

家のコンセントについて「リビングダイニングは31口以上」「居室は4隅配置」を推奨──。
でんきの設備でeくらし
パナソニック エレクトリックワークス社は11月11日の「配線器具の日」に合わせ、電気設備の観点から住まいづくりの新たなスタンダードを提案する活動「でんきの設備でeくらし」を開始したと発表した。約30年ぶりとなる令和の時代に即した電気設備プランの提案で、2030年までに新たなスタンダードの普及・定着を目指す。
同社がルームクリップと共同で実施した調査によると、家庭内のコンセントの位置や数について約75%の人が不満を持っていることが判明した。具体的には68.2%が位置に、37.2%が数に不満があると回答している。
位置に関する悩みが出やすい空間として、1位がリビング(61.7%)、2位がキッチン(50.3%)、3位が寝室(28.6%)となった。悩みの具体例では「家具などで隠れてしまうこと」が57.8%で最多、「季節家電を好みの場所に置けないこと」が47.1%で2位となっている。
こうした「コンセント周りの悩み」を解決する新提案が「でんきの設備でeくらし」だ。
主なポイントは3つある。1つ目は居室における「四隅配置」と「くらしに合わせたアドオン」の採用だ。現在主流の「二隅配置」では家電や家具が増えることで使いにくくなるケースがあるため、四隅すべてにコンセントを配置することですべてのコンセントが家具などで隠れてしまうリスクを軽減する。
2つ目はリビングダイニングへの31口以上のコンセント設置だ。これは現状の一般的なコンセント数(11口)のおよそ3倍となる。家族が同じ空間で別々の過ごし方をすることを想定し、それぞれが自分の居場所で快適に過ごせるよう、想定される居場所の近くにコンセントを設置することを推奨している。
リビング・ダイニングでは31口以上、書斎には17口以上を推奨。令和に時代に即したコンセントの配置を提案
3つ目はキッチンへの20口以上のコンセント設置(現状は8口程度が一般的)で、エアフライヤーや電気調理鍋といった調理家電の増加に対応する。使い勝手や安全性を考慮して隠れない場所・高さに設置し、容量の大きい調理家電に配慮して回路を分散することも重要とする。
エアフライヤーや無水調理鍋など調理家具の多様化に合わせ、コンセントを8口→20口へ増やすことを推奨
同社は1966年に「電気の1・2・3運動」で「1部屋2あかり3コンセント」を提案、1993年には「電気設備のABC」として、安心、便利、コントロールをうたってきた。今回の活動も、住まいでの過ごし方の変化や家庭で使用する電気機器の増加という昨今の社会変化を踏まえたものだ。
エアフライヤーや無水調理鍋など調理家具の多様化に合わせ、コンセントを8口→20口へ増やすことを提案
活動の一環として、提案内容をまとめた「電気設備の教科書」も配布する。住宅会社と施主が満足いく住まいづくりに役立ててもらうため、施主が自ら情報を取得できるウェブページも開設する。
建築家の寶神尚史氏は今回の提案について「家電や電子機器が増えているのに対し、コンセントが不足しがちな現状など、必要な電気設備のニーズと住まいのギャップが大きくなってきていることを再認識した。建築家としても電気設備に関するベーシックを格上げしなくてはならない」とコメントした。
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