
macOS Tahoe
macOS Tahoe(バージョン26)は、2025年9月15日にリリースされたMac向けの最新オペレーティングシステムだ。Liquid Glassデザインの採用により画面全体が劇的に進化し、Spotlight検索の大幅な強化、新しいPhoneアプリ、カスタマイズ可能なコントロールセンター、クリップボード履歴機能など、Macの使い方を根底から変える革新的なアップデートとなっている。Apple Silicon搭載の全モデル、および一部のIntel Mac(2019年以降)で無料アップデート可能だ。なお、macOS TahoeはIntel Macをサポートする最後のmacOSとなることが発表されている。
リリース日と対応機種
macOS Tahoeは2025年9月15日に正式リリースされた。対応機種はApple Silicon搭載の全Mac、および一部のIntel Macで、MacBook Air(M1、2020年)以降、MacBook Pro(13インチ、2020年、Thunderbolt 3ポートx4)以降、MacBook Pro(14インチ、2021年)以降、MacBook Pro(16インチ、2019年)以降、Mac mini(M1、2020年)以降、iMac(2020年)以降、Mac Pro(2019年)以降、全てのMac Studioモデルがアップデート対象となる。
WWDCでAppleは、macOS TahoeがIntel Macをサポートする最後のメジャーバージョンになることを発表した。サポートされる最後のIntel MacはMac Pro(2019年)、MacBook Pro(16インチ、2019年)、MacBook Pro(13インチ、2020年、Thunderbolt 3ポートx4)、iMac(2020年)のみとなり、全てのIntel MacBook AirとMac miniモデルのサポートが終了した。さらに、macOS 28以降ではRosetta 2のサポートが縮小され、開発者が積極的にメンテナンスしていないIntel固有のライブラリに依存する古いゲームのみサポートされる予定だ。
アップデートはMac App Storeからではなく、「システム設定」アプリの「ソフトウェアアップデート」から実行する。Mac OS X Snow Leopard以来、Mac App Store経由でのアップグレードができない初めてのバージョンとなった。
Liquid Glassデザインで一新されたUI
macOS Tahoe最大の特徴は、システム全体に採用された「Liquid Glass」デザインだ。半透明のメニューやボタン、アイコンが水滴を思わせる動きとガラスのような透明感を持ち、より洗練された視覚体験を提供する。Dock、サイドバー、メニューバー、ツールバー全体に光沢のある反射要素が追加され、デザインの一貫性が大幅に向上した。Appleによると「周囲の光を反射したり屈折させたりしてコンテンツへの注目を高め、コントロール、ナビゲーション、アプリアイコン、ウィジェットなどに新たなレベルの活力をもたらす」という。
半透明のメニューバーは画面をより広々と感じさせ、コンテンツへの没入感が向上する。デザイン刷新により、Macのコア体験が改善され、ユーザーは気を散らすことなく作業に集中できるようになった。
Spotlightの大幅強化
macOS TahoeではSpotlightが過去最大のアップデートを受けた。単なる検索ツールではなく、文脈を理解するアシスタントへと進化している。検索結果は個人の関連性に基づいてカスタマイズされ、新しいフィルタリングオプションにより、より正確な検索が可能になった。
最も革新的な機能は、Spotlightから直接アクションを実行できる点だ。メールアプリを起動することなく、Spotlightインターフェースから直接メールを送信できるようになった。ファイルの移動、アプリの起動、システム設定の変更など、幅広い操作がSpotlightから実行可能になり、Mac作業の生産性が劇的に向上した。
新しいPhoneアプリ
macOS TahoeではMac版のPhoneアプリが初めて搭載された。iPhoneとシームレスに連携し、Mac上で電話の発着信、通話履歴の確認、ボイスメールの再生が可能になった。Continuity機能の一環として、iPhoneが近くにある限り、Macから快適に電話を操作できる。
着信スクリーニング機能と保留アシスト機能も利用でき、不明な番号からの着信時に相手の用件をテキストで確認したり、保留中にMacが代わりに応答したりできる。通話中に資料を確認する作業が、より快適になった。
カスタマイズ可能なコントロールセンター
macOS Tahoeではコントロールセンターが完全にカスタマイズ可能になった。メニューバーに表示するコントロールを管理し、お気に入りのアプリへのショートカットを追加できる。サードパーティアプリのコントロールもコントロールセンターに追加できるようになり、よく使う機能にすばやくアクセスできるようになった。
クリップボード履歴機能
