Thoughts and Notes from CA

アメリカ在住、外資系企業歴30年の日本人会社員。 アメリカでの生活、海外での子育て、外資でのキャリア構築、そして現地に暮らして見えてきたアメリカ政治のリアルまで、日々の体験を通じて気づいたことをゆるく発信。 グローバルに挑戦する日本人が、少しでも勇気を持てるような発信を目指しています。

America Life

「メリークリスマス」に垣間見るアメリカの分断と融合

アメリカでも、日本の年賀状のように次節の挨拶として年末にカードを送る習慣がある。「謹賀新年」のように定型の言葉を飾る文化もあり、クリスマスシーズンに送るので「Merry Christmas」でも良いのだが、わが家は無難さを重視して宗教色の薄い「Happy Holi…

英語力の弱さゆえに発揮できた「聞く力」

">日本に一時帰国して必ず行くのはラーメン屋と本屋。本屋で平積みの本を見るのは、アマゾンでおすすめをポチるのとは違う独特の醍醐味がある。流行りの本が書店の中央に陣取る一方、「この本まだ売れてるんだぁ」と、根強く平積みの位置を維持するロングセ…

旅行の予約でやっちまった話 ~返金不可から返金を勝ち取る10日間~

私:The Towers at Pueblo Bonito Pacifica – All Inclusive を予約しました。念のために確認ですが、こちらはAdults Onlyではないですよね?Chat GPT:ご安心ください。The Towers at Pueblo Bonito Pacifica – All Inclusive は、親ホテルである Pueblo Bo…

2025年夏、一時帰国で感じたあれこれ

今年も殆どの子持ち在米日本人の皆さんは、「夏の一時帰国」を終えたことでしょう。家族や友人との再会、日本食の堪能、買い物にパッキングと慌ただしくもあっという間に過ぎ、増えた体重と共に帰米するというのは毎年のパターン。わが家は今年は11度目の…

40代の軌跡:自分の人生を生きること

歩んだ「獣道」は実は結構舗装されていた 私は、20代と30代は「キャリアの獣道」を歩んできた。新卒で入った会社は当時まだマイナーだった外資系コンサルティング会社で、正直就活する前は名前も聞いたことがなかった。また、初めて転職をする際は、日本法人…

40代の軌跡ーコミュニティ編 ファンドレイズ部の挑戦

保護者の善意で「元気玉」を作りたい 運営委員の経験を通して、子どもたちのために自分ができることをしてあげたい、という保護者の皆さまの善意を強く感じた。もちろん、人によって濃淡はあるのだが、それらの善意を「元気玉」のようにすくい上げる良い方法…

40代の軌跡ーコミュニティ編 渡米3ヶ月で運営委員長になったはなし

">私が40代に最も力をいれたコミュニティ活動と言えば、日本語補習校だ。入学して間もなく縁あって運営委員長を拝命し、その後は理事を勤めたり、ファンドレイズ部という保護者のボランティアグループの立ち上げ・運営に力を入れた。本記事では、入学してす…

40代の軌跡 仕事編 - 人との絆が紡いだ異国での10年

アメリカでの40代の幕開け 2013年の11月。肌寒い夕暮れのラーレーダーラム国際空港に家族と降り立つ。パンパンに詰まったスーツケースをレンタカーに詰め込み、ナビを頼りに慣れないアメ車でホテルに向かう。私の40代は、そんな一コマから始まった。 当時、…

インディアン・カジノに行ってみた - “保留地”の奥にあるアメリカのリアル

”インディアン・カジノの歴史と現在:6兆円産業の光と影”という『インディアンとカジノ』というちくま新書の紹介記事を以前書いた。 インディアンとカジノ ──アメリカの光と影 (ちくま新書) 作者:野口久美子 筑摩書房 Amazon それ以降、うちから20分近くのネ…

在米10年・わが家の米事情──日本産米5キロのアメリカでの価格は!?

