Windows Latestは11月4日(現地時間)、「After backlash, Microsoft restores dates in Windows 11 updates」において、MicrosoftがWindows 11向け更新プログラムのタイトルに日付表示を復活させると報じた。
先月末、MicrosoftはWindows Updateに表示する更新プログラムのタイトルの簡略化を発表したが、これまで表示していた日付やOSバージョンなどの情報を削除することに対して、ユーザーからは反発の声が上がっている。
Windows Update上の更新プログラムのタイトル変更
Microsoftは2025年10月28日に、オプションの非セキュリティ更新プログラム「KB5067036」をリリースしたが、Windows Updateに表示されたこの更新プログラムに違和感を覚えたユーザーもいるかもしれない。従来であれば、月末にリリースされるこのプレビュー更新は、「2025 年 09 月の累積更新プログラムのプレビュー (Windows 11 Version 24H2、arm64 ベースのシステム向け) (KB5065789) (26100.6725)」のように、そのタイトルにリリース年月や対象Windowsバージョンなどの情報が付いていた。しかし先月のリリースでは、「プレビュー更新プログラム (KB5067036) (26100.7019)」という短いタイトルに変更されており、ひと目ではリリース月などを判別できない。
この命名規則の変更について、Microsoftは公式ブログの次の記事で、「明確さと一貫性を強化するためにタイトルをアップデートした」と説明している。
各アップデートの新しいタイトル
各アップデートの新しいタイトルの例は次のとおり。
- 月次または帯域外のセキュリティ更新プログラム:セキュリティ更新プログラム (KB5034123) (26100.4747)
- 月次の非セキュリティ更新プログラム:プレビュー更新プログラム (KB5062660) (26100.4770)
- .NET Framework セキュリティ更新プログラム:.NET Framework セキュリティ更新プログラム (KB5056579)
- .NET Framework のセキュリティ以外の更新プログラム: .NET Framework プレビュー更新プログラム (KB5056579)
- ドライバーの更新:Logitech ドライバー更新 (123.331.1.0)
- AI コンポーネントの更新:Phi Silica AI コンポーネントの更新 (KB5064650) (1.2507.793.0)
見ての通り、タイトルだけではリリース月や対象のOSバージョンは判別できない。また、累積更新プログラムでは「累積」の文字も消えてしまっている。これらの情報を確認するには、Windows Updateの「詳細情報」のリンクをクリックして、Web上のリリースノートを開かなければならない。
日付表示は復活するが、それ以外は期待できない
この変更に対してユーザーからは「更新プログラムの内容を把握しづらくなった」「トラブルシューティングが難しくなる」などの反発の声が上がっている。Windows Latestによると、こうしたフィードバックを受けて、MicrosoftはWindows 11向け更新プログラムのタイトルに日付表示を復活させることを表明したという。公式ブログの記事では、10月31日付けで「皆様からのフィードバックに積極的に耳を傾け、さらなる改善を計画しています」と記載されている。
ただし、IT管理者からの十分な要望がない限り、「累積アップデート」や「累積プレビューアップデート」といった表示や、OSバージョンの表記を復活させる予定はないようだ。
確かに、個人のWindowsユーザーにとっては、これらの情報はあまり重要ではないかもしれない。しかし業務用のPCを取り扱う企業のIT管理者や、ヘルプデスクの担当者にとっては、このタイトル変更が大きな影響を及ぼす可能性がある。この件に関して、Microsoftは引き続きユーザーからのフィードバックを募集している。
