なにわ男子・長尾謙杜が“美しい若衆”に！柄本佑×渡辺謙『木挽町のあだ討ち』追加キャスト12名一挙公開

　直木賞と山本周五郎賞をダブル受賞した永井紗耶子の同名時代小説を、主演・柄本佑、共演・渡辺謙で実写映画化する『木挽町のあだ討ち』（2026年2月27日公開）より、なにわ男子の長尾謙杜、北村一輝ら12名の追加キャストが一挙に発表された。

【動画】柄本佑と渡辺謙の掛け合いが光る『木挽町のあだ討ち』特報映像

　本作は、芝居小屋を舞台に繰り広げられる仇討ちの裏側に隠された真実を描く“江戸ミステリー”。雪の夜、芝居小屋のそばで若衆・菊之助が見事な仇討ちを成し遂げ美談となるが、1年半後、菊之助の縁者を名乗る侍・総一郎が事件の経緯を聞く中で、その裏に秘められた「秘密」が明らかになっていく。監督・脚本は源孝志が務め、主人公で真相を追う田舎侍・加瀬総一郎を柄本が、芝居小屋「森田座」で謀略を巡らせる黒幕・篠田金治を渡辺が演じる。

　物語の鍵を握る仇討ち人・伊納菊之助を演じるのは、なにわ男子の長尾だ。長尾は、父の仇討ちを成し遂げた若侍として称えられながら、その裏に誰も知らない秘密を抱える重要な役どころを担う。本作のプロデューサー須藤泰司は「長尾くんは、前回、ご一緒した『室町無頼』においてはワイルドな魅力全開でした。けれど本来の彼は男も魅入ってしまうほどの美少年。そして今回の菊之助は女性のような美しい容姿が必要な役。そこで、これはもう彼しかいないと思い立ち、連続オファーとなりました」と明かしている。

　菊之助の父を手にかけ、その息子によって仇討ちされる無法者で博徒の大男・作兵衛は北村が演じる。作兵衛は「本作最大のミステリー」であり、「善悪、二つの顔を見せる」役どころだ。須藤プロデューサーは「とりわけ“悪”が強く出なければ、“善”が際立たない。そんな“悪”を演じて、北村さん以上に観客をスクリーンに引きずり込める役者はいない」とキャスティングの決め手を語った。

　そのほか、森田座の内と外をつなぐ華やかな木戸芸者・一八役に瀬戸康史。舞台裏の仕掛け人として金治を支える立師・相良与三郎役に滝藤賢一。女形で衣裳方の芳澤ほたる役に高橋和也。小道具方の久蔵役に正名僕蔵、その妻・お与根役に本作が時代劇初出演となるイモトアヤコが名を連ねる。

　また、遠山藩の新藩主・遠山安房守役を野村周平が、その家老・滝川主馬役を名優・石橋蓮司が演じ、仇討ち事件の背後にある藩の思惑を浮かび上がらせる。菊之助の父・伊納清左衛門役には山口馬木也。その妻で菊之助の母・伊納たえ役には沢口靖子。めし屋「つるや」の看板娘・お三津役には、元宝塚歌劇団月組トップ娘役の愛希れいかがふんする。

　須藤プロデューサーは、「本作は『オリエント急行殺人事件』のようなフォーマットで、全員が主役のような物語」であり、「実力派の演者を揃える必要があった」とし、俳優たちの見事な競演が実現したと、作品の仕上がりに自信を見せている。（加賀美光希）