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John 8:32 Then you will know the truth, and the truth will set you free."  複数ブログの過去記事を移管し、管理の委託を受けています/※場合により、語る対象の「ネタバレ」も在ります。ご了承ください 報道、記録、文化のために

【転載】北九州市の『ムスリム用ハラル給食』に関する市議会質疑は相当面白かった

議会の議事録には著作権の問題がないので、大いに見てもらいたい。

法哲学的な分野において、すごくいろんな論点を孕む。
むしろわがブログには他と比べても圧倒的に多数の記事がある筈。ハラルで検索すれば…
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たとえばそこから抜き出すと
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みたいな。
ただ、賛否は置くとしても、かなり「真面目」な討議が地方議会で行われてる、と評価していいんじゃないかね。
議員や地方官僚にもやや好感を持ちました。


https://ssp.kaigiroku.net/tenant/kitakyushu/SpMinuteView.html?council_id=1012&schedule_id=2&minute_id=4&is_search=true

7 付議事件及び会議結果
┌───┬───────────────────────┬───────────────┐
│ 番号 │     付   議   事   件     │    会 議 結 果    │
├───┼───────────────────────┼───────────────┤
│   │陳情第153号 星ヶ丘小学校における、ムスリ   │               │
│ 1 │ム(イスラム教徒)児童・生徒への禁忌食材除  │継続審査とすることを決定した。│
│   │去食提供の実施について            │               │
├───┼───────────────────────┼───────────────┤
│ 2 │質の高い教育環境の整備について        │教育委員会から別添資料のとおり│
│   │                       │説明を受けた。        │
├───┼───────────────────────┼───────────────┤
│ 3 │次期教育大綱及び教育振興基本計画の策定に   │教育委員会から別添資料のとおり│
│   │ついて                    │報告を受けた。        │
├───┼───────────────────────┼───────────────┤
│ 4 │北九州国際映画祭について           │市民文化スポーツ局から別添資料│
│   │                       │のとおり報告を受けた。    │
└───┴───────────────────────┴───────────────┘





8 会議の経過
        (陳情第153号について文書表の朗読後、口頭陳情を受けた。)

○委員長(永井佑君) それでは、開会します。
 本日は、陳情の審査及び所管事務の調査を行った後、教育委員会から1件、市民文化スポーツ局から1件、それぞれ報告を受けます。
 初めに、陳情の審査を行います。
 陳情第153号、星ヶ丘小学校におけるムスリム、イスラム教徒児童・生徒への禁忌食材除去食提供の実施についてを議題とします。
 本件について、当局の説明を求めます。学校保健課長。

◎学校保健課長 ただいまの陳情第153号につきまして、教育委員会から御説明させていただきます。
 近年の国際化の進展に伴いまして、北九州市におきましても様々な文化的背景や食習慣を持たれる児童生徒の方が多く在籍しておられます。
 八幡西区の星ヶ丘小学校にもムスリムの児童の方が通っておられ、豚肉やポークエキスの入っていない給食の御提供の要望があることについては承知しております。
 この食材の除去についてなんですが、北九州市の学校給食では、まず食物アレルギーを有する児童生徒に対しまして、安全性を最優先し、アレルギー症状の種類、程度、献立内容に応じまして、米飯、麦飯、そしてパン、牛乳、副食のそれぞれについて該当する給食をあらかじめ提供しないという単品の一部取り除き、次に、副食を通常どおり御提供し、児童生徒が該当食材を取り除く副食の一部取り除き、そして、アレルギー食材そのものを調理段階で除去する除去食、このいずれかの対応で実施しております。
 このうち、除去食の場合は、調理の最終段階で除去が可能な卵、乳製品等に限定しておりまして、したがいまして、全てのアレルギー物質について除去食が御提供できているわけではございません。
 今回のイスラム教の教義上で食べられないとされる豚肉やポークエキスを含みます調味料につきましては、いずれも調理の比較的早い段階で使用するため、最終段階で取り分けることができない食材でございます。
 そこで、豚由来の調味料が入っていない代替品について調査いたしましたところ、現在流通しております代替品には乳成分や小麦などが含まれているため、豚肉を食べることができない児童には給食の御提供が可能になる一方で、乳成分などに対して、いわゆる命に関わるアレルギーを有する子供さんには御提供することができなくなるということが分かっております。
 また、通常のいわゆる大量調理とは別に、衛生管理基準を満たした上で個別調理いたしますには、調理機器の増設あるいは施設の改修、調理員の増員等も必要となってまいります。
 このように、現時点ではアレルギー対応や調理工程におきまして課題がございまして、アレルギーあるいは宗教上の理由など、あらゆるニーズに対応することは困難な場合がございますため、今後どのような取組ができるか、教育委員会としても研究してまいりたいと考えております。以上で御説明を終わります。

○委員長(永井佑君) ありがとうございました。
 ただいまの説明に対し質問、意見を受けます。なお、当局の答弁の際は、補職名をはっきりと述べ、指名を受けた後、簡潔、明瞭に答弁願います。
 質問、意見はありませんか。中村委員。

◆委員(中村義雄君) 幾つか質問しますけど、まず、陳情者がおっしゃったように、うちも小学校1年生の孫がいますので、子供におなかいっぱい食べさせたいというのはすごく分かります。
 あとはやっぱりお金の問題なんだろうと思うんですけど、まず聞きたいのは、特別に個別につくるためには、機材とか設備とか人件費がかかるということでしたけど、どれぐらいかかるのかというのを1点聞きたいのと、今のアレルギー対策が3段階あったうちの除去食で、結局今のムスリムの方のように全部は食べられないというアレルギーの子供さんがどれぐらいいるのかというのをお尋ねしたいのと、事前に聞いた話では、副食というのは2つあって、1つでも食べたら2つ分全部の給食費を払わないといけないと聞いたんですけど、それはそれでいいのかということをお尋ねします。以上3点。

