2025-07-29

創作物に出てくる数学って万能すぎないか

最近サイレントウィッチっていう今季アニメを観てるんだけど、これがなかなか面白い

主人公女の子めちゃくちゃ可愛い作画も良い、展開もテンポ良くて見やすいし全体としてかなり高水準だと思う。

でもひとつだけ、どうにも引っかかる部分がある。

それが数学の扱い方。まず前提として主人公数学が得意。

そして頭上から植木鉢が落ちてきて命を狙われるシーンがある。

その後、その犯人を捜すわけなんだけど主人公は地面に落ちた割れ植木鉢の砕け具合から何処から落とされたものかを計算するんだけど、それ数学っていうか物理じゃない?ってまず思うわけ。

ていうか、破損の仕方から場所を逆算できるってそれ前提となる素材の強度とか、気温とか、着地の角度とか、いろんなファクター知ってないと無理なはず。けど作中では、「落下速度も計算すると…」みたいな流れで場所特定するわけ。

でもこういうのって、サイレントウィッチに限った話じゃないんだよ。

たとえば前に観たフェルマー料理っていうドラマでも似たような印象がある。こっちは数学×料理っていう一風変わったテーマなんだけど、やっぱり数学で全てが解決できるみたいな空気ちょっとおかしい。

というのも、現実数学って前提となる知識公理)があって、そこからロジックを積み上げて答えに辿り着くものだ。

でも創作に出てくる数学って、その前提が適当か、そもそも見えてすらいないことが多い。

それなのに「計算してみたら、ほら正解だった」って感じでドヤられても、「いや、それ正解に“なるように設計されてるよね?」ってメタ視点なっちゃう。

もはや公理というより真理が初めから与えられてる。言ってしまえば、作中で「この値が正しい」という神の視点主人公が持ってる。

からこそ、そこから導き出される答えも正解になるし、物語的にはカッコよく決まるんだけどさ……なんかズルいんだよね。

数学って言葉を使っておけば、なんでも論理的に片付けられる感。

けど、それってほんとの数学じゃない。

実際の数学ってもっと地味だし、前提を積み重ねる作業時間がかかるし、そもそも正しい前提を得ること自体が大変なことだし。

誤解しないで欲しいのは、別に数学は万能じゃない!って主張したいわけじゃなくて、むしろ数学の力を正しく使ってる創作物を見てみたいって話。

創作物の中の数学ってとにかく都合がよすぎるから理系出身としてはちょっと首をかしげたくなってしまう。

  • それ言い出したら能力者バトル物の謎理論もずるい科学みたいになってしまいますぜ。 その世界ではそういうもんだって作り話でしかないっす。

  • ラプラスの魔やね

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