この画像を大きなサイズで見る大切な家族を亡くした時、その現実をすぐに受け入れられずにいるのは人間だけでなく動物も同様だ。
悲しみを乗り越え、思い出に昇華させるには時間が必要だ。でもそれまでは、壊れてしまいそうな自分の心を守るため、まだこの世に存在すると信じたいのだ。
アメリカの家族に飼われていた2匹の犬のうち、1匹が最近亡くなった。すると、残された犬は、亡くなった妹分の犬の首輪を一日中口にくわえて歩き続けたという。
彼女のニオイがたっぷりしみ込んだその首輪をくわえることで、いつものように近くに彼女がいると思い込みたかったのだろう。もしかしたら「おにいちゃん、それ私の首輪よ」と、どこからかまた現れてくれることを願っていたのかもしれない。
亡き妹の首輪をくわえたまま、庭を歩き続ける兄犬
アメリカン・ブリーの小型犬種のレジー(オス)は、血縁関係はないものの、妹分の犬、ルーシーと小さなころから兄妹のように仲良く育ち、常に寄り添って暮らしていた。
だが別れは突然やってきた。ルーシーが先に虹の橋のたもとへと旅立っていったのだ。
ある朝のこと、レジーは家に置いてあったルーシーの首輪を口にくわえたまま、庭を歩き回っていたという。この日は首輪を一日中離さなかったという。
動画の中のレジーは、今までのように隣にルーシーが歩いてくるのを信じて、彼女の居場所を空けて待っているようだった。
この画像を大きなサイズで見るこの動画には14万回を超える再生と、数千件の共感コメントが寄せられた。
・悲しいけど、あたたかい
・犬って、本当に心を持ってるんだな
・首輪が“つながり”そのものだったんだろうな
・胸が締めつけられる。こんなに優しい行動を見たのは初めて
・動物だって深く悲しむ。それを忘れちゃいけない
・胸が痛い…
・まだそばにいてほしいという願いが伝わってくる
・泣きながら見ました
この画像を大きなサイズで見る犬もまた、喪失を「感じる」生き物
動物の感情を、人間の視点で測ることには注意が必要だが、犬が「喪失」や「悲しみ」によって行動を変えることは、近年の研究でも確かめられている。
2022年、イタリア・ミラノ大学が行った研究では、イタリアの飼い主426人を対象に、複数の犬を飼っていた家庭で一匹を亡くした際、残された犬にどのような変化があったかが調査された。
調査によると、多くの犬が以下のような行動変化を見せたという。
- 遊ばなくなる
- 食事や睡眠のリズムが乱れる
- 飼い主に執着するようになる
- 不安や警戒心が強まる
特に、亡くなった犬と深い関係性を持っていた場合、その傾向は顕著だったという。また、飼い主自身が強い悲しみに沈んでいると、その感情が犬にも伝わり、影響することもわかっている。
今回のレジーの行動も、そうした心の変化のひとつだったのかもしれない。
こちらはルーシーが亡くなってから5日後のレジー。レジーは悲しみが抑えきれず、ベットの上で鳴いていたようだ。
アメリカン・ブリーとは?
レジーとルーシーは、「アメリカン・ブリー(American Bully)」という犬種の中でも最も小柄な“ポケットタイプ”に属している。体高は約33〜43cmほどで、筋肉質ながらコンパクトな体つきが特徴だ。
アメリカン・ブリーは、アメリカン・ピットブル・テリアをもとに、穏やかで家庭向きな性格を持つよう改良された比較的新しい犬種である。
外見はたくましいが、その内面はとても人懐っこく、家族に対して深い愛情を注ぐ。明るく社交的な性格で、他の犬とも比較的友好な関係を築きやすい。
飼い主への忠誠心が強く、知性と服従心も兼ね備えているため、きちんとしつければ良きパートナーとなる。
感情表現が豊かで、身近な存在の変化にも敏感なため、ともに暮らす仲間を失ったときには、強い心の揺れを見せることもある。
平均寿命は10〜13年。遺伝的な疾患には注意が必要だが、適切な健康管理を行えば長く家族と暮らすことができる。
亡き妹の首輪をくわえて庭を歩いていたレジーの行動には、この犬種が持つ繊細さと家族への深い愛情がにじんでいたようだ。
















タイトルだけで泣いた。
いかん、読んでいて涙が…
にいちゃん…
その首輪を奪って投げたら喜んで持ってくるかな?
妹「投げんな投げんな」
猟犬も仲間が先に虹の橋を渡るとその日は弔うように一斉に遠吠えしたりして別れを惜しむという話は知ってる。
すべて無常だよ。