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    ソニーの「漫才マイク」、障害者の職人技に支えられロングセラー

    更新日時
    • 1965年発売「サンパチ」は大分の特例子会社で障害者が手作業で生産
    • ソニー・太陽で製造する高級機種は世界の著名ミュージシャンも愛用

    終戦直後に創業し、ウォークマンやトリニトロンテレビ、家庭用ゲーム機のプレイステーションまでさまざまな製品を手掛けてきたソニーグループ。同社の現行製品で最も長く販売されているのは、1965年に発売されたマイク「C-38B」だ。漫才の舞台でもおなじみのこのマイクの製造は、障害者の人々の熟練の職人技に支えられている。

      「サンパチ」の愛称で知られ、希望小売価格が約20万円の同製品はテレビ局などで使われ、ミュージシャンのほかお笑いタレントが舞台で使用することも多い。プロ用のためばらつきのない高い音質が求められ、大分県日出町にあるソニーGの特例子会社、ソニー・太陽の社員が手作業で生産に従事している。

      同社で働く樋口映子さん(55)は、サンパチの生産ラインで、電動ドライバーややすりを使っての組み立てやはんだ付けなど複数の工程を手作業でこなす。若いころ事故で車いす生活となった樋口さんは、音楽好きだったこともありソニー・太陽の求人をみて応募。今年4月で勤続35年目を迎えた。

    Sony’s Most Treasured Factory Shows Value of Human Touch
    ソニー・太陽「C-38B」マイク生産ラインの樋口映子さん (5月30日、大分県日出町)
    Photographer: Noriko Hayashi/Bloomberg

      経験を積む中で「いつもとちょっと感じや色が違うというのが分かるようになる」という。テレビを見る時も、注目するのは歌手の顔ではなく口元に映るマイクで、自分が携わった製品の状態が「気になってしょうがない」と話す。

      ソニー・太陽はソニー創業者の1人、井深大氏が障害者の社会参加を支援する社会福祉法人「太陽の家」の運営に賛同したことが誕生のきっかけとなり、78年に設立された。約190人の従業員のうち、障害のある従業員は6割を超える。大企業の障害者雇用といえば、義務付けられた人数を数合わせで採用して単純作業に従事させる例も多いが、ソニー・太陽では事情が異なる。

      「障がい者の特権なしの厳しさで、健丈者より優れたものを」との井深氏の設立時の考えは今も引き継がれており、ソニー・太陽ではサンパチ以外にも民生用マイクやヘッドホンなど高級オーディオ製品を生産。組み立てだけでなく開発設計から中核部品の製造、組み立て、サービスまで一貫して行うなど大きな責任を任されている。

    グローバルスタンダード

      ソニー・太陽で手掛ける製品には、録音スタジオで広く使われている高級機種マイク「C-800G」もある。希望小売価格が100万円を超える高額商品だ。

      1990年代から活躍を続ける音楽グループ、m-floの☆Taku Takahashi氏はC-800Gの性能について、アーティストの声使いや音程だけではなく、歌の感情まで拾い上げてくれるマイクだと評価する。世界中のスタジオで長年使われていることから、「クリエイターやエンジニアが信頼するグローバルスタンダードになった」と話す。

      実際、C-800Gのユーザーにはジャスティン・ビーバーやラッパーのドクター・ドレー、ピンク・フロイドのギタリスト、デビッド・ギルモアなど著名な海外アーティストも名を連ねる。ポッドキャスト番組のホスト兼プロデューサーを務めるチャーリー・ハーディング氏は「C-800Gは、ポップやヒップホップ、R&Bにおける現代のボーカルチェーンの最も重要な部分のひとつだ」と述べた。

      ソニー・太陽の西島史隆社長は、同社が高級オーディオ製品を担当するようになった経緯について、機種変更が他の製品に比べて少なく、製品寿命が長いモデルが多いからだと説明する。「ハイエンドで少量生産で難易度の高い業務だからこそ手作業でやっている」と述べた。

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    「C-38B」の特別仕様品
    Photographer: Noriko Hayashi/Bloomberg

      ソニー商品技術センターの宮下尚也統括部長も、ソニー・太陽では厳密な製造検証を行い、設計者が想定していなかった製品性能の小さなばらつきも見逃さず修正する案を提案してくるなど、製造に向き合う姿勢が徹底していると評価。業務用音響機器の製造を継続している技術力と品質管理能力や訓練された職人の手作業を量産品に対して用いることができるのは、大きなアドバンテージだとした。

      早稲田大学大学院の長内厚教授は、マイクやヘッドホンといったアナログ製品でばらつきのない性能を出すには人による調整が不可欠で、ソニー・太陽にはそのノウハウが蓄積しているため、「結果的にはここでのみ作ることが可能となった」と指摘。社員にとっても「世界で最高品質の製品を作っているという喜びが生活の充実にも結びついている。障害を個性ととらえて前向きに生きるという要因になっている」と分析する。

      ものづくりの現場では生産自動化への移行が進み、ソニー・太陽にもその波が押し寄せる可能性は否定できないが、現場の人々は自ら培った技術力に自信を見せる。樋口さんも、今では製品を手に持っただけで違和感を抱くといい、「そういうところはやっぱり機械には負けたくない」と話す。

    (ミュージシャンのコメントなどを追加して更新します)
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