ハーマイオニー役エマ・ワトソン、J・K・ローリングとの不和について複雑な胸中を明かす 矛盾する思いを抱えながらも和解を望む
「今の世の中は、人を切り捨てたり、使い捨てのように扱ったりすることを容認しているように思えます」
「ハリー・ポッター」の映画シリーズでハーマイオニー役を演じたエマ・ワトソンが、原作者であるJ・K・ローリングとの不和について語った。
近年、ローリングはトランスジェンダーをめぐる議論において最も著名な人物のひとりとなっており、広く批判されている彼女の見解は、「ハリー・ポッター」シリーズのキャストの一部との間に亀裂を生じさせている。
ワトソンはこれまで、ハリー役のダニエル・ラドクリフやロン役のルパート・グリントと同様、ローリングの意見とは距離を置き、トランスジェンダーの権利を支持する発言をしてきた。しかし今回、ジェイ・シェティのポッドキャスト番組に出演したワトソンは、長時間にわたる対談において、「非常に有害な議論や対話をさらに利用するようなことは言いたくない」と語ったうえで、いわゆるキャンセルカルチャーには同意しないこと、そして「いつの日か」ローリングと和解したいと願っていることを明らかにした。
ローリングの発言が両者の関係に入った亀裂を象徴しているとされたことについて、ワトソンは次のように語った。
「これまでに経験してきたことや、自分が抱いている愛情や意見があるからといって、私が個人的に交流してきたジョー(ローリング)という人のことを大切にできない、という意味にはならないと思っています」
2024年4月、英国で18歳未満に提供される性自認関連の医療サービスについて調査報告が発表されたことを受け、ラドクリフやワトソンからの謝罪を待っているかどうかを問われた際、ローリングは、彼ら「セレブ」は自分ではなく、この問題の当事者に対して謝るべきだと答えた。
さらに今年、ローリングは「あなたにとって、映画を一瞬で台無しにする俳優や女優は誰ですか?」と尋ねられた際、「3人当ててみて。ごめんなさい、我慢できなくて」と答え、笑顔の絵文字を3つ添えた。
ワトソンは「私が心から願っているのは、自分の意見に賛同しない人たちも自分のことを愛してくれることです」と語り、次のように続けた。「そして私自身が、同じ意見を持たない人たちを愛し続けられることを願っています。それは、私が人生を歩んでいくうえで、とてもとても大切なことだと思っています」
「私は対話をすごく重んじていますし、それが本当に大切だと信じています」とワトソンは続ける。「そして私が行き着いた結論は、何を言うか、何を信じるかということ以上に、多くの場合、どのように言うかが大事だということです。それは本当に苛立たしくもあり、誰かに強い怒りや不満を抱いているときには聞きたくないことかもしれませんが」
「でも、どうなんでしょうね。今の世の中は、人を切り捨てたり、使い捨てのように扱ったりすることを容認しているように思えます。それはいつだって間違っていると思います。誰も使い捨てられる存在ではないし、可能な限り、どんな話題であっても、誰もが少なくとも尊厳と敬意を持って扱われるべきだし、そうできると信じています」
ワトソンやローリング、そしてほかの元キャストをめぐる議論の多くは、公の場で展開されてきた。実際、映画シリーズ初期2作の監督を務めたクリス・コロンバスはThe Timesに対し、ワトソンや共演者たちとローリングの再集結は「政治的なこと」が絡むために「決して実現しないだろう」と語っている。
ローリングと直接連絡をとることについて尋ねられたワトソンは、「私がいちばん心を痛めているのは、そもそも対話の機会が持てなかったことです」と答え、対話には今も前向きであることを示した。
「その気持ちはこれからも変わりません」と彼女は続けた。「そう思っていますし、心からそう信じています。ただ、非常に有害な議論や対話をさらに利用するようなことは言いたくないんです。それが私がコメントしない、あるいは発言を続けない理由かもしれません。彼女のことやこの問題に関心がないからではなく、この議論のされ方が、私にはすごくつらく感じられるからです」
かつての関係について振り返るなかで、ワトソンはローリングを称賛し、この問題が決して解決しないかもしれないとしつつも、最終的には「いつの日か」解決できることを願っていると語った。
「彼女の優しさや励ましの言葉、その揺るぎない姿勢、そして正直に言えば、若い女性としてあのキャラクターを書き、あの世界を作ったことです」とワトソンは続ける。「どんなことがあっても、私は彼女やその功績をキャンセルすることはできません。それは真実として残るべきものだし、真実です。一見相反する2つのものを同時に抱えたまま、いつの日か解決するかもしれない、折り合いがつくかもしれないと願うしかありません。もしかすると、決して解決しないのだと受け入れることになるかもしれない。それでも両方が真実であり続けることは可能です」
「そして私は彼女を愛することもできるし、彼女が私を愛してくれたことも知っているし、感謝もできるし、彼女がかけてくれた言葉が本物だということもわかります。そしてそれは、まったく別の感情として存在することができるんです。私の役目は、これらすべてを抱え続けることだと感じています。でもそれより大きいのは、彼女が成し遂げたことが、決して私から奪われることはないということです」
今週初め、別のインタビューでワトソンは、最近の女優活動からの休止について触れ、なぜ公の場から身を引いていたのかを語った。一方、「ハリー・ポッター」の世界では現在、HBOが豪華なドラマ版としてフランチャイズをリブートしており、撮影が進行中である。

