中国で大人気だと聞く日産自動車「N7」が日本に上陸したというので、実物を見に行ってきた。実際に見るとけっこうカッコいいのだが、日本導入の可能性は?
パトロールは日本導入決定、N7は…
N7はセダンタイプの電気自動車(EV)。2025年4月に東風日産乗用車公司が中国で発売し、約1カ月で1万7,215台を受注した。JMS2025で話を聞いた日産の担当者によると、今でも月に1万台くらいは売れているそうだ。
N7のバッテリー容量は58kWhと73kWhの2種類。航続距離は最大635kmを実現している。Momenta社と共同開発した高度な運転支援技術「ナビゲート・オン・オートパイロット」や、AIを駆使してシートを調整する姿勢適応システムを備えた「ゼロプレッシャーシート」などの先進技術も売りだ。グレードは「マックス」「プロ」「エア」の3つ。価格は11万9,900元(約260万円)から14万9,900元(約325万円)だ。
なぜ、N7は中国で人気になったのか。上記の担当者は「サイズ感を含めお客様に『はまった』のだとは思うのですが、厳密には言いにくいんです」とする。自動車業界ではSUVが人気で、セダンの人気は落ちる一方なのかと思っていたのだが、中国ではそんなこともないそうで、「中国では、『N6』といってN7よりも少しサイズの小さいプラグインハイブリッド車(PHEV)も売っていますし、日本でも売っていた『ティアナ』も販売しています」とのことだ。
EVセダンのN7を日本で販売するつもりは? 上記担当者は「現状として、オフィシャルには『ない』としか言えません」としたうえで、「お客様の声があれば、検討はいくらでもできると思います。現状は左ハンドルですし、そう簡単にポンっと持ってくることはできませんが、ニーズがあれば、なるべくこたえたいとは考えています。実際、『パトロール』の日本導入が決まったのも、お客様のお声がベースにあったからだと思います」
日産がJMS2025でN7を展示したのは、日本市場の手ごたえを探るためだったのかも? どんな声が寄せられたのかは不明だが、N7日本導入の可能性は、全くないわけではないらしい。













