市での朝夕のラッシュ時でも問題なく処理できるというスタンスだ。

 さて、このミリ波によるウォークスルー改札の特徴といえるのが「既存のSuicaのICカードをそのまま利用できる」という点にある。

 専用のカードケースにSuicaのカードを挿入した状態で改札機に進入すると、利用者が通過している間にミリ波を用いて改札機とカードケースの間で通信が行われ、カードケースはSuicaと改札機との中継を行う形でカード内の情報の読み書きを行い、改札機側の視点では“タッチしない”状態でSuicaの読み書きが通過中に行われていることになる。

 カードケースとSuicaの間はFeliCa(NFC)が非接触通信を行っている13.56MHzの周波数帯でミリ波とは異なる通信を行っており、例えるなら従来の改札機のICカード読み取り部がカードケース側に移動し、その間をミリ波の通信が補っている構図となる。

 ポイントとしては、あくまで改札機の通過に必要なSuicaは「従来のSuicaそのもの」であり、これをそのままウォークスルー改札に使える点にある。つまり、ウォークスルー改札に対応した駅ではカードケースの仕組みを使ってミリ波による通過が可能で、非対応の駅ではSuicaが挿入されたカードケースごと改札機に“タッチ”すればいいというハイブリッド構成になっている。

 改札機の開発を日本無線が担当し、カードケースを含むSuicaとミリ波の中継通信部分などをソニーが担当しており、実装にまつわる技術的課題をクリアしたというのが今回の展示だ。

今回の展示を紹介するリーフレット 今回の展示を紹介するリーフレット
※クリックすると拡大画像が見られます

 新潟での顔認証改札と同様に、このミリ波によるウォークスルー改札でも“手ぶら”での通過が可能であり、カードケースを手に持っている必要はなく、ポケットなどに入れたままでも問題ない。

 ただし、写真でいうカードケースのSuicaの横に見える突起部にアンテナがあり、この部分を手で覆い隠したり、電波を吸収する素材(金属や水など)で挟まれた場合などはミリ波による通信が行えなくなるため、通過時にエラーとなる。後の動画で普通に通過した場合と、手でアンテナ部を覆った場合の2パターンを撮影したので参考にしてほしい。

 課題としては、カードケースの駆動に電源が必要であり、そのためのバッテリをカードケースは内蔵している。バッテリは駆動時間の問題があるため、カードケースに電源オン/オフのスイッチがあり、ウォークスルー改札の通過時にはオンの状態にしておく必要がある。

 あとはコスト感だが、カードケースそのもののコストは現時点で1000円程度で、改札機自体も新潟駅に設置された顔認証改札が従来の改札機に被せる形で設置できてコストやスペースの問題解決を志向したのと同様に、既存の改札機にそのまま設置できるものを用意することは可能とのこと。一方で、利用者側にカードケースの利用を促す必要があったり、現時点ではまだスマートフォンでの活用方法が見えていない部分もあり、このあたりのギャップを埋めていくのが今後の検討事項になりそうだ。

Bluetoothと顔認証を用いたウォークスルー改札

 もう1つ、会場で見かけたのがBluetoothと顔認証を用いたウォークスルー改札だ。これが展示されていたのは日本信号のブースで、同社ではBluetooth(BLE)と顔認証を用いたマルチ対応改札機のデモンストレーションを行っていた。

 利用可能な入場手段は5種類で、交通系ICカード、QRコード、クレジットカード/デビットカードによる“タッチ”乗車、顔認証、そしてBLEだ。展示品はあくまで全部の認証手段を搭載した「全部入り改札」で、実際の導入あたっては要望に応じて必要の機能のみの選択が可能とのこと。

 交通系ICカード、QRコード、“タッチ”乗車についてはすでに現役の認証手段なので特に説明しないが、今回のポイントは顔認証とBLEになる。顔認証改札については以前の展示会でも日本信号が参考出展していたが、今回新たにBLEが加わった。

 BLEの場合は改札通過にスマートフォンを利用し、スマートフォン自身が一種の“BLEビーコン”になる形で信号を発信し続け、それを読み取った改札機が通過を許すという仕組みだ。顔認証における顔情報と同様に、事前にサーバ側に通過に必要な情報(顔、BLEビーコン情報)を登録しておく必要がある点も共通で、この事前の情報登録はウォークスルー改札の基本といえるかもしれない。この点が先ほどのJR東日本のSuicaをそのまま利用したミリ波改札との違いだ。

 もう1点、BLEビーコンを用いる際の課題として「混信」がある。ミリ波よりも波長の長い2.4GHz帯を用いるBLEビーコンだが、位置測定に用いる場合には反射などの兼ね合いで精度の問題があるなど、必ずしも改札通過時の確実性を保証しない。そのため、日本信号も説明していたが、駅の改札機の1レーンのみで運用する場合には特に問題ないが、複数台BLE対応改札機を並べた場合の動作は難しいともしており、使いどころを選ぶ。

 現状で、クレジットカードによる“タッチ”乗車を導入している鉄道会社では並んだ改札機の1台のみ対応というケースも少なくなく、BLE改札機についても同様の「一部利用者のためのサービス」という扱いになるのかもしれない。

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