○委員長(永井佑君) 学校保健課長。

◎学校保健課長 まず、1点目の個別調理に係ります経費についてお答えしたいと思います。
今前提といたしまして学校給食では、大量一括調理ということを想定いたしました設備、器具などを取りそろえております。したがいまして、個別調理いわゆる少人数の調理工程を新たに行うといたしますと、例えば調理器具などを新たに備え付ける必要がございます。別途様々な調理器具等をそろえますと、人件費なども含めまして1校当たり年間約158万円、約160万円の経費がかかってまいりますので、これを例えばアレルギー対応も含めて全校で行うということになりますと、約2億円の費用がかかってくるということになります。
 次に、アレルギー対応の人数でございます。
 現在、先ほど申し上げたアレルギー対応給食、そして、それが難しい子供さん方については、お弁当の持参をお願いしているところでございます。
 まず、先ほど申し上げた3種類のアレルギー対応の必要な子供さんが、弁当の持参も全部含めまして市内に2,600名おられます。除去食、単品取り除き、副食の一部取り除き、そして弁当持参、これらも含めまして約2,600名でございます。
 最後に、減額の方法でございます。
 現在、北九州市の学校給食は、減額の考え方といたしまして、まず主食、牛乳、副食、この大きな区分の中で例えばいずれかを召し上がれない方については、例えば牛乳を飲まれない方であれば牛乳を減額する、主食を召し上がらない方は主食、そして副食を全部召し上がらない方については副食を全部減額するという考え方でございます。
 今委員からも御案内がありましたとおり、副食は複数ございますので、複数ある副食について一部召し上がった場合は減額できていないというところでございます。以上でございます。

○委員長(永井佑君) 中村委員。

◆委員(中村義雄君) 2つ目の質問で聞いたのは、アレルギーの人の総数ではなくて、アレルギーの人でも、除去食だったり、自分で取り除いたりする人は食べられるわけで、今回のムスリムの方のように全部食べられないアレルギーの方はどれぐらいいらっしゃるのかと。

○委員長(永井佑君) 学校保健課長。

◎学校保健課長 いわゆる除去食対応ではなくて、弁当を持参していただいている方ということになろうかと思いますが、現在、先ほどの約2,600名のうち、お弁当の持参をお願いしておりますのが約930名おられます。以上です。

○委員長(永井佑君) 中村委員。

◆委員(中村義雄君) そしたら、最初の質問で幾らかかるんですかというのが2億円ぐらいですということであると、その2,600分の900なので、1億円弱ぐらいかかるという理解でいいんですかね。

○委員長(永井佑君) 学校保健課長。

◎学校保健課長 弁当持参の子供さんに限定してということになるのかもしれませんけれども、いずれにしましても、アレルギーの子供さん方ということも含めて考えますと、ほぼ全学校におられますので、比較的規模が大きいお話にはなるかなと思います。以上でございます。

○委員長(永井佑君) 中村委員。

◆委員(中村義雄君) 分かりました。
 このムスリムのお子さんの話とかアレルギーのお子さんの話は平等で考えないといけないので、やっぱりムスリムの方だけよくてアレルギーの方は関係ないですよという議論にはなかなかならないなと思うので、今の金額を聞くとなかなか難しいのかなというのは少しは理解しましたけど、最後に、3つ目の質問の、副食が複数あって何か1個食べたら全部を払わないといけないというのは、これは負担としては非常におかしいのではないかなと思うんですよ。食べたものに関してはいただくけど、食べていないものに関してはいただかないというような配慮ができないのかと思うんですが、それはいかがですか。

○委員長(永井佑君) 学校保健課長。

◎学校保健課長 現状の考え方は先ほどお答えしたとおりなんですけれども、委員から御提案がありましたとおり、副食を一部食べなかった場合の減額の仕方というのは、我々もこれからちょっと研究していきたいなと思っております。以上でございます。

○委員長(永井佑君) 中村委員。

◆委員(中村義雄君) ありがとうございます。ぜひ減額するようにやってほしいと思いますし、あと他都市で何かほかにいい方法があるのかとか、そういうことも研究して、本当小学生がおなかいっぱい食べられないというのは、僕は野菜が嫌いだったので給食が非常に苦痛だったんですよね。ほとんどのものを食べるのが嫌で、ずっと最後まで残されて、嫌な思いしかなくて、ぜひ楽しい給食を食べられるようにできる配慮をやっていただきたいと思いますので、よろしくお願いします。以上です。

○委員長(永井佑君) 宮﨑委員。

◆委員(宮﨑吉輝君) 私からも質問したいと思います。
 陳情者の言葉にありましたように、ひもじいという言葉を聞くと、何とかしていただきたいなという思いがある一方で、現状をお聞きすると、コストも含め、それから人材の確保ですね、課題も様々あるのかなと思っております。
 その中で、自校方式により国内でそういうものを学校給食で提供している学校があると陳情書の中に載っておりますが、そういった事例をお調べになっただろうと思います。どういった形で対応していたのかということも含めて現状を教えていただきたいんですけども。

