大阪・関西万博テストランEXPO2025 デバッグメモ 落合館に行く前に気をつけること
縁あって大阪・関西万博 EXP2025のテストランに参加してきた。
朝新幹線で行って日帰りするという強行軍。
テストランということなので、変なところがあるのは承知の上で、デバッグ的にメモをしておく。
まず、入場後、10分したらパビリオンの当日予約ができるという話だったが、全然できなかった。サーバーが落ちていたのか知らないが、たかだか3万人程度で落ちるシステムでは先が思いやられる。本番は一日あたりこの数倍の人数が来るはず。

また、いざ当日予約できるようになっても、パビリオン検索して、「予約しようかな」と思って次のページに行ってから「あ、いっぱいだから予約できないや」と思って「もどる」ボタンを押すと、なんと検索からやり直し!
こんなUI、[都合により自粛]
まあことあるごとに毎回ワンタイムパスワードをメールで送ってくるのだが、そもそも電波がつながりにくいからワンタイムパスワードを受信すること自体が困難という。どう考えても[都合により自粛]
そもそも、自由文によるパビリオンの検索というのは一番計算効率が悪い(重い)ページなので、すでにまともに動いてないのに毎回検索やり直しさせるとか設計した人は、世が世なら[都合により自粛]。これは早急に直さないといけないが、そもそもこの時点までそれに気づいてないんだから[都合により自粛]
また、「アメリカ」「USA」で検索しても「米国パビリオン」が出てこないのはいくらなんでも・・・。
というわけで当日予約はできたらラッキーくらいに思っておくべきで、パビリオンは事前予約必須。
あと、これは落合館の問題なんだと思うんだけど、Scanniverseブースに並んでも、説明する人もいないしパネルも遠いところにあったので、いざ列の先頭に来てからアプリをダウンロードしようとして混乱する人が多かった。

落合館に行く人は、事前にScanniverというアプリと、Mirrored Bodyというアプリをダウンロードしておくといい。また、Mirrored BodyアプリはScanniverseを後回しにしても使えるので、行く前にMirrored Bodyアプリの設定を3Dスキャン以外は全部終わらせておくといい。これ単体で作品と言っていいほど充実しているので、当日までこれで遊んでおくといいと思う。
特にMirrored Bodyは重要なので先に全てを済ませておくことを強烈にお勧めする。
また、Scanniverseブースは結構並ぶ(なぜなら先頭の人がアプリを探してダウンロードするところから始まるので)ので、予約時間のだいぶ前にScanniverseでスキャンだけして、PLYファイルをエクスポートしておいた方がいい。これも結構、iPhone内部の処理に時間がかかる。
また、実際に入場するとQRコードを読み込むときに電波が悪くて繋がらなかったりするので、入り口付近の電波が強いところでスキャンするといい(多分これは改善されると思うが)。
落合館の展示そのものは素晴らしいし楽しめる。
撮影も可能だが、ピンマイクで撮影したら音が聞こえづらかったので普通のiPhoneカメラで撮影した方が良かったなと反省(個人デバッグ)

落合節全開で、落合ファンならずとも人工生命ファン必見!
落合が自分で書いた(またはAIに書かせた)プログラマブルシェーダーによる人工生命、ライフゲーム、セル・オートマトン!

ついにセル・オートマトンがアートとして一般の人々の目に触れる日がやってくるとは!これは本当にすごい!セル・オートマトン者として快挙!ありがとう落合陽一先生!
ただ、どうも落合感の展示は二種類あるらしく、どっちが見れるのかはランダム?なのかな。テストランだからそこはよくわからなかった。ミラーボディ使うやつと、セル・オートマトンを見るやつ。どちらも素晴らしいので二回以上通うのは必須。この日は俺は二回行った。
また、飯関係で言うと、レストランは全て予約必須。
フードトラックも死ぬほど並ぶ上に、食事っぽいものが少なく、アイスクリームとかだったりするので注意。
また、食事は全部高い。まあそれはもうテーマパーク価格なんで。
ちなみに近畿大学水産研究所で一番やすい定食が3600円