待望のクリップボード履歴機能がmacOS Tahoeで標準搭載された。過去にコピーしたテキスト、画像、ファイルにアクセスできるため、コピー&ペースト作業が大幅に効率化される。特にライターやデザイナー、開発者にとって嬉しい機能だ。
Themesとカスタマイズ機能の拡充
macOS TahoeではThemes(テーマ)の概念が導入された。従来のライトモードとダークモードを超えた、新しい外観設定が可能になっている。「システム設定」→「外観」には、従来の自動、ライト、ダークモードに加えて、スタイライズされたデスクトップ環境を作成できる複数のオプションが追加された。
「アクセントカラー」が「カラー」に名称変更され、新しい「テキストハイライトカラー」オプションも追加された。ハイライトされたテキストを、ボタン、ポップアップメニュー、ラジオボタン、チェックボックス、フォーカスアウトラインとは異なる色合いで表示できる。
フォルダの色を変更したり、絵文字やシンボルを追加したり、カスタム壁紙やテーマカラーを選択したりできるようになり、Macのパーソナライズ性が大幅に向上した。
Terminalアプリの刷新
MacRumorsが報じた。macOS TahoeではTerminalアプリが視覚的にリフレッシュされ、コマンドラインツールのデビュー以来初めての注目すべきデザインアップデートとなった。更新されたTerminalは24ビットカラーとPowerlineフォントをサポートし、macOS 26の広範なビジュアル刷新に合わせて再設計されたテーマでLiquid Glass美学を採用している。開発者やエンジニアにとって、より快適な作業環境が実現された。
Live Activities機能
macOS TahoeではLive Activitiesがサポートされ、iPhoneやiPadで進行中のアクティビティをMac上でもリアルタイムで確認できるようになった。スポーツのスコア、配達状況、タイマーなど、重要な情報を見逃さずに済む。
Continuity機能の強化
Continuity機能が強化され、Apple製デバイス間での作業の継続性がさらに向上した。iPhoneで開始した作業をMacで継続したり、Macからメッセージを送信したりする操作が、より滑らかになった。Universal Clipboardも改善され、デバイス間でのコピー&ペーストが高速化された。
Safari機能の改善
SafariにはCompact View機能が追加され、スクロール時にタブバーが自動縮小することで、ウェブコンテンツへの没入感が向上した。プライバシー機能も強化され、トラッキング防止がより強力になった。
メッセージアプリの強化
メッセージアプリにはライブ翻訳機能が追加された。受信したメッセージをリアルタイムで翻訳できるため、海外とのコミュニケーションがより円滑になる。Tapback機能も強化され、より多様なリアクションが可能になった。
その他の機能改善
写真アプリのレイアウトが改善され、見やすさが向上した。マップアプリやリマインダーアプリも強化されている。Apple MusicにはAutoMix機能と歌詞翻訳機能が追加された。パスワードアプリの機能も拡充され、セキュリティが向上した。
今後のアップデート予定
macOS Tahoe 26.0.1では、M3 Ultra Mac Studioマシンが新しいソフトウェアをインストールできなかったバグが修正された。macOS Tahoe 26.1のベータ版も配信されており、さらなる機能改善が予定されている。今後のアップデートでも、継続的な機能追加とバグ修正が行われる予定だ。
Apple Intelligence対応機種
なお、一部のApple Intelligence機能はApple Silicon搭載Macでのみ利用可能となっている。Intel Macではフル機能が使えない点に注意が必要だ。ビジュアルインテリジェンス、Image Playground、ジェン文字、ライブ翻訳といった先進的な機能を使いたい場合は、Apple Silicon搭載Macへの移行が推奨される。
macOS 15からmacOS Tahoe 26への変更について
macOS 15からmacOS 26(macOS Tahoe)へのバージョンジャンプに疑問を持つユーザーもいるかもしれない。Appleはすべてのオペレーティングシステムでバージョン番号を統一することを決定し、リリース年の下2桁をバージョン番号に採用する新しい命名規則を導入した。iOS 26、iPadOS 26、watchOS 26、tvOS 26、visionOS 26のすべてが同じ番号を使用することで、将来的な管理をより分かりやすくする狙いがある。macOS 16からmacOS 25をスキップした形になるが、これは今後の一貫性を保つための措置だ。
macOSは、番号と並んで第二の名前を持つ唯一のオペレーティングシステムとなっている。Appleはカリフォルニア州の場所やランドマークを反映した名前を選んでおり、今年は人気のカリフォルニア州の観光地であるタホ湖(Lake Tahoe)をmacOSの名前として選んだ。
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