俳優デビュー10周年を迎えた27歳でキャリアを中断し、アメリカへ語学留学した相武紗季さん。その決断は、人生にどんな変化をもたらしたのでしょうか。40代を迎えた今も新しい挑戦を続けている相武さんに、学ぶ楽しさについて聞きました。※前編<2児の母・相武紗季に聞く、子育ての楽しみ方 「月に2回は子どものやりたいことに全力で付き合い、スマホも見ません」>から続く
【写真】子どもたちの「やりたいこと」に付き合う相武紗季さん自分の「好き」がわからなくなって5カ月間の語学留学へ
――相武さんは2013年、27歳のときに俳優業を一旦お休みして、アメリカへ5カ月間の語学留学をされています。キャリアが順調な時期に、なぜ留学を決めたのでしょうか?
当時、周囲からは順調に見えていたかもしれませんが、自分の中では何のインプットもアウトプットもない状態で、このまま仕事を続けていていいのか、わからなくなっていたんです。
子どもの頃に夢中になった水泳やシンクロナイズドスイミングもそうなんですけど、私は好きなものに対してとことんがんばりたい性格。特に芸能界のお仕事は人に大きな影響を与えるものだから、中途半端な気持ちで続けるのは見てくださる方にも申し訳ないという思いがありました。
そんなときに思い浮かんだのが、高校生の頃からずっと興味を持っていた英語です。「30代になったらもう留学は難しいかも」と考え、今自分がやりたいことをやらせてほしいとわがままを通させてもらいました。自分の心を守るため、そして、「好き」という気持ちを持ち続けるためにも、一度外の世界を見てみたかったんです。
――5カ月間はどのように過ごしましたか?
最初の2カ月はサンフランシスコの語学学校に通って、その後はボストンの学校へ。最後の1カ月はカナダとか、いろんな場所をバックパッカーみたいな感じで旅行しました。語学力には全く自信がない状態での留学でしたが、なんとか一人旅ができるくらいにはなれました。
「あなたってどういう人?」 留学先で聞かれ、自分を見つめ直すきっかけに
――留学期間中に、大きな気持ちの変化はありましたか?
語学学校に通っていると、よく「あなたってどういう人なの?」「趣味は何?」と聞かれるんです。
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