来年のコメ、減産の見通し 石破前首相「増産にかじ」を事実上見直し
内藤尚志
農林水産省は、2026年産の主食用のコメについて、生産量の見通しを25年産より約5%少ない711万トン程度とする方向で調整に入った。見通しは農家が作付け計画を決める際の目安の一つとなる。石破茂前首相は増産の方針を表明したが、供給過剰で米価が値崩れすると農家の反発が強まるため、新政権下で事実上見直す。
近く公表する。現在、コメ価格は高止まりしている。25年産の生産量は、24年より約1割増の747.7万トンになる見通しだ。ただ、農水省は需要の急拡大は難しく、26年の需要は25年(697万~711万トン)と同水準と想定。26年の生産量は需要の最大値と同程度にする方針だ。25年からは減産になるが、24年産の679.2万トンよりは多い。
石破前首相は米価の維持を重視して生産量を抑える政策を転換し、「増産にかじを切る」と表明した。だが、高市政権で初入閣した鈴木憲和農水相は22日の就任会見で、「需要に応じた生産が原理原則。無責任にずっと増産をしつづけるのは、海外も含めてコメのマーケットをしっかり拡大しないうちは難しい」と述べた。
鈴木氏は備蓄米について、米…










