">日本のニュースは米の話題で持ち切りの模様。ニュースで5キロの値段が今週はいくらかというのが常に取り上げられている。新農林水産大臣も備蓄米が2,000円で店頭に販売されるように奮闘し、備蓄米に長蛇の列をなしている様子をNHKのニュースで見た。備蓄米…

“アメリカ歴”がにじみ出る日本語のクセたち

">アメリカに住んで10年以上になるが、こちらに住む日本人と話していて、使う言葉から「あっ、この人はこっちの暮らしが長いんだろうなぁ」とわかる時がある。英語が上手とか、こちらの考えに染まっているとか、そういうのとは異なる「生活の中で染みついた…

トランプ政権”という症状──現地で見るアメリカ社会の今

「トランプはなぜ労働者階級の大きな支持を得ているのか」、この問いに対する面白い答えが今読んでいる本に書いてあった。 It's OK to Be Angry About Capitalism (English Edition) 作者:Sanders, Bernie Crown Amazon I think the more accurate answer as…

アメリカ在住10年:初めてのカナダ旅行での心地よい「違い」たち

">「たまには、遠出をしてみよう」、と思い立ち、春休みの旅行の行先はカナダにすることに。アメリカ暮らしは10年を超えるが、実はカナダは初めて。食べ物、人の温かさ、旅のしやすさ——どれも想像以上で、家族みんな大満足の旅に。今回はアメリカと比べなが…

おのれ「名もなき家事」 地味に手強い奴め

私の妻は日本に一時帰国中。大学受験が終わった娘の日本での一人暮らし生活の立ち上げを支援しつつ、入学式に参列するためだ。仕事と学校がある私と息子はアメリカで留守番。夏の一時帰国の際に、一人暮らしをすることは毎年のことだが、息子と二人暮らし生…

日本に旅立った娘のはなし - 10年半のアメリカ生活を経て、自ら選んだ未来

">昨年の6月、娘はアメリカの高校を卒業し、日本の大学に進学するために日本に旅立った。2013年11月にわが家はアメリカに移住したので、10年半のアメリカ生活に終止符を打ったことになる。 "> 渡米当初からの葛藤:「早く日本に帰りたい」 娘は日本が大好き…

校長室に呼び出された息子とゼロ・トレランス

「校長室に呼び出されちゃったよ、、、。」 今日、放送で校長室に呼び出されちゃったよ、、、。 学校から帰ってきた息子がいきなり物騒なことを言う。「いったい何をやらかしたのか?」、いや、そもそも息子は素行が悪いタイプではない。「何があったの?」…

アメリカの2024年の標準控除が442万円だった件

3月は私にとって日米の確定申告のシーズンだ。毎年期限ぎりぎりまで引っ張るのだが、今年は意を決して、2月中に全て終わらせた。今年はアメリカの証券会社の資料の不備で$15K近い追加納税を強いられそうだったが、ChatGPTやTurboTax(アメリカの納税ツール)…

移民から見た、 “かつて報われた人”たちの自由な選択

以前、PIPに入れた私の部下が医師の診断書をとり、傷病休暇を取得したという話をした。結局、彼は4ヶ月半の傷病休暇後に辞表を提出した。退職届けを受けた人事の担当がにこやかな絵文字とともに Sooooo glad he went this route, rather than returning to a…

トランプ政権の“汚れ役”?ヴァンス副大統領と司法の綱引き

私が少しひいきにしているアメリカ副大統領のJDヴァンスの発言が物議を醸しているようだ。 バンス米副大統領が司法を批判し、波紋を呼んでいる。財務省が管理する個人情報に、政府の新組織「政府効率化省」がアクセスすることを差し止めた連邦地裁判事に対し…

わが家の「書評の日」—5年以上続けてわかった、子どもが本を読む習慣をつける方法

先日書いた『アメリカ生活11年、それでも「日本語が強い」わが家の子どもたちの話』という記事の、2週間に一度の家族の「書評の日」の部分への反響が大きかった。「子どもにもっと本を読んで欲しいな」というのは多くの親の共通の悩みだと思う。うちの事例…