個人的にはおにぎりかなんかをコンビニで買ってくればいいのではと思った。
まあ近大マグロ美味いけど。銀座のコリドー街でも食べられるからなあ。

落合館のミュージアムショップはオンライン決済専用
目立たないところにあるので見落とし注意


QRコードからオンラインで決済する。決済したらスタッフの人を捕まえると商品がもらえる。
「行列のない万博」なので、スタッフの人は比較的簡単に見つかるのかもしれない。
しかし、「行列がない」わけがないのだった。
パビリオンによって予約なしでも行列に並べば入れる場所と入れない場所があり(落合館は狭いので予約必須)、並べば入れる場所であっても2時間待ちはザラ。午後2時くらいに整理券配ってるところに行ったら18時の回しかなかったり。まあそんなもんか。

ただね、俺は思った。やっぱり万博が日本に来て良かったなと。

今、この時代に日本で万博が見れるってすごいラッキーよ?ほんと。
だって全部日本語で見れるんだよ。世界中の叡智を。
万博を批判する人はこの価値を分かってないよ。
今、ネットにあるものは全部AIが持っていくわけじゃん。
ネットで公開されてる文章も映像もこの原稿でさえも。
でも、万博は「そこにしかないもの」で溢れてるからね。
これは行かなきゃ損だし、俺は大阪に住んでたら毎日でも行きたいな。

今の40代前半までって万博をちゃんと知らない世代なんだなと思った。
昔、名古屋でやったやつも、「愛・地球博」と言う「21世紀初の万博」ではあったものの、なんか森に帰れとかマンモスのミイラとかハイテクとは真逆の方向性で個人的には全く盛り上がらなかった。
やはり俺ら76(ナナロク)世代にとって万博とは、つくば科学万博であり、コスモ星丸なわけだ。
正直、今回の万博の「いのち輝く」みたいなコンセプトもどうかと思ったのだが、落合陽一先生の展示を見て目から鱗が落ちた。そうか。人工生命も「いのち」なのだ。
人間をスキャンし、その内面までをも模倣し、ヴァーチャルに再現しつつ人工生命と溶け合っていく。落合館のテーマは、「グッバイ人類」「こんにちは人工生命」である、と個人的には思った。恐ろしく過激なテーマだが、こんなテーマのパビリオンは世界で落合陽一しか許されないだろう。
また、IPS細胞から復元された人工心臓は、本当に脈動しているものの、当然ながら実際の「心臓」ではない。不思議な有機物がピクピクと動くところを見て、「生命とは何か」今一度見つめ直す。それはとても貴重な機会だと思った。
とすれば、AIがこれだけ隆盛し、世界がAIの興奮の坩堝にある中開催される「いのち輝く」万博ほど意義深いものはない。
とりあえず万博はタダ券をもらっていたのだが、この趣旨に感動し、俺はシーズンパスを買った。少なくともあと5回は万博に入り浸る予定。
まだ未完成のパビリオンも多いが、もはやそれも一つの味わいとして楽しめる大人しか寄せつけない万博であってほしい。もうそれでいいのではないだろうか。
みんなが批判していた、あのわけわかんない木の巨大なリング。
なんと「リングの下に日陰ができて涼しい」と言うすごい効果があった。
真夏に万博を訪れた人はリングの作る日陰に救われることだろう。
太陽の塔は素晴らしいレガシーだが、人を癒すと言うよりも鼓舞するためのものだった。

EXPO2025のリングは、人を癒す生命の成れの果て(木材だし)。
涼んで良し、登ってよし。

なんだ、万博、思ったよりずっと楽しいじゃんよ。
行かない人は損すると思うね。絶対。
まあいい。とにかく俺はシーズンチケット買ったから出来る限り大阪で過ごすぜ!