○委員長(永井佑君) 学校保健課長。

◎学校保健課長 私どもも他都市の事例を少し調査させていただきましたが、例えば仙台市では、特定の学校にこのムスリムの子供さんが多数通っておられる学校があるそうでして、その学校は、前提といたしまして栄養教諭が学校におられて、献立も個別に学校ごとに決めることができる仕組みのようでございます。よって、学校ごとの個別対応というようなことで伺っております。
 あと、静岡市などは、年に1回、アレルギーの子供さんもこのムスリムの子供さんも、みんながなるべく同じメニューを食べられるようにということで、年に1回スマイル給食という名前をつけて給食を御提供されておられるとも伺っております。
 ですので、我々もこういった他都市の取組を参考にさせていただきたいとは思っておりますが、先ほど申し上げましたとおり、1つは学校ごとの個別献立ができるところは非常に柔軟性がございます。北九州市は、いろんな面から統一献立で対応させていただいておりまして、そういうことでは個別に学校がということはなかなか難しいんですけれども、先ほどの静岡市様の例のようなものも含めて、どういったことができるか、これから研究していきたいと考えております。以上でございます。

○委員長(永井佑君) 宮﨑委員。

◆委員(宮﨑吉輝君) 分かりました。
 自治体によっても様々で、方式が違ったりということもあろうかと思います。課題があるというのは十分認識した中で、今こうやって陳情者がおられますが、こういう国際化の時代でありますから、いろいろな方がこの町で暮らしていき、育っていく子供さんが増えていくというのは、これはもう時代の流れであろうかと思います。
 それに対して、やはり柔軟に対応していかなければいけない時代になっているということも御理解いただいて、限られた予算の中で少しでも寄り添ってという、今までも同じお気持ちだったんだろうと思いますけども、今回こうやって陳情を受けていることでございますし、さらに研究を進めていただいて、子供がひもじい思いをしているという声が届くことがないように十分に努力していただきたいと要望したいと思います。以上です。

○委員長(永井佑君) ほかにございませんか。藤沢委員。

◆委員(藤沢加代君) では、私からも幾つかお尋ねしたいと思います。
 北九州市の学校給食を考えたときに、個別の細かい対応は特別支援学校でやっていると思うんですよね。だから、ほかの一般校では大量調理方式になる。でも、特支はそうじゃないということで、もう少し小さい範囲で考えていただくと、保育所でできていたというのだから、できないことはないんじゃないかなと思ったんですね。
 それで、今の北九州市の学校給食の在り方を考えると、特支は全て直営でやっている。ほかの学校は全部民間委託。そして、中学校には小学校から運ばないといけないということで、今日の陳情者のお子さんの場合、小学校3年生なので、これから先検討する、研究するということがあっても、やっぱり急がないといけないかなと思うんですけれども、中学校に入るまでにあと3年で、自校方式になっていないことから考えますと、中学校に入ったらまた余計に条件が厳しくなりますよね。それで、こういう直営と民間委託という違いがあって、直営だったらもっと簡単に取り組めるのかとか、それから民間委託だったら今事業者が何年かに1回替わって契約があるわけで、そこではアレルギーなどの契約もきちんとしていると思うんですけれども、その辺の課題として、直営と民間委託だったらどう違うのかということをお尋ねしたいと思います。
 それから、先ほどの答弁の中で、調理器具のこともあってお金もかかるということだったんですが、個別の対応をするとそんなに調理器具がかかりますかと思うんです。
 例えば家庭のことを考えると、10人程度であれば家庭の調理とほとんど変わらずにできるのではないかと思うので、プロパンガス1つと、それから鍋とフライパンがあれば、主食は別にあるわけだから、あまりかからなくてできるのかなと、器具とかはですね。ただし、人手が要るということはあろうかと思うんです。だから、食材費もありますけれども、先ほどの2億円ぐらいかかるということについて、そのうち人件費をどのように計算しているのかをもう少し細かく知りたいなと思います。
 というのは、今ムスリムの子供たちは19人と聞きました。そうであれば、学校の数はそんなにたくさんないでしょう。全体にならないのではないかなと思ったので。個別の学校で限定的ですよね。だから、そこに何か特化してもう少し絞ってできるのではないかという気がしたんですけれども、一般的にアレルギーと一緒に大量調理をするからということなんですが、今アレルギーはアレルギーで対応しているので、決まった学校、例えば星ヶ丘で数人いらっしゃるんですかね。じゃあ、この学校ではどうしたらできるかということをもう少し具体的に詰めて考えたらどうかなと。やっぱり子供は毎日毎日待ったなしで大きくなっていくわけだから、あまり悠長に考えているともう卒業してしまうというようなところがありますので、ぜひその辺が必要なのではないかと思います。以上です。

