DXの推進やコロナ禍の影響により、日本企業における働き方は大きく変化した。オフィス中心のワークスタイルから、在宅勤務をはじめ場所にとらわれない柔軟なテレワークへの移行が急速に進行。ワークライフバランスの実現やウェルビーイングの向上といったメリットを享受した従業員の満足度は高く、コロナ禍が収束しオフィス回帰の流れが加速する昨今においても、テレワークの需要は根強い。このため、オフィスワークとテレワークを組み合わせたハイブリッドワークへと舵を切る企業は後を絶たない。本稿では、ハイブリッドワークに最適化したオフィス環境をワンストップで提供するKDDI まとめてオフィスと、最新のインテルプロセッサーを搭載した先進的なAI PCでハイブリッドワークを支える日本HPの協業によるソリューションに着目。セキュアで快適な働き方を実現するためのアプローチを紐解いていく。

「集まる価値」の再定義が、ハイブリッドワーク環境構築の第一歩

2011年に設立され、関西・中部・東日本・西日本の地域会社4社を合わせた5社体制で日本全域にKDDIの法人向け通信サービス・ソリューションを展開してきたKDDI まとめてオフィス。2025年4月には、それぞれが蓄積してきたスキルやノウハウ、各種データを集約・活用するためグループ5社の経営統合を実施し、多種多様な働き方の実現を支援する。KDDI まとめてオフィス プロダクト推進部の沼岡 剛志 氏は、オフィス環境における昨今の動向について次のように語る。

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    KDDI まとめてオフィス プロダクト推進部 沼岡 剛志 氏

「テレワークが普及した当初は事業継続のための緊急措置という側面が強く、あくまで一時的なものと捉える経営者も少なくありませんでした。ただ、パンデミックが収束していくなかで、多くの企業は完全なオフィス回帰に向かうのではなく、ハイブリッドワークへの移行を進めています。この背景には、テレワークの導入による従業員の満足度向上と、柔軟な働き方を求める声の高まりがあると考えています」(沼岡氏)

柔軟な働き方を実現しなければ、生産性向上はもちろん、優秀な人材を確保することも難しくなると沼岡氏。「オフィスワーク、すなわち『集まる価値』を再定義し、出社したくなるオフィス環境の構築に取り組む企業は増えています」と話す。

ハイブリッドワークのもう1つの軸となるテレワークでも課題が顕在化していると沼岡氏。緊急措置として導入したことの弊害である、不安定な通信環境やネットワークの混雑が生産性を低下させていると警鐘を鳴らす。

「テレワーク環境において、接続面に問題が生じている企業が増えています。自宅のネットワーク環境に依存する形で業務を行うと、Web会議の音声・映像の途切れや、社内システムへのアクセス遅延に見舞われるケースもあります。またVPN経由で社内システムにアクセスする場合、始業時間帯になると全従業員が一斉に接続し、通信速度が大幅に低下します。こうした課題を解決しなければ、従業員のストレスは増大し、生産性の低下を引き起こします」(沼岡氏)

同社の福利厚生などを含めたトータルオフィスソリューションは、ハイブリッドワークを見据えたオフィス環境の見直しを、ITインフラの整備やDX推進、オフィス移転、レイアウト提案など全方位で提案。企業の抱えるさまざまな課題の解決に寄与するワンストップソリューションだ。

テレワーク推進でノートPCの導入が加速

ハイブリッドワークを導入する企業の増加に合わせ、デバイス(PC)にも変化が訪れている。日本HP パートナー営業統括 第三営業本部 リセラー営業部の増田 正秀 氏は、コロナ禍を転機に、デスクトップPCからノートPCへの移行が進む中、PCに求められる要素が増えてきていると、法人向けPC市場の現状について言及する。

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    日本HP パートナー営業統括 第三営業本部 リセラー営業部 増田 正秀 氏

「コロナ禍以降、自宅や外出先に持ち出して使えるモバイルノートPCの需要が高まっています。ただ、コロナ禍以前はどうしても社外での利用はセキュリティに不安があるといった認識があり、中小企業でも、テレワーク導入を検討する際、セキュリティを重視されるお客さまは増えています。日本HPでは、通信面の品質・利便性とセキュリティを担保するHP eSIM Connect対応モデルのモバイルノートPCを提供することで、お客さまのニーズに対応しています」(増田氏)

HP eSIM Connect対応モデルとは、日本HPの法人向けノートPCと5年間データ通信上限なしで利用できるeSIMサービスを組み合わせた製品だ。au回線を利用した法人向け通信サービスのため安定した品質を担保しており、スマートフォンライクな常時接続による快適な業務を実現。フリーWi-Fiの利用などセキュリティ上のリスクや、Web会議の音声・映像途切れや社内システムへのアクセス遅延といった課題を抑制するほか、通信コストの削減やPC管理の負荷軽減など、さまざまなメリットをもたらしてくれる。

KDDI まとめてオフィスの沼岡氏も、HP eSIM Connect対応モデルをハイブリッドワーク環境の構築に有用な製品と捉えており、同社のトータルオフィスソリューションにおいても、積極的に提案していると話す。