日本で健康診断、アメリカで再検査? 在米日本人の医療との付き合い方

日本に一時帰国する際、私は必ず健康診断を受ける。もちろん、日本の保険には加入していないので全額自己負担になるが、日本の健康診断には十分その価値はある。 アメリカには定期健康診断という考え方はなく、保険の内容によってAnnual Physical Examがうけ…

アメリカ生活11年、それでも「日本語が強い」わが家の子どもたちの話

「英語が強い」、「日本語が強い」というのは、アメリカに住む日本人家族の中でよく使われる言葉だ。メインで使う言語が日本語だったら「日本語が強い」、その逆だったら「英語が強い」と言い、ここの「強い」は著しく長けているという意味ではない。 わが家…

対面だから触れられた、”トランプの票田”出身の上司の矜持

昨年末に久しぶりに部署のオフサイト会議が開催された。私はとある中小のIT企業のFP&A(Financial Planning and Analytics)で働いているのだが、そこのリーダーたちとサンフランシスコのホテルに2日こもって会議を実施した。ほぼ毎日のようにZOOMやSlackでや…

荒涼の地、デスバレーに見た文明の分岐点

デスバレーの荒涼とした景色に思う 今年の年末の家族旅行は、セコイア国立公園、デスバレー国立公園、ロサンゼルスに。北カリフォルニアに住むわが家、文字通り広いカリフォルニアを車で縦断横断することに。同じ州内でここまで違う様相を見せるものなのかと…

インディアン・カジノの歴史と現在:6兆円産業の光と影

"> https://www.redhawkcasino.com/ この煌びやかなカジノリゾートホテル。ラスベガスを彷彿させる絢爛さだが、実はわが家から車で30分もしないところにあるネイティブ・アメリカン保留地にあるいわゆるインディアン・カジノだ。 ">アメリカのカジノの代名詞…

選挙地図に垣間見るアメリカのリアル

「真っ赤」なアメリカ地図の不思議 2024年の大統領選の選挙結果は、得票率をみるとトランプは50.1%で、ハリスは48.3%なので圧勝という程ではない(勿論選挙人の数はかなり差がでたが)。が、アメリカ地図で見ると下記の通り真っ赤で、実際の得票率との大きな…

アメリカン・ドリームを実現したヴァンス次期副大統領

2016年の大統領選挙でトランプが勝利した際に『ヒルビリー・エレジー』という本が話題になった。本書の序文は下記のような内容から始まる。 ヒルビリー・エレジー~アメリカの繁栄から取り残された白人たち~ (光文社未来ライブラリー) 作者:J・D・ヴァン…

ピンクのドレスから学ぶ、自由に自分の人生を生きること

私は色々な価値観が入り乱れつつ、それぞれの個人が自分の人生を自由に生きているアメリカが気にいっている。この国では「いい歳をして!」とか「公衆の面前で!」みたいな世間の目は存在しないというか、そういうことを気にする人は殆どいない。ジムに行け…

5年以上リバウンドなし!理想の体型を実現する三原則

私がダイエットに失敗した数を数えたら、30回はくだらないだろう。そんな数々の失敗を重ねた末に、この肥満大国のアメリカでも、5-6年ほどは自分のなりたい体重と体型を維持できている。きっかけは、体重を減らすことから『良い生活習慣を作ること』に目…

娘の勧めで読んだ『絶望死のアメリカ』に垣間見るトランプ人気の背景

娘が選んだ一冊:『絶望死のアメリカ』 日本で受験勉強中の娘は予備校で勧められた本をよく購入する。自分では買わないなぁ、という本がたまに購入されるので、結構楽しみにしている。先日も、Kindleでの書籍購入通知がメールで飛んできた。¥3,800、なかなか…

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