○委員長(永井佑君) 学校保健課長。

◎学校保健課長 今、委員から何点か御質問していただきましたけれども、まず1点目の特別支援学校の給食の調理と小学校の委託業者とにどう違いがあるのかということでございますが、委員からも御紹介がありましたとおり、特別支援学校は肢体不自由とか知的とかいろいろな障害をお持ちの子供さん方のために、例えば段階食であるとか、そういった給食を御提供しているのは事実でございます。
 このことと、調理業務を委託している小学校の調理員さんたちの技術的な差というのはございません。つくるということについては技術的な差というのはありませんので、運営形態が直営か民間かということで、民間だからできないということでお答え差し上げたわけではないんです。そこは1点申し上げておきたいと思います。
 次に、2点目の費用の関係でございますけれども、費用がかかるとお答え差し上げた中で、人件費のお話を少しいただきました。今、委員からも御指摘がありましたとおり、これはやはり人件費を新たに別途積む必要がございます。今私どもでは、個別調理をする新たな人員を追加的に配置する必要があると考えておりまして、これに4時間パートが1人必要になるというのが試算でございます。これを人件費に換算いたしまして、先ほどの約160万円の費用の中に積ませていただいているところでございます。
 3点目、ムスリムの子供さんだけでも早くやるべきではないかという御意見だったかなと思います。この点につきましては、先ほども中村委員への答弁でもお話を差し上げましたけれども、アレルギーとこの宗教上の理由から召し上がれない子供さん方への対応というのは、やはりある程度平等に考えていかざるを得ないのではないかと思っております。
 特にアレルギーにつきましては、やはり子供さん方の身体、生命に非常に大きな影響がありますので、ここはやはり慎重にかつ確実に行う必要があると考えておりまして、しかも圧倒的に市内に該当される子供さん方の数が多いということで、委員から、ムスリムの子供さんだけでも待ったなしではないかというお話がありましたけれども、ここはアレルギーの子供さん方についてもやはり置かれている状況にあまり差はないのではないかということも考えております。したがいまして、アレルギーの子供さん方と同様に、やはりどういったことができるかは考えなければいけないのではないかと考えております。以上でございます。

○委員長(永井佑君) 藤沢委員。

◆委員(藤沢加代君) ありがとうございます。
 アレルギーの子供たちよりもムスリムの子供たちを優先しろと言っているわけではないんです。それこそ先ほど中村委員が言われたように、公平にということはもちろんそのとおりだと思うんですけれども、保育所でできていたのに、なぜ小学校でできないのかなという疑問があると思うんです。保育所でできていたということの研究はされましたか。

○委員長(永井佑君) 学校保健課長。

◎学校保健課長 今回陳情をいただくに当たりまして、私も陳情者のお子さんが通っておられた以前の保育園に直接伺ってお話を聞かせていただきました。
 保育園の規模といたしましては、1日の給食提供食数が約100食程度ということでございます。調理師さんもおられるんですけども、保育園としてもこの陳情者の方からの御要望を踏まえて、豚肉やそのエキスの入っていない給食というのを個別に御提供されておられたと伺っております。
 保育園はもともと年齢層が非常に違うということと、それぞれ離乳食だったり、いろんな種類の給食をつくるというのが大前提としてある施設でございまして、そこと比較いたしまして北九州市の学校給食の点を考えますと、やはり一括大量調理というのが前提としてございます。設備機器も、例えば回転釜であれば、1つの釜で200、300とかという数量をつくるわけなんですけれども、こういったところを前提とした施設でございますので、数名分というのをおつくりするためには、やはりそれ用の設備、機器が必要になってくると考えております。以上でございます。

○委員長(永井佑君) 藤沢委員。

◆委員(藤沢加代君) 分かりました。
 研究もされている。それから、これからも研究するということなんですけど、やっぱり研究すると言っていればいいということだとまずいんですけど、具体的に食べられる日数を増やしていくとか、いろいろ考えてはおられるとは思うんですけれども、私はやっぱり学校給食というのは子供の成長にとってとても大事なものだなと思うんです。悪い思い出の人がいないといいなと思うんですが、今でも、大人になっても学校給食の思い出は、私なんかはどちらかといえばいい思い出のほうが多いかなとか、大人になってあれはああだったこうだったと考えるということも本当に大事な教育の営みで、今の自分があるのはそういう結果だったなと思うので、学校給食は本当に大事だなと思うんです。
 ですから、今この陳情者の子供たちは給食にいい思い出を持てないかなと。つらいとか嫌だなというような思い出とかしか持てないと、それはとてもつらく気の毒なことではあるし、こういう陳情がありながら教育委員会がそれをそのまま放置してきたといったことになると、とてもまずいなと思うんです。
 じゃあ、具体的にどう研究するかというところについて、課題として幾つかお金のことや食材のこと、それから人の配置のことなど言われましたけど、どこをどうしていくのかということをもう少し具体的にお話ししていただけないかなと思います。

○委員長(永井佑君) 学校保健課長。

◎学校保健課長 今後どういった課題をクリアしていくかということなんですけれども、豚肉とポークエキスが禁忌食材ということになりますので、御提供できる日数が非常に限られてくるということなんですが、このポークエキスについては、陳情の方針説明の中でも申し上げましたが、他のアレルギーとの兼ね合いがあって使用することができないのが現状でございます。
 このポークエキスを含まないもので、なおかつアレルギーにも対応できるものというのは、今後も様々なマーケットを通じて調査していきたいし、あれば、我々も試食などをしてみて、御提供できるレベルとなったときには、ぜひ積極的に活用していきたいと思っております。
 今、豚肉の提供日数というのもそれなりに多くて、豚肉を使わない料理、和食献立とか、こういったところの提供日数でございますとか、我々としてもいろんなところが改善点としてあるのかなと考えております。
 なるべく提供日数を多くできるように、我々としても代替品であるとか、あるいはお肉の使い方とか、食材のメニューの提供の仕方とか、こういったところはいろいろ研究していきたいと考えております。以上でございます。

○委員長(永井佑君) 藤沢委員。

◆委員(藤沢加代君) いろいろ難しい点がある中の一つに、先ほど最初の答弁でも出てきたかと思いますが、やはり統一献立ですよね。そして、一括購入ですよね。それによってなかなか厳しいというところがあるかと思うんですけれども、そしてそれは給食費にも響いてくるということもあるかと思いますけど、今は給食費の問題も、無償化にする自治体が広がっているし、何年かかるか分かりませんけど、いずれは無償化の方向に行くかなと思っていますから、北九州も早めにそこのところの決断をすれば済むかなということと、それから統一献立ですよね。一括購入については、私たちももっと分割すれば、例えば区別にすればとか、行政区別にすればということも考えてきましたけれども、そしたらもっと地産地消が進むよとか、そういうことも一方の課題であるんですけれども、統一献立それから一括購入はそのままにしても、19人の子供たちの、今当面の課題として考えないといけない学校の数は幾つですか。

