2025-06-20

話題ゲームクロススキンパラドクス』先行試遊レビュー

エロゲーってすぐ脱ぐじゃん?逆に服着てる方がエロく感じるときあるよね」

そんな逆張り的な声がSNS上で一定共感を集める中、そのニーズ技術的に真っ向から応えたエロゲーがいま話題を呼んでいる。

タイトルは『クロススキンパラドクス』。

本作は、近年台頭してきた次世代可視化エンジン「QUX(クックス)」を採用

通称「量子エンジン」と呼ばれるこの描画技術により、同一人物の異なる衣服状態を重ね合わせて同時に可視化するという、従来のゲームにはなかった演出を実現している。

どういうことか。

本作では、プレイヤー恋人関係になるヒロインの“裸の姿”と“制服を着ている状態”を、量子的に重ねたまま表示することが可能なのだ

これはつまりキャラは服を着ているのに、脱いでいる状態も“同時に存在”しているように見えるというもの

「それって要するに、透けてるってこと?」

いいえ、違います

単なるシースルーエックス線的な演出とは異なり、QUXでは服の質感や重なりによる陰影と、肌の熱反応による微細な色変化までを物理演算している。

”裸を見ながら(味わいながら)、制服愛撫する”という、高度に内面的なフェティシズム再現可能になっている。

シナリオ面でも、本作は一線を画す。

主人公は「世界観測構造が狂った都市」でヒロインと邂逅するが、彼女は“自分身体状態”を自覚的認識できず、服と裸の“存在確率”が曖昧なまま恋が進行する。

その結果、セックスシーンはどれもが"触れた感触と見えている視覚情報がズレる”という奇妙なズレを帯びており、プレイヤーは常に「これはどちらの彼女なのか?」と問われ続けるのだ。

エロゲー表現が飽和し、単なる脱衣では抜けなくなった現代エロゲー表現限界に挑戦する本作、突きつけるもの視覚ではなく想像力エロティックに加速させるという原点回帰だ。

そのうえで、技術進化によって二重の世界を“視覚化”した点で、本作は極めて野心的な試みといえる。

着ているのに見えている

クロススキンパラドクス』はエロ観測問題に挑む、量子時代の傑作である

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