登山者の敵「ヒル」の産卵撮った…三重の小中高生、時には徹夜し数年間観察

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 鈴鹿山麓などを拠点に、登山者の敵「ヒル」の生態の調査を続ける「子どもヤマビル研究会(ヒル研)」(三重県いなべ市)が、ヒルの産卵の撮影に成功した。長年の活動をまとめた本はベストセラーとなっており、メンバーは来月、津市内で開かれる三重生物研究発表会で成果を披露する。(中村亜貴)

俗説に異議

撮影に成功したヒルの産卵の様子=子どもヤマビル研究会提供
撮影に成功したヒルの産卵の様子=子どもヤマビル研究会提供

 ヒル研は2011年、元小学校教諭の樋口大良さん(77)が設立した。山の嫌われ者で謎も多いヒルの生態を解明しようと、県内の小中高校に通う子どもたちとヒルを採取して解剖や実験を繰り返してきた。

 木の上から人の体に落ちて血を吸うとの説は本当かどうかを調べるため、自らの体に地面からはい上らせるなど実験を重ねた。俗説に異議を唱えるまでの経緯などを記した「ヒルは木から落ちてこない。ぼくらのヤマビル研究記」(山と渓谷社)は21年に出版され、本紙書評欄でも紹介された。

「卵のう」

 ヒルの一生の解明をめざす中でメンバーが目標にしたのが、産卵の撮影だった。

 体長約4センチで幅約5ミリの小さな体から、卵を覆う直径1センチ弱の「卵のう」がどうできるか解き明かしたいと、ここ数年、樋口さん宅へ週末に泊まり込む際はカメラを用意し、時には徹夜して観察を続けた。

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