○委員長(永井佑君) 学校保健課長。

◎学校保健課長 現在のこの星ヶ丘小学校も含めまして、小学校で7校にこのムスリムの子供さんが在籍しておられます。人数は19名でございます。以上でございます。

○委員長(永井佑君) 藤沢委員。

◆委員(藤沢加代君) 小学校ばかりですかね。中学生はいない。

○委員長(永井佑君) 学校保健課長。

◎学校保健課長 中学校が3校ございまして、そちらにも子供さんが在籍しておられます。以上でございます。

○委員長(永井佑君) 藤沢委員。

◆委員(藤沢加代君) たくさんの学校というべきか、少ないというべきか、ちょっと判断に迷いますけど、北九州市の学校全体にすれば少ないですよね。少ない学校で済むというか、だからその7つ、中学校を含めても10校、そして、つくっている学校だけでいえば小学校だけだから7校ですかね。そうすると、統一献立、一括購入はもうそのままにして、その7つだけ特別にすれば、人の配置はもちろん要りますが、人の配置と、それから食材費、食材購入を別に考えればもうすぐにできるんじゃないですかね。そんなふうに考えると、何が問題になりますかね。統一献立というのは、もちろんつくり方もちゃんとマニュアルがあって、そのとおりにしないといけないとかがあるのかもしれないんですが、そこのところは栄養士さんなどに考えていただいて、本当にそのとおりしないといけないのかとか、そんなことももう少し柔軟に考えられないんでしょうか。

○委員長(永井佑君) 学校保健課長。

◎学校保健課長 今、藤沢委員から献立の基本的な考え方を御提案いただいたかなと思うんですけれども、市内の統一献立、これをA地区、B地区ということで分けて御提供させていただいています。
 これを細分化していくということで、究極は学校ごとの個別献立ということになるのかもしれませんが、やはり献立のパターンを7区とかに分けますと、非常に難しいオペレーションが必要になってまいります。今でもA・B地区で御提供しているんですが、例えば今食材の調達に様々な制約がございまして、例えば月曜日はこういう食材は入れられないとか、供給サイドの制約というのも大変多くございます。
 こういった点から、細分化していくというのは非常に難しいオペレーションが必要になってまいりますし、供給サイドとの調整というのも必要になってまいりまして、なかなかハードルが高い、課題が多い仕組みかなと考えております。
 もう一方で、個別献立を実現するためには、他都市でも先ほど少しお話ししましたけれども、そういった都市もございます。そこには各学校に栄養士が配置されておりまして、各学校で栄養士が献立を立てて、食材も調達するということになります。非常に栄養士の負担が大きい、かつコストは小刻みになってまいりますので、調達コストが上がってくるということもございます。これもまた実現には正規職員の追加配置でありますとか、そういった食材調達コストの上昇ということにはね返ってまいりまして、そういった点から北九州市は長くこの統一献立方式を取らせていただいているということで御理解いただきたいと思います。

○委員長(永井佑君) 藤沢委員。

◆委員(藤沢加代君) 今の仕組みはやはりがっちりとあろうかと思うんですよね。学校給食協会を通じての食材購入とか、その食材も、現場の方々も含めてどのようなものがいいかということを考えながら進めているとも聞きましたし、それから、それこそお野菜なども地産地消で、特別と言ったら変かもしれないけど、ちゃんといいものを選んでいこうというような仕組みの中にありますから、今出来上がっている仕組みを壊してしまえということでもないんですよ。つくっているのは7校でしょう。だから、7校だけ柔軟にそこを考えられないか。そのためには、今の仕組みの中で、A、Bの統一献立というのは7校だからちょっと厳しいかなと思うので、そこのところの献立を柔軟に考えるというふうにすれば、もう少し簡単にいきませんかねと思うんですけれども、それは素人考えでしょうか。

○委員長(永井佑君) 学校保健課長。

◎学校保健課長 宗教上の理由から禁忌食材がある子供さん方への対応ができるのではないかということでの御提案かなと思いますけれども、ここは、再三申し上げるようですけれども、宗教上の理由の方々も大事なんですけれども、やはりアレルギーの子供さん方への対応というのも同時に考えていかなければいけない。そうすると、今在籍しておられる学校だけではなくて、一般の子供さんで実際に弁当を持参されている方とか、そういった方々にも併せて御対応をする必要があるのではないかというのが基本的な我々の考えでございますので、我々としては、同様に等しく対応させていただきたいと考えております。以上でございます。

○委員長(永井佑君) 藤沢委員。

◆委員(藤沢加代君) 分かりました。
 もちろんアレルギーも、それからムスリムの子供たちにも、本当に安全でおいしい給食をどう保障していくかという立場に教育委員会は立っているとは思うんです。今それを具体的にどう進めていくかという知恵を絞らないといけなくなっていると思います。
 お金がかかるということもありますが、その点については、やはりいい機会といいますか、今は食材費がまた上がっていますよね。また、差額の補填というとさらにお金がかかりますよね。ガソリン代も上がっているから輸送費だってかかる。そこが上がってくることもあると思うので、その辺は非常に難しいですけれども、本当に子供たちの教育を保障していくという立場からいえばそれは当然負担しなければいけないことですから、こういう厳しい条件の時期というのは、考えてみたらある意味チャンスかもしれないなと思います。
 だから、どう子供たちの教育を保障しているかという立場を、それは国も考えないといけないし、先ほど代理の方が言われたみたいに、全国的にも先進的なところというのはあまりないということでしたので、北九州市の教育委員会も、北九州でこういうことができますよということを示していくチャンスでもあろうかと思いますので、ぜひ7校で十何人、取組を進めていただきたいと要望して終わります。

