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事故で母親を失くしたウォンバットの赤ちゃん、危機乗り越え元気になったよ!(オーストラリア)

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救出されたウォンバットの赤ちゃん image credit:crazy_wombat_lady/Instagram
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 オーストラリアの首都特別地域で負傷や病気、または孤児になった在来の野生生物を救助し、リハビリを提供する非営利団体組織『ACT Wildlife』に、今年3月小さなウォンバットの赤ちゃんが搬送された。

 交通事故で死亡した母親の袋の中から救出され、一時は生存が危ぶまれるほど弱っていたウォンバットの赤ちゃんは、獣医師の治療とボランティアスタッフらの献身的な世話のおかげで危機を乗り越え、現在すくすく元気に育っており、いずれは野生に戻される予定だという。

母を失くした生後3か月のウォンバットの赤ちゃん、保護される

 3月15日、オーストラリアのキャンベラで、生後3か月になるメスのウォンバットの赤ちゃんが保護された。

 エルジーと名付けられたその赤ちゃんの母親は、路上で車に轢かれて命を落とし、母親の袋の中に入っていたエルジーが、発見者によって救助された。

 オーストラリアの野生生物保護・リハビリ組織の『ACT Wildlife』に連れて来られたエルジーは、事故によって母親の乳首から外れた衝撃で口の中を負傷していた以外は目立った怪我はなかった。

 しかし、体重がかなり低く、野生のウォンバットのほぼ半分が持っているウォンバットヘルペスというブドウ球菌感染症に罹っていたことから、獣医師のもとで早急に治療が施された。

危機乗り越え、生き延びるチャンスを得たエルジー

 ボランティアスタッフや、獣医師らの献身的な治療と介護により、エルジーはなんとか危機を脱出した。

 ウォンバットの赤ちゃんは、生まれた当初は豆サイズで非常に小さく、母親の産道から這い出るために既に発達している前脚以外は、全てが未発達だ。

 生後8~9か月間は、母親の袋の中で育つことが普通だが、エルジーはそれが叶わなかったことから、120グラムほどの小さな命を維持するために、24時間体制でモニタリングが行われた。

 エルジーの世話を引き受けたのは、20年以上同団体でボランティアをするリンディーさんだ。リンディーさんは、ここ10年はウォンバットコーディネーターとして、主にウォンバットのケアに専念している。

 自宅にエルジーを引き取ったリンディーさんは、保育器に入ったエルジーに、最初は2mlの特別なウォンバット用ミルクを3時間ごとに与え、成長に合わせて時間の間隔を開けていった。

 リンディーさんにお腹を撫でさすられてスヤスヤ眠るエルジーは、小さいながらも真のファイターで、やさしい人たちに見守られケアされながらしっかりと生命力を取り戻していったようだ。

生後6か月半に成長したエルジー、うっすらと毛が生える

 現在、生後6か月半に成長したエルジーは、1日5ボトルのミルクを飲むようになり、体重も1.3kgに増えた。最近は夜の給餌無しでもぐっすり眠ってくれるようになったという。

 毛がうっすら生えてきたエルジーは、性格も次第に発揮され始めて、リンディーさんによると抱っこされるのが大好きだそうだ。

 しばらくして、エルジーは“新しい母親”ヘレンさんのもとへ預けられた。ヘレンさんは、エルジーが体重18kgぐらいにまで成長し、野生に再び戻ることができる元気さを取り戻すまで、これから1年あまり世話を続けていく予定だ。

様々な在来動物を保護しケアするACT Wildlife

 エルジーの成長の様子をインスタグラムでシェアしてきたリンディーさんは、次のように話している。

ウォンバットの赤ちゃんは、体にたくさん接触するという点では非常に人間に似ています。コミカルで、遊び心もあり、愛情深い性格ですが、思春期になると不機嫌になったり攻撃的になったりすることもあります。

