衆院予算委員会が11月7日に開かれ、立憲民主党から中島克仁、池田真紀、黒岩宇洋各議員が質疑に立ちました。

■中島克仁議員

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 中島議員は、(1)高額療養費制度患者負担額見直し(2)医療機関等緊急支援及び来年度の診療報酬改定(3)「攻めの予防医療」と日本版家庭医制度――等について取り上げ、高市総理の見解をただしました。

 高額療養費制度の患者負担額見直しをめぐっては、高市総理が自民党総裁選挙時のアンケートで「患者負担上限額を引き上げるべきでない。医療保険制度改革全体の中で考える課題」だと回答していることに言及。上野厚生労働大臣が高額療養費制度改正の方針決定時期について、本年12月と発言していることから、「総理の認識に変わりはないか」「(12月までの)この短期間で高市総理大臣の答弁にあった丁寧な検討が実現できるのか」と迫りました。

 これに対し高市総理は、「高額療養費が患者の方々にとって大切なセーフティーネットであり、将来にわたって堅持していくことが必要」「患者さんを含めて関係者の意見もしっかりお伺いしながら検討を深めるべきもの」だと答弁。中島議員は、自身が事務局長を務めている超党派の議員連盟「高額療養費制度と社会保障を考える議員連盟」で今国会中に提言をまとめる予定だとして、議連の提言を踏まえた制度改正を行うよう、求めました。高市総理は「医療制度改革全体の中でしっかりと丁寧に考えていただきたいという考え方には変わりはない」と明言しました。

■池田真紀議員

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 池田真紀議員は、近年、北海道をはじめ東日本各地でクマによる人身被害が急増している現状を踏まえ、政府の現状認識と具体的な対応、さらにハンターの高齢化や減少といった課題について高市総理の見解をただしました。
 高市総理は、官房長官を議長とする「関係閣僚会議」を設置し、内閣として対策の強化を進めていると説明。「スピード感を持って対策を講じていく」と述べました。
 また、日々現場で活動するハンターへの謝意を示したうえで、「人材の高齢化とハンターの減少が課題であり、担い手の確保に努めていきたい」との考えを示しました。

■黒岩宇洋議員

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 黒岩宇洋議員は、議員定数の削減などについて、高市総理に質問しました。
 黒岩議員は「議員定数削減は維新の会の一丁目一番地の政策だとして、吉村代表もこの臨時国会で成立させると言っていた。しかし、今回の連立合意を見ると、臨時国会で『成立を目指す』とトーンダウンしている。また所信表明では議員定数の削減にはいっさい触れていなかった。副首都構想は令和8年の通常国会で『成立させる』との表現となっていた。『目指すとさせる』は雲泥の差だ」と質しました。
 高市総理は「少数与党なので成立するかどうかわからない。各党各会派にしっかりと議論をいただいて、目指すということになった」などと答弁しました。
 黒岩議員は、維新の会との間に乖離があることは指摘させていただくと述べた上で「出来るだけ幅広い政党、会派の理解を得て、慎重に議論を進めていく」という高市総理の代表質問での答弁にも触れ、立法府の下で、有識者なども含めてしっかりと進めていくものだと述べました。