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え、こんなに簡単? Windows 11アップグレード、拍子抜けするほどラクだった
2025年11月25日 06:03
Windows 10のサポートが終了して1カ月ほどが経過した。本誌読者であれば、もうWindows 10 PCはリプレースするか、Windows 11にアップグレードしていることとは思うが、中にはWindows 11へのアップグレードが可能なWindows 10 PCを使っているにも関わらず、アップグレード方法が分からない、アップグレードするのが不安と感じて、まだWindows 10のまま使っている人もいるのではないだろうか。
そこで本稿では、まだWindows 10のままとなっているPCを使い、Windows 11へアップグレードする方法を解説する。
Windows 11に対応しているかは、Windows Updateで簡単に分かる
Windows 10をWindows 11にアップグレードする前に確認したいのが、使っているWindows 10 PCがWindows 11に対応しているかどうか、だ。
Windows 11はWindows 10と比べて、特にセキュリティ面での仕様強化に伴って動作するPCのシステム要件が引き上げられている。そのため、Windows 10が動作しているPCの中には、ハードウェア的にWindows 11に対応せずアップグレードできないものが存在している。
具体的なWindows 11の最小システム要件は以下にまとめた通りだ。とはいえ、PCに詳しい人でなければ、自分のWindows 10 PCがWindows 11のハードウェア要件を満たしているかどうかを判断するのは難しいかもしれない。
| Windows 11の最小システム要件 | |
|---|---|
| プロセッサ | 1GHz以上で2コア以上の64bit互換プロセッサまたはSystem on a Chip (SoC) |
| メモリ | 4GB |
| ストレージ | 64GB |
| システムファームウェア | UEFI、セキュアブート対応 |
| TPM | TPM 2.0 |
| ビデオカード | DirectX 12以上(WDDM 2.0ドライバ)に対応 |
| ディスプレイ | 対角サイズ9型以上で8bitカラーの高解像度(720p)ディスプレイ |
| そのほか | インターネット接続とMicrosoftアカウントが必要 |
そこで利用したいのが、Microsoftが用意している「PC正常性チェックアプリ」だ。
PC正常性チェックアプリは、MicrosoftのWindows 11公式サイトの下方にある「PC正常性チェックアプリのダウンロード」というボタンをクリックすることでダウンロード可能。そして、このアプリで「このPCはWindows 11の要件を満たしています」と表示されれば、そのPCはWindows 11にアップグレード可能と簡単に確認できる。
この方法は、これまで広く紹介されているので、実際に試したことのある人も多いはずだ。
ただ実際には、PC正常性チェックアプリを利用するまでもなく、Windows Updateを開くだけでWindows 11に対応するかどうか確認できる。
Windows Updateを開くと、「Windows 11,version 25H2」(2025年11月時点)という項目が表示されている場合がある。その項目が表示されていれば、そのPCがWindows 11のシステム要件を満たしており、Windows 11にアップグレード可能と判断できる。
逆に、そのPCがWindows 11のシステム要件を満たしていない場合には、Windows Updateに「お使いのPCは現在、Windows 11を実行するための最小システム要件を満たしていません」と表示される。その場合は、こちらの記事で紹介している「Windows 10コンシューマー拡張セキュリティ更新(ESU)プログラム」に登録し、2026年10月13日まで無料の延長サポートを受けられるようにするとともに、なるべく早い時期でのPCのリプレースを行なうべきだ。
Windows 11へのアップグレードはWindows Updateからがベスト
では、実際にWindows 11にアップグレードする手順を見ていこう。今回は、筆者手持ちのWindows 10 PCと編集部が用意したPCの2台を利用して、双方をWindows 11にアップグレードしてみた。
1つは、レノボのミニデスクトップ「ThinkCentre M75q-1 Tiny」だ。搭載プロセッサはRyzen 5 PRO 3400GE、搭載メモリ容量は16GB。こちらは、すでにWindows 11にアップグレードして利用していたものだが、内蔵ストレージをほかの1TB SSDに交換した上で出荷状態にリカバリしてWindows 10に戻して試している。
もう1つは、One-Netbookの「ONEXPLAYER」。搭載プロセッサはCore i7-1165G7、搭載メモリ容量は16GB、内蔵ストレージは1TB SSDを搭載している。こちらは編集部から送られてきた状態でWindows 10のままだったが、諸事情でWindows 10をクリーンインストールした状態で試している。
なお、いずれもWindows 10 22H2へのアップデートや、Windows Updateで10月14日までに配信されたアップデートはすべて適用している。また、ログインアカウントはMicrosoftアカウントを使用している。