「増田さんが話されたとおり、ハイブリッドワークの課題を解決できる製品と考えています。オフィス以外で利用する場合、一般的にはWi-Fiルーターやスマートフォンのテザリングで通信を行うケースが多いと思いますが、利用者はバッテリ残量を気にする必要があります。また、持ち運ぶデバイスの数が増えることで紛失リスクが高まります。デバイス管理者にとっても、デバイスごとに問い合わせ対応を行う必要があり、デバイス紛失時の緊急対応などセキュリティ面での課題があります。オフィスソリューションを提案するうえで、これらの懸念点を払拭できる点が、ConnectIN 採用PCであるHP eSIM Connect対応モデルを採用する大きなメリットと捉えています」(沼岡氏)

最新のインテル Core Ultra プロセッサーを搭載した次世代AI PC「HP EliteBook X G1i 14 AI PC」

日本HPでは、最新のHP eSIM Connect対応モデルとして、最新のインテル Core Ultra プロセッサー(シリーズ2)を搭載した次世代AI PC「HP EliteBook X G1i 14 AI PC」をリリースした。AI処理に特化した最大47 TOPSのNPUを実装するインテル Core Ultra 7 258V プロセッサー(もしくは最大40TOPSのNPUを実装するインテル Core Ultra 5 228V プロセッサー)を搭載し、パフォーマンスと省電力性を両立。14.0型液晶ディスプレイを採用しながら重量は約1.19kgと、テレワークに好適なモバイルノートPCに仕上がっている。マイクロソフトが提唱するCopilot+ PCの要件もクリアしており、Windows 11に実装されたAI機能も余すことなく活用できる。

  • 【製品写真】HP EliteBook X G1i 14 AI PCの説明写真

「日本HPでは、非常にパフォーマンスの高い製品を『次世代AI PC』として展開しており、HP EliteBook X G1i 14 AI PCは、この次世代AI PCの最新モデルです。高性能かつ省電力のインテル Core Ultra プロセッサー(シリーズ2)を採用し、NPUの処理性能を活かしたAI機能を数多く実装。バッテリ管理や画面のフィルタリング、Web会議時の背景ぼかしなどを、低消費電力のNPUで処理することで、CPUのパフォーマンスを損なうことなく、長時間の稼働を実現します」(増田氏)

さらに増田氏は、同社独自のMDMソリューション「HP Protect and Trace with Wolf Connect」と組み合わせることで、テレワーク時のセキュリティも強化できると説明。「電源オフ時でもPCの位置検索やリモートロック、データ消去が行えるため、ユーザー、管理者ともに安心して利用できます」と、常時接続を可能とするHP eSIM Connectのメリットに言及する。

KDDI まとめてオフィスが展開するオフィストータルソリューションにおいても、HP EliteBook X G1i 14 AI PCとの相乗効果が期待できると沼岡氏。特にHP Protect and Trace with Wolf Connectを活用することで、データ紛失・侵害のリスクが大幅に軽減できると評価する。

「弊社では、セキュリティも含めてワンストップで企業に合わせた提案を行っており、ハードウェアレベルで高度なセキュリティ機能を備え、電源オフ時にもインシデントに対応可能なHP EliteBook X G1i 14 AI PCとの組み合わせは非常に有効な選択肢になると考えています」(沼岡氏)

ハイブリッドワーク時代のオフィス環境整備は「コスト」ではなく「投資」

KDDI まとめてオフィスと日本HPでは、今後も連携を深め、多様な働き方の実現を支援するソリューションを提供していく予定だ。沼岡氏は「PC1台の導入からネットワーク環境の構築やオフィスのレイアウト変更まで、福利厚生サービスを含めたあらゆるお悩みのごとのご相談はぜひ弊社へ」と話し、増田氏も「PC周りの課題を解決するため製品を拡充していきます」と力を込める。2人は、ハイブリッドワーク時代のオフィス環境整備に取り組む企業担当者に対して次のようなメッセージを送る。

「企業が目指す働き方改革においては、オフィスそのものの進化と、それを支えるデバイスと通信の融合という2つの潮流があると考えています。その実現に向けて、KDDIグループではAIなどのテクノロジーを起点とした働く空間づくり、訪れる空間づくりを支援する『KDDI Smart Space Design』の提供を開始しています。オフィス環境の整備をコストと考える企業も多いかと思いますが、従業員の満足度や生産性の向上、優秀な人材を確保するために必要な投資と捉えることが大切です。デバイスと通信の融合においては、ConnectIN 採用PCである日本HP様のHP eSIM Connectはその象徴といえる存在です。常時接続で利用できる次世代AI PCは、本当の意味で場所の制約を取り払える製品だと考えています。弊社では、今後も時代の変化を的確に捉えたソリューションをお届けし、お客さまのビジネス成長はもちろん、働く人たちのウェルビーイング向上にも寄与したいと考えています」(沼岡氏)

「5年後10年後には、間違いなくすべての業務デバイスがAI PCになると思います。今後のAI PCは、導入するだけでストレスフリーに利用でき、社員の満足度を高められる製品へと進化していくと考えており、そこでは処理性能や可搬性、堅牢性といった業務PCの選定基準、プラスαの要素が重要になります。すでに弊社では、使い放題の常時接続回線や、ハードウェアレベルのセキュリティ機能を取り入れた次世代AI PCを提供していますが、今後もKDDI まとめてオフィス様との協業を深め、従業員の満足度を向上させるオフィス環境の構築に寄与するソリューションを展開していきたいと思っています」(増田氏)

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