○委員長(永井佑君) ほかに。中島委員。

◆委員(中島隆治君) 簡単に2点伺います。
 先ほど陳情者の方から話を伺いまして、月のほとんどで毎日食べられないものがあるということで、普通の子供たちと比較して法律的に法の下の平等という観点から、この現状をどう解釈するのかということが1点と、あともう一点が、新たな機材とか、また、人件費がさらにかかるというお話がありました。確かにかなりの額が必要であります。
 これは北九州市に限った話ではないと思いますし、全国的にも、こういった多様性の社会の中で、宗教上の理由とか、また、様々な国の方々が日本で生活していくに当たっていろんなハードルがあると思いますが、その中でやはり国も考えていくべきことなのではないかなと、お話を伺いながら思っていたんですけれども、そういう意味では、国に対して、こういった現状を踏まえてしっかりと国も対応するよう求めていくことも重要ではないかと思ったんですけれども、その点に関してはどのようにお考えでしょうか。

○委員長(永井佑君) 学校保健課長。

◎学校保健課長 今、委員からの現状に対しての認識と、あと国の考え方についての御質問に併せてお答えしたいと思います。
 現状につきましては、アレルギーはもとより、今回の宗教上の理由の子供さん方に御提供できていないというのは、我々としても何とか改善してさしあげたいという思いは非常にございます。
 国もこの宗教上の理由から給食を召し上がれない子供さんがいるというのは認識していまして、そうした宗教上の理由から口に入れてはいけないものがあることを前提として、保護者としっかり連携して対応を考えるようにと示されているところでございます。
 ですので、一律にこうしなければいけないという表現ではないんですけれども、保護者の方々とよく連携を取って、例えば弁当持参をお願いするとか、一部除去で対応できるとか、そういったことは保護者の理解を得つつ進めるようにという考え方でございます。
 ですので、ここからは先ほどのお答えと重なりますけれども、我々としても提供日数が少ないというのは現状としてはやはり何とか増やせないかなということで、これから様々な方策は検討していきたいと考えております。以上でございます。

○委員長(永井佑君) 中島委員。

◆委員(中島隆治君) そうですね。保護者としっかりと連携してということでありますけれども、こうして陳情のように、現状に対して不満を持たれている保護者がいるということはしっかりと受け止めていただいて、予算的なものがあるので、これについては国にもこういった課題があることを上げて、国もしっかりと対応していくような要望や活動も行っていくべきではないかなと思いましたので、その辺も踏まえてしっかりと対応していただきたいと思います。以上です。

○委員長(永井佑君) ほかにございませんか。有田委員。

◆委員(有田絵里君) 1点質問です。
 今回はイスラム教徒の方、ムスリムの方がお越しになって今回の陳情になっていると。私も子供がいますので、やはり給食がなかなか食べられないというのはつらい状況だということもすごく理解します。ただ、自分の子供もアレルギーを持っていますので、除去食をしていたり、保育園では対応していただいていて、今度小学校に上がりますので、またきっとそこでいろいろと問題があるんだろうなと。親としてもこういう除去食とか、こういうことにはすごく興味があって、気になるところではあるんですけれども、今回こういう宗教上の問題でなかなか御飯が食べられない、給食を提供してもらえないといって陳情が上がってきていますが、北九州市にもいろんな国の方々がお住まいで、今回はあくまでムスリムの方でしたけれども、例えばヒンズーとか、ユダヤとか、そういったほかの宗教の方々も恐らく同じように困っていらっしゃるのではないかなと思ったんですけれども、先ほどは、今北九州市内にムスリムの方が、答弁の中で19人いらっしゃるということでしたが、ほかの宗教の方はいらっしゃるんですか。

○委員長(永井佑君) 学校保健課長。

◎学校保健課長 我々の方で把握しているところで、市内にヒンズー教の方がおられまして、この方々は牛肉や豚肉が宗教上の理由から禁忌食材とされております。
 このヒンズー教の方々は、小学校でお一人、中学校でお一人、計2名在籍しておられるというのは把握しております。以上でございます。

○委員長(永井佑君) 有田委員。

◆委員(有田絵里君) ユダヤの方はいらっしゃらないという認識でいいですか。

○委員長(永井佑君) 学校保健課長。

◎学校保健課長 ユダヤ教の方は特に把握しておりません。以上でございます。

○委員長(永井佑君) 有田委員。

◆委員(有田絵里君) ありがとうございます。
 では、このヒンズー教の小学校1名、中学校1名は特に厳しいと思うんです。牛肉も豚肉も駄目で、ほかにもたくさん食材で駄目なものがあると思うんですけど、このお二人に関しては今どういった対応を取られていらっしゃるんですか。

○委員長(永井佑君) 学校保健課長。

◎学校保健課長 このヒンズー教の方なんですけれども、今委員から御指摘がありましたとおり、禁忌食材が多くございまして、基本的に弁当持参をお願いしております。以上でございます。

○委員長(永井佑君) 有田委員。

◆委員(有田絵里君) ありがとうございます。
 今お二人は弁当持参。では、ムスリムの方々は今19人ぐらいいらっしゃると思うんですけれども、その方々は今どういう対応をされていらっしゃるんですか。それぞれ個別に教えてください。