まず始めに、ThinkCentre M75q-1 Tinyから。こちらは筆者がすでにWindows 11にアップグレードして利用していたことから、アップグレード自体は問題なく行なえることを確認済みだ。
リカバリして出荷状態に戻し、Windows 10 22H2へのアップデートと、10月14日までにWindows Updateで配布済みのすべてのアップデートを適用した直後は、Windows UpdateにWindows 11へのアップグレードを示す項目は表示されなかったが、1日ほど放置しておいたら無事アップグレードを示す項目が表示された。
そこで、その表示項目にある「ダウンロードしてインストール」をクリックする。すると、ソフトウェアライセンス条項が表示されるので、その下部にある「同意してインストール」ボタンをクリック。あとは、通常のWindows Update同様に、アップグレード用ファイルのダウンロードとインストールが自動的に行なわれるので、終了するまで待つだけでいい。アップグレードにかかる時間はPCによって変わると思うが、このPCでは2時間ほどかかった。
インストールが終了すると、「今すぐ再起動する」というボタンが現れるので、そちらをクリック。そして、しばらくして再起動が完了すると、Windows 11にアップグレードされた状態で起動する。
一般的なWindows 11へのアップグレードやインストールでは、インストール途中にいくつか入力したり、機能についての確認などがあるが、このWindows UpdateからのWindows 11へのアップグレードでは、最初のソフトウェアライセンス条項への同意以外に、そういった作業が一切なかった。
体感的には、通常のWindows Updateでのアップデートとほぼ変わらず、OSがアップグレードされたとはほとんど感じられないほどだ。筆者自身、これまでWindows UpdateからWindows 11へのアップグレードは試したことがなかったため、ここまで簡単にアップグレードできるのは新たな発見だった。
ただ、これは試したThinkCentre M75q-1 Tinyだけかもしれない。そこで、同様にONEXPLAYERでもWindows UpdateからのWindows 11へのアップグレードを実行。
こちらもWindows 10 22H2のクリーンインストールとアップデート直後はWindows UpdateにWindows 11へのアップグレードを示す項目は表示されなかったが、1日ほど放置したらアップグレードを示す項目が表示された。
あとはThinkCentre M75q-1 Tiny同様にWindows UpdateからWindows 11へのアップグレードを行なったところ、こちらも最初のソフトウェアライセンス条項への同意以外に入力作業はなく、インストール終了後に再起動すると、Windows 11にアップグレードされた状態で起動した。
もちろん、Windows 10で利用していたアプリはそのまま残っているし、保存していたデータ類もすべて残っている。一部古いアプリを中心にWindows 11での動作をサポートしていないものも存在するが、多くの場合Windows 11でも問題なく動作するはずだ。
ちなみに、過去に筆者がWindows 10からWindows 11にアップグレードした際に、それまで使っていたアプリが正常に動作しなくなった、ということはなかったので、基本的には心配する必要はないだろう。
ところで、この2機種ともWindows 10でMicrosoftアカウントを利用してログインした状態でアップグレードを行なっている。そこで、念のためThinkCentre M75q-1 TinyでWindows 10に復元し、ローカルアカウントでのログインに切り替えて再度Windows 11へのアップグレードを行なってみた。
すると、その場合でもMicrosoftアカウントでログインして行なった場合同様に途中で一切入力作業を行なうことなく、ローカルアカウントのままアップグレードが完了した。
以上から、Windows 10 PCをWindows 11にアップグレードする場合には、Windows Update経由で行なうのがもっとも簡単と考えて良さそうだ。
Windows 10とWindows 11で性能差をチェック
ここからは、Windows 10とアップグレードしたWindows 11とで、パフォーマンスがどう変わるのか、ベンチマークテストでチェックしていく。利用したベンチマークソフトは、PCMark 10と3DMarkだ。
ベンチマーク結果
3DMark Fire Strike
結果を見ると、Windows 10のほうが優れるものがある一方で、Windows 11のほうが優れるものもある。ただ、その差はいずれもわずかで、ほぼ誤差の範囲内といっていいほどでしかない。このことから、Windows 11にアップグレードしたからといって、パフォーマンスが大きく低下する心配はない。
このように、Windows 11に対応するWindows 10 PCは、簡単にWindows 11へアップグレードできることが分かってもらえたと思う。しかも、アップグレードは無料で行なえる。
UIが変更されていたり、一部操作性が変わっている部分もあるので、そのあたりには慣れる必要がある。とはいえ、Windows 10のまま使い続けることによるリスクを考えると、Windows 11に対応しているPCであればWindows 11へのアップグレードをためらう必要はなく、すぐにでもアップグレードするべきだ。








































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