超小型人工衛星を手がけるアークエッジ・スペースは、IoT衛星コンステレーションの構築と活用事業の国際展開に向け、衛星ショートメッセージのデモに成功したことを11月6日に発表した。

  • アークエッジ・スペースが行った、衛星ショートメッセージのデモの概要

    アークエッジ・スペースが行った、衛星ショートメッセージのデモの概要

今回のデモは、電池で駆動するシンプルな地上IoT端末から自社衛星へのショートメッセージを送信し、その内容を即時に自社地上局でダウンリンク受信するというもの。宇宙科学・技術の利活用を推進する非営利非政府組織によって開かれた会合「11th UNISEC-Global Meeting」の会期中(11月1〜4日)に、このデモをライブで実施し、18カ国からの参加者に向けて衛星IoTサービスの実用性を示したという。

陸上や洋上のセンサから取得される、気象、海洋、物流、環境といった各種データは、これまで主に携帯電話網やインターネット網を介して収集されてきた。しかし、通信インフラが整っていない海域や遠隔地では情報の取得に限界がある。

アークエッジ・スペースの衛星には、省電力・長距離通信が可能なIoT通信機を搭載しており、通信インフラが整っていない地域の陸上や洋上に設置されたセンサのデータを衛星経由で収集する技術実証を完了。サービス化に向けた技術要件は段階的に充足しており、アフリカやアジア、南米を含む多地域での国際実証と商用展開へとフェーズを進める。

同社は、通信インフラが整っていない地域も含め、より広範で持続的なモニタリングを実現するインフラとして、IoT衛星コンステレーションシステムの構築とグローバル展開を加速していく。