そのため、私たち団体ではリハビリが済んだ全てのウォンバットを野生に解放しています。現在、ウォンバットはエルジーを含め13頭が団体の保護下にあります。

 リンディーさんによると、1頭のウォンバットを世話するのに約1000オーストラリアドル(約74000円)の費用がかかり、決して安くはないが、団体は運営の全てを寄付に依存していると語っている。

ACT Wildlifeでは、ウォンバットだけでなく野生のコウモリやトカゲ、カメ、ポッサム、鳥、ワラビーなどの保護とリハビリに努めていて、40~50人のボランティアたちと一緒に24時間年中無休で野生生物の対応をし、みな各家で保護した動物たちを世話しています。

何千もの在来動物を毎年世話していますが、野生生物をケアし、自然環境に戻れるようにしてやることは、私たちの特権であり大きな喜びです。

ヘレンさんのケアのもと、元気に育っているエルジー

追記(2020/07/14)本文を一部修正し再送します。

written by Scarlet / edited by parumo

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この記事へのコメント 22件

コメントを書く

  1. ウォンバットと言われれるとウォンバットに見えるけど、言われないとかなり謎生物。毛がないだけで印象はずいぶん変わるもんだ

    • +17
  2. 幼いのに立派なツメしてるなぁ。母親は袋の中入れてて痛くないんやろか?

    • +15
  3. > 思春期になると不機嫌になったり攻撃的になったりすることもあります。

    見た目なんとなく人間ぽい赤ちゃんだが、こういうところも人間ぽいのね。
    お腹に腹巻着けてあげたい。

    • +11
  4. ずいぶん成長に時間が掛かるのねと思ったが、飼育下での寿命は20年前後(30年以上生きる子も居る)というからそんな感じなのかな

    • +10
  5. ウォンバットの赤ちゃんはズル剥けなんですな・・・

    • +2
  6. ママ、
    はなれないで
    ママ、

    とかなって自然に返せないと思います
    この子に関しては親の匂いも人間で
    嗅いでるから動物園に行くと思う

    • -6
    1. ※7 野生化がほぼ上手くいってるから、この活動が続いてるんだと思うよ。肉食獣だと狩りの訓練もしてからになるから大変だが、草食だと環境さえ整っていれば、無事暮らせるんではないか。小グマみたいだけど、芝生みたいな草が主食なんだよねー。

      • +4
  7. 毛がない赤ちゃんの方がより人に近づいた気がして母性本能を刺激される気がする。

    • +1
  8. ただでさえ人慣れしすぎて甘えまくるのにこんなに小さいことから人間に育てられて野性に帰れるのだろうか

    • 評価
  9. ウォンバットは本当にかわいいね
    保護される野生動物は交通事故の犠牲者も多いから、そちら方面からももなんらかの貢献が欲しいところ

    • +9
  10. 轢かれたお母さんかわいそうだな…
    子供は無事に育ってるよ

    • +14
  11. 人みたい肌色のせいか 善い人に見つかってよかったが そこから先もエゴの塊の世界で甘やかされるのかな‥

    • -6
    1. >>12
      じゃあどうすりゃ良かったんですかね。

      • +4
  12. ピンクレディ「ウウ―――― ウォンバット!」

    • +2
  13. 毛も生えてないけど髭が生えてるのを見て可愛いと思ったけど
    やはりどんな生き物でも大きくなる手前で可愛くないゾーンに突入するね

    • 評価
  14. 保護赤ニャンの場合、3時間おきのミルク・排せつ・体重測定は一カ月半ガンバレば良い。しかしウォンバットは半年・・・ボランティアさんのガンバリに脱帽。

    • +6
  15. 赤ちゃん全然可愛くなくてワロタ
    それはともかく、愛情たっぷりに育ってるようでよかったよかった

    • 評価
  16. なでなで不足で鬱病になったりするウォンバットがそのまま野生に戻れるとはとても思えない…

    • +1

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