ゲーム

大手ゲーム企業でAI導入が加速もインディーゲーム界隈では「AIフリー」が新たな売り文句として広まっている


生成AIの普及はゲーム業界にも波及しており、複数の大手ゲーム企業が開発にAIを導入しています。これに抗うかのように、一部のインディーゲームスタジオは「AIフリー」を大々的に打ち出し、AIを使用せずにゲーム開発を行っていることをアピールしています。

Indie game developers have a new sales pitch: being ‘AI free’ | The Verge
https://www.theverge.com/entertainment/827650/indie-developers-gen-ai-nexon-arc-raiders

'Every moment flawed and messy because we are, also': Indie developer rallies against big studios' increasingly flippant remarks about generative AI | PC Gamer
https://www.pcgamer.com/games/rhythm/every-moment-flawed-and-messy-because-we-are-also-indie-developer-rallies-against-big-studios-increasingly-flippant-remarks-about-generative-ai/

大手ゲーム会社は続々と開発にAIを導入しています。例えば「アサシン クリード」や「トム・クランシー シリーズ」のUbisoftは、生成AIを活用してNPCを本物の味方のように動かす実験的プロジェクト「Teammates」を発表したばかりです。


「EA SPORTS FC」などのスポーツゲームや「Battlefield」シリーズで知られるElectronic Arts(EA)は、アーティスト・デザイナー・デベロッパーをAIで補助するために、画像生成AI・Stable Diffusionの開発元であるStability AIと提携しました。


2025年10月30日にリリースされて以来、絶大な人気を誇るARC Raidersも声優の声でトレーニングされたAIが生成した合成音声を使用しています。また、ARC Raidersは敵(ロボット)の行動とアニメーションを改善するために、機械学習を利用していることも指摘されています。

PCゲーム販売プラットフォームのSteamで販売されているゲームのうち、約7%に当たる7800タイトル以上が生成AIを使用していることも明らかになっています。なお、Steamで2025年にリリースされたタイトルに絞ると、約20%が生成AIを使用して開発された模様。

Steamで生成AIの使用を公表しているゲームは全体の7%に当たる7818本、2025年リリースのタイトルは最低でも約20%が生成AIを使用している - GIGAZINE


これに対して、インディーゲームスタジオのPolygon Treehouseは「AIを一切使わずに開発していること」を表明することで、AI利用を加速させている大手ゲームスタジオに対抗しています。

大手ゲーム企業NexonのCEOであるジュンフン・リー氏は「もはやすべてのゲーム会社がAIを使っており、これは当然の結果です」と発言していますが、Polygon Treehouseの共同創業者であるアレックス・カナリス=ソティリウ氏はリー氏の発言を真っ向から否定し、「すべての会社がAIを使っているという発言は真実ではない」とコメントしました。

インディーゲームのUnbeatableを開発するD-Cell Gamesも、「Unbeatableのすべては、人間の手によって、いかなる生成的支援もなしに生み出されました。描かれたフレーム、書かれた言葉、彫刻されたモデル、入力されたコード、歌われた歌、演奏されたギター、そしてすべての瞬間は、私たち人間自身によって生成されたものであるため、欠陥があり、乱雑です」と投稿し、リー氏の発言に真っ向から対立しています。

maybe we could use another splash screen.

[image or embed]

— WWW.UNBEATABLEGAMEWISHLIST.NOW (@dcellgames.com) 2025年11月12日 15:47


また、D-Cell Gamesのプロデューサーであるジェフリー・チャオ氏は、The Vergeに対して「生成AIの使用に関する倫理的、道徳的、法的懸念のすべてに対応するのは、多大な労力の浪費です。AIの支援がなくても、品質基準を満たす成果を生み出すことは可能です」とコメントし、ゲーム開発にAIが必須ではないと主張しました。

この他、マーケティング戦略として「AI Free」というロゴを使用するインディーゲームが増えていると、The Vergeは指摘しています。

この記事のタイトルとURLをコピーする

・関連記事
Epic Gamesのティム・スウィーニーCEOが「ゲームストアのAI製タグ表示に反対」意見に同意表明、「将来的にはほぼすべての制作にAIが関与する」 - GIGAZINE

Microsoftがリアルタイムでゲームを生成するAIモデル「WHAMM」をリリース、「Quake II」を使ったデモもプレイ可能 - GIGAZINE

ゲーム生成AIモデル「Muse」をMicrosoftが発表、ビジュアルやプレイヤーのコントローラー操作に基づいて新たなゲームを生成可能 - GIGAZINE

人間のようにマウスやキーボードを操作してゲームをプレイできるAIフレームワーク「Cradle」が開発される - GIGAZINE

生成AIの力でゲームのキャラクターに「命」を吹き込む技術の仕上がりをNVIDIAとConvaiが発表 - GIGAZINE

in AI,   ゲーム, Posted by logu_ii

You can read the machine translated English article While AI adoption is accelerating among ….