米SNSで若者に流行中の「ドアキック・チャレンジ」で逮捕者が続出。警察は「死者が出る」と警告している。米メディア・CBSニュースが19日、報じた。

 ドアキック・チャレンジとは、覆面をしておもちゃの銃などを携行して、見知らぬ家のドアを蹴って、家人が出てくる前に逃げるというイタズラ。ピンポンダッシュのバージョンアップだろう。若者の間で、TikTokなどSNS上にその動画をアップすることが流行している。

 カリフォルニア州エルクグローブでは、このチャレンジが大きな被害を引き起こしており、最近では少なくとも5人の若者が器物損壊の疑いで逮捕された。

 エルクグローブ警察のジェイソン・ヒメネス巡査部長は「過去30日間でこのチャレンジに関する通報が8件寄せられ、5件の逮捕につながった。単なるチャレンジや流行として始まったことでも、ある人には楽しいかもしれないが、他の人には精神的なショックやトラウマになり得る。強盗団が家族を襲おうとしてドアを蹴破っているように見えるんです」と語った。逮捕されたうちの2人は13歳で、残る3人の年齢は明かされていないが「若者」だという。

 ヒメネス氏によれば、ある家のドアフレームはひどく壊され、修理に900ドル(約14万1530円)以上かかったという。950ドルを超える場合は重罪に問われる可能性があり、修理費は親が負担することになる。

 被害に遭った住民のロニー・モンローさんは「9月には2週連続で子供たちにガレージドアを蹴られた。最初は午前1時、翌週は午前5時ごろだった。誰かが銃を持って飛び出してくるかもしれない。ほんの悪ふざけのせいで、子供たちが命を落とす可能性だってある」と語る。

 警察は、子供たちが誰かのドアを蹴って取り返しのつかないことになる前に、この流行をやめてほしいと願っている。