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アサヒ飲料も最終週はおよそ8割まで回復

アサヒビール、10月売上は前年比9割 “手作業”でシステム障害をカバー

2025年11月14日 12時00分更新

文● 貝塚/ASCII

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 アサヒグループホールディングスが、10月の販売動向を公表した。

 同社は9月末に大規模なサイバー攻撃を受け、受注や出荷、在庫管理などの主要なシステムに障害が発生している。

 本来なら壊滅的な減収につながりかねない事態だが、同社が発表した10月の売上は、アサヒビールで前年同月比9割超、アサヒ飲料で同およそ6割(最終週ではおよそ8割まで回復)、アサヒグループ食品で同7割超と、被害の大きさと比べれば、限定的な売上の下げ幅となった。

現場が「手作業」で供給を維持している

 数字を支えたのは、現場での“手作業”による受注、出荷の継続だ。

 グループ各社は、発注システムを使わずに、注文処理や出荷の割り振りを担当者による手入力で実施。一時的に出荷製品を絞りつつも、順次優先度の高い製品から供給を再開し、順次ラインナップを拡充させていくなどの体制をとった。

 現在も受注、出荷は手作業での運用が続いている模様。同社は「迷惑をおかけしている」と謝意を示し、通常体制への復旧を急いでいる。

記者の感想:重要なシステムが使えないのに、社会的要求に応えるために手作業で乗り切る同社の姿勢に、頭が下がる思いだ。

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