プロボクシング元WBA世界バンタム級王者で現WBC世界同級2位の井上拓真(29=大橋)が注目の日本人対決に備えて練習を公開した。24日、トヨタアリーナ東京で同級1位那須川天心(27=帝拳)との同級王座決定戦を控え、18日に横浜市の所属ジムでトレーニングを披露。シャドーボクシングと鈴木康弘トレーナーとのミット打ちを各1ラウンドずつ取り組んだ。
ボクシング転向8戦目という那須川だが、格闘家時代を含めればプロ54戦目。大橋ジムの大橋秀行会長(60)は「天心選手も格闘技でかなり強い選手と戦って格闘技のキャリアがある。みなさんが思っているほど、そんなにキャリアの差はないと思っている」と冷静に分析。那須川のスピードや独特なリズム感を警戒しつつも「前半にちょっと(那須川の)スピードに慣れることができれば、中盤から後半と必ず拓真がいけると思っている」と手応えを口にした。
井上もプロデビュー戦ではのちの世界王者となる当時の日本ランカー福原辰弥と対戦し判定勝利。常に国内外のトップ選手と対戦してきた。世界、日本、東洋太平洋、WBOアジア・パシフィックと国内承認の4王座をすべて獲得したのも井上が日本初だった。
大橋会長は「相手をみてもらえれば分かるように、デビュー戦は、のちの世界王者、2戦目は世界1位とそういう相手とばかりやってきた。そのへんのキャリアの差が生きてくる」と勝利を信じていた。

