高校卒業するくらいまで、きゅうりレタス以外の野菜が食えなかった。ナスとか絶対だめだった。
変わったのは工場でライン工してから。割とでかい工場で、食堂もちょっとした体育館くらいの広さがあった。定食カレー麺類と色々あって、最初は身体がきついので麺類ばかり食べていた。
そのうち慣れて、肉類食わないと持たないなと思い始めて定食に切り替えたんだけど、最初のうちは付け合わせのサラダとか残してた。きっかけは出稼ぎの日系ブラジル人の飯の食い方見てから。
あいつら、ご飯とおかずって食い方を知らない。だから味のついてない米を食べられない。あるやつは残し、あるやつは上におかず乗っけて丼みたいにして食い、あるやつはテーブルの上の中濃ソースを飯にかけて食ってた。
その時に、ああ、出されたもの食わないとダメなんだって思った。食器返すところの傍にあった残飯入れに衝撃受けた部分もあって、何でもえいやっと食うようになったら、大抵のものが食えるようになっていた。
価値観が変わる貴重な体験ができて良かったなあ そういう体験って大事だよな