○委員長(永井佑君) 学校保健課長。

◎学校保健課長 ムスリムの方々につきましても、やはり弁当持参の方が11名、それと、一部重複するんですが、一部取り除きのときに弁当を持ってきていただく、食べられない食材が入っている場合は、それに代わるものを持ってきていただくという方が8名おられまして、これで一応19名になります。以上でございます。

○委員長(永井佑君) 有田委員。

◆委員(有田絵里君) ありがとうございます。
 中村委員や宮﨑委員がおっしゃられたとおり、アレルギーのことと併せて考えていかないといけなくて、もちろん個別具体にやれるのが一番理想ではあるけれども、やはり予算的な部分にもすごく課題がある。もうこれは、今後の日本の在り方として、どんどん人口が先細りになる中で外国籍の方もどんどん増えていくという現状は、本当に北九州市だけではないだろうなというのは、今回この陳情を拝見させていただいたときにすごく思いました。
 中島委員がおっしゃられるとおり、市だけではなくて、国もそうですが、県に対しても要望を上げて、ほかの場所でも困っていらっしゃる方々はたくさんいらっしゃると思うんです。この一つの陳情をとって、ここだけというのは難しいかもしれない。今回星ヶ丘小学校を皮切りにできたら一番理想ではあるんでしょうけれども、ほかの子供たちとの整合性が取れなくなってしまうという部分もすごく理解はできます。
 課題を一つずつクリアしてできるのが一番だと思うんですが、そこで引っかかるのはやはり予算と人なんだろうなというのは今回の答弁の中ですごく感じたので、中島先生の内容と重なりますけれども、他都市の事例も確認しながら、北九州市内でできることについて国や県に要望を上げる方法を考えていただくことはできるんでしょうか。

○委員長(永井佑君) 学校保健課長。

◎学校保健課長 1つは、そういう追加予算を措置して個別調理のようなものを行っていくことになりましたら、そういった費用に係る部分は、やはり国、県にしっかりと要望をさせていただくことになるのかなと思います。
 まだ現時点ではその前の段階でございますので、今後アレルギーも含めてどういった対応ができるか、それを研究していく中で、最終的に必要であれば国などに予算的な要望もしていきたいと考えております。以上でございます。

○委員長(永井佑君) 有田委員。

◆委員(有田絵里君) ありがとうございます。
 やっぱり子供たちに対しての食育というのはすごく大事な面で、恐らく教育委員会の方々も御理解いただいている内容で、心苦しく思っていらっしゃるんだとは思っております。私も同じ気持ちです。市単独でやるには現状だとなかなか厳しいけれども、今後研究していただけるということで、他都市の事例も含めてぜひ、できることから一つずつ課題整理をしていって、できることをやっていただければなと思いますので、ぜひ今後とも研究をよろしくお願いします。以上です。

○委員長(永井佑君) ほかにございませんか。
 では、副委員長と交代します。
                (委員長と副委員長が交代)

○副委員長(森結実子君) 永井委員。

◆委員(永井佑君) 私からも幾つか質問させていただきます。
 陳情者の方のひもじい思いを子供がしているとか、自分の子だと思って考えてほしいということが非常に胸に突き刺さるというか、そういう思いになりました。
 課題として、食べられる日をどうやって増やすのかという議論も今ありますが、超党派で保護者の方々からお話を伺う機会もありました。
 そこでのお話で、子供さんが地元の保育園では6年間給食を食べてきて、日本食が好きになったと。ただ、今学校で給食が食べられなくて、連絡帳の日記に、今日は何々が食べられなくて悔しかったということを書いているというお話がありました。何とかしてほしいと語られたことに対して、私はどうにかしてあげたいなという気持ちで今いっぱいです。
 仙台市の話ですが、国見小学校というところにお話を聞いてみました。もともといつからという具体的な話はされませんでしたが、国見小学校は20年ぐらい前から留学生が多い地域だということで、提供を始めたということでした。
 そこで、肉に関してはブラジル産の鳥肉を代替食品として調達して、調味料に関しては、アルコールが含まれていないしょうゆやみそ、お酢を準備しているというお話でした。
 こういう個別対応についても、職員会議の場で、学級担任とか栄養士と情報共有を図って、保護者に対しては毎月宗教食専用の献立表を配付して個別の対応をしているということでした。
 コストの面やこれから研究するという議論にはなっていますが、こういうところを参考にして同様の対応は考えられないんでしょうか。その点について伺います。

○副委員長(森結実子君) 学校保健課長。

◎学校保健課長 今委員から仙台市の取組を少し御紹介いただきましたけれども、私どもも同様の情報はいただいたところでございます。
 ここは、先ほども少し御案内を差し上げましたけれども、まず栄養士が配置されていて、なおかつ学校ごとの独自献立をつくっておられて、そこでの個別対応が可能というような状況でございまして、前提条件といたしまして、本市との相違というのはいろいろあるわけなんですけれども、そういったところも踏まえて、先ほど藤沢委員からも、個々の学校で対応できるんでないかという御意見もいただきましたけれども、我々としても、柔軟な対応というのは、はっきり言って我々市としてはなかなか難しいというのが現状でございます。
 一方で、先ほど静岡市の例を少し御紹介しましたけれども、全市的にやれることはないかというところは我々もやはり研究していきたいと考えておりまして、こういったところで、全ての日数ではないんですけれども、少しでも増やす方法はないかということは、引き続き研究していきたいと考えております。以上でございます。

