「1日100万回」接種、6月中旬以降達成…首相が見通し示す
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政府は28日、新型コロナウイルス対策として東京、大阪など9都道府県に発令している緊急事態宣言について、今月末の期限を6月20日まで延長することを決めた。酒を提供する飲食店への休業要請など、現行の対策を原則維持した上で感染状況の改善を図る。

菅首相は28日夜、首相官邸で記者会見に臨み、「度重なる延長は大変心苦しいが、これからの3週間は感染防止とワクチン接種という二正面の作戦の成果を出すための極めて大事な期間だ」と述べ、国民に協力を呼びかけた。ワクチン接種を巡っては、改めて「1日100万回」の目標を強調し、打ち手の拡大によって6月中旬以降には達成できるとの見通しを示した。

宣言が延長されるのは、北海道、東京、愛知、京都、大阪、兵庫、岡山、広島、福岡の9都道府県で、23日に宣言地域に追加された沖縄県の期限にそろえる。東京、京都、大阪、兵庫の4都府県は、今回の宣言で2回目の延長となる。
宣言に準じる「まん延防止等重点措置」についても、埼玉、千葉、神奈川、岐阜、三重の適用期限を今月末から6月20日に延長することが決まった。
飲食店の中には、長引く宣言によって休業要請に応じないところがある。政府が28日に改定した基本的対処方針では「要請に応じている店舗との公平性を保つことができるよう、命令等の適切な運用を図る」との文言を盛り込み、都道府県に飲食店の見回りなどを徹底するよう促した。
百貨店などの大型商業施設についても、午後8時までの営業時間短縮を要請し、知事の判断で休業要請できる措置を続ける。休業対象となる店舗や売り場などの線引きを巡って事業者から不満が出ていることを念頭に、改定対処方針では、制限の考え方や必要性について知事が「丁寧な説明に努める」ことも求めた。
政府は検査体制の強化にも取り組む。新規感染者の半数以上を占める若い世代の感染を防ぐため、大学や高校などに最大約80万回分の抗原検査の簡易キットを新たに配布する。




























