大阪万博の収支、最大280億円の黒字に 愛知の129億円上回る

日本国際博覧会協会は7日、大阪・関西万博の運営収支が230億~280億円の黒字になる見通しと発表した。運営費が当初計画の約1.4倍となる1160億円に膨らむ中で、赤字懸念も取り沙汰されたが、2005年愛知万博(愛・地球博)の黒字129億円(06年6月時点)を超える水準に達することがほぼ確実となった。
同日の理事会で概算を示した。収入の大半を占める入場券販売は、3日時点で約2206万枚。来場者の体験談がSNSなどを通じて拡散したことで前売り期からの低迷を脱し、8月上旬には収支均衡ラインとされた約1800万枚を超えていた。閉幕間際の駆け込み需要増を受け、協会は9月末にすべての入場券販売を打ち切り、最終的な販売目標2300万枚の達成は見通しにくくなったものの、好調なグッズ販売などが下支えしている。
協会は25年度の決算でより精緻な見通しを示す。最終的には実際にかかった会場の解体費や、債権・債務の整理なども含め、協会が解散する28年3月以降に全体収支を確定する予定。
過去の万博の収支は開催ごとに差がつく。愛知万博が129億円の黒字を計上した一方、00年のドイツ・ハノーバー万博は、1200億円の大幅な赤字となった。
(大阪・関西万博取材班)
