○副委員長(森結実子君) 永井委員。

◆委員(永井佑君) 日数を増やすということをぜひ早急にやっていただきたいと思いますし、やはりアレルギーで困っている家庭、子供、宗教上の理由によって食べられない子供は平等に扱うべきだとも考えます。
 ただ、対応ができている仙台にしても静岡にしても、やはり技術や情報が蓄積されているからこそできるという面はあると思います。わが市は一括大量調理をしているという前提から出発していますので、そういうところと比べるとやはり対応のスタート位置が違ってくるのかなと思います。
 藤沢委員も言われましたが、7校のどこか一つでもモデル校と考えて、直営に戻して栄養士を配置するとか、調理師も本市の正規職員で対応するような、コストの面もあるかもしれませんが、そういうことをやっていかないと、私は技術とか情報の蓄積というのはできないと考えますが、今後のコストの面とか、パートの方を雇用していくという話がありましたが、市の対応、考えられている仕組み上で、これが果たしていつになるのか、継続的に対応していけるのかというのは少し疑問に感じるんですが、その点はいかがでしょうか。

○副委員長(森結実子君) 学校保健課長。

◎学校保健課長 今、仙台市の例などを引き合いに出していただいて、北九州市で今後連続的な対応が可能かということも併せて御質問いただいたかと思います。
 モデル校のお話も少しいただきましたけれども、北九州市内は非常に東西に広く、なおかつ、先ほど校数を御回答差し上げましたけども、分散しているというのも現状としてございます。
 現時点では、なかなかモデル校というのは現実的には難しいかなと思うんですけれども、例えば今後、中長期的にそういった子供さん方が増えてきて、国際化の中でそういった要望が将来的にあるかないかと言われれば、それははっきりお答えしづらいところでございます。そうなってきたときに、例えば市内にモデル校を設置するということは検討に値するのではないかと思います。現時点でその考えはございませんけれども、中長期的にそういった必要性というのは出てくるのかもしれないということは考えておきます。
 それと、今後の食数を継続的にできるのかということについては、今例えば何日までしますとかはお答えしづらいところなんですけれども、豚肉の使用回数をどうしていくかとか、ポークエキスの代替品が見つかるかとか、あるいは給食そのものにアレルギーの方も満たしながらどういったおいしい給食を御提供するかとか、こういったことを我々も日々栄養基準を満たしながら考えているわけなんですけれども、ここはしっかり努力していきたいと今考えております。ですので、数字的なところはなかなかお約束しづらいんですけれども、引き続き様々な分野で研究していきたいと考えております。以上でございます。

○副委員長(森結実子君) 永井委員。

◆委員(永井佑君) ありがとうございました。
 陳情文の中にも、少数者ではないという文章があったと思います。ただ、現状で言えば少数者、マイノリティーに立たされているということだと思います。こうやって議論する私たちもそうですし、教育委員会の方々もそうですし、ほかの保護者の方、一般の方々もそうですけど、やっぱり多数者、マジョリティーだからこそ、もしかしたらですけど、陳情人が求めるのは豚肉やポークエキスが除去された食品の提供であって、ハラル食品の提供までを求めるものではないと。それぐらいだったらという意見もあるかもしれないですけど、それはやはり多数派に、マジョリティーにいるからこその考えであって、やはり今マイノリティーにされてしまっている子供たちを本当に見て、ひもじい思いをさせたくない。自分の子だと思ってひもじい思いをさせない、給食の提供をしてあげるという意志で、誰一人取り残さない教育行政を掲げている北九州市であれば、早急に対策を講じるべきだとお伝えして、私からは終わります。

○副委員長(森結実子君) ここで委員長と交代します。
                (副委員長と委員長が交代)

○委員長(永井佑君) ほかにございませんか。大石委員。

◆委員(大石仁人君) 私も話を聞きまして、個別に対応していただきたいなと思いますけども、かなり人件費の面や、大変な大きな変化をしないといけない部分があるので、すぐには難しいなと思ってはいますが、先ほどの答弁の中にあったエキスの代替品とかの研究というのは、非常に可能性があるなと思っていて、ゼロか100かじゃなくて、少しずつ、例えばコンソメスープの素とか中華スープの素を鳥がらスープに換えるとか、そんな研究を本当にしたら、それだけでも1日でも2日でも少しずつ増えるという、そういったところから始めるのは非常に現実的だなと思って、鳥がらスープでもおいしいのではないかなと、僕も考えながら思っていたので、ぜひともそういった研究を進めていただいて、少しでも前に進めるようにお願いしたいと思いました。意見です。以上です。

○委員長(永井佑君) ほかにないですかね。
 なければ、本件については慎重審議のため、本日は継続審査としたいと思います。これに御異議ありませんか。
                (「異議なし」の声あり。)
 御異議なしと認め、そのように決定しました。
 以上で陳情の審査を終わります

いしいひさいち「信教の自由に関する一考察(借金かえしちゃいけない教)」



不滅の名作
「信教の自由に関する一考察」
(いしいひさいち「がんばれ!!タブチくん!!」アクションコミックス版1巻より)
 

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金貸し「うちも道楽でサラ金やってるわけじゃないんだよ」
借りた人「はあ、それがどーしても返せないワケがあるのでございます」
金貸し「なんだそりゃ」
借りた人「信仰上の理由なのでございます」
金貸し「ふーん・・・で、なんだそりゃ。アーメンか?ナンマイダか?」
借りた人「『借金かえしちゃいけない教』と申しまして」
この教会に連れて行かれた金貸し、異端だ邪教だとぼこられて逃げ帰る(笑)。