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池田高校野球部員は、監督である蔦文也のことをなめてはいたが軽蔑していたわけではない。ある面では尊敬してもいた。それはあまりにも野球バカだからだ。野球の好きさでは誰も敵わない。練習も一番先に来て一番後に帰る。だから、野球部に残った以上は、もう文也についていくしかなかった。

試合でもそうで、冴えているときは尊敬できる監督だった。しかし緊張しているときはその逆で、巻き込まれないよう距離を取る必要があった。だから選手たちは、いつでも文也との距離感を図っていた。遠すぎず、近すぎず、皆自分の領域を確保しようとしていた。

こういう逸話がある。池高が初めて甲子園に出たときの南四国大会の決勝戦、サヨナラのチャンスで文也は、バッター真鍋を打席に送り出すときは「打ってこい!」と声をかけた。

それなのに、打席に立って真鍋がいざサインを見ると、ウェイティングのサインである。それで思わず打席を外してもう一度入り
ぼくが子供のときに住んでいた家は坂の上(丘の上)にあった。親の持ち家だったが売ってしまって今は別の家が建ち別の人が住んでいる。

ぼくが住んでいた場所はここである。


今は四軒の家が並んでいるが、元々はうち一軒だった。うちが売った後に分割され四軒になった。全部で120坪だったから、今は30坪ずつになっている。

そして学校はここだった。


ルートはこんな感じである。


この通学路が良いのは、いくつかの理由がある。

まずは道が碁盤の目のように細かく張り巡らされているので、さまざまなルートが選べること。工夫の余地があること。気分によってルートを変えることができたりすることである。

この「ルートを変えても同じ目的地に辿り着ける」という状況は、空間感覚を養える。それによって、空間を楽しめるようになり、通学路が楽しくなる。今思うと、

[Q&A]「王」とは何か?(2,233字)

[質問]
NHKのEテレで、古代文明の番組がやっていました。エジプト文明というのをやっていました。昔は立派な王様がいたのだと思いました。そして、たまたま先日、豊洲でやっております「ラムセス大王展」というのに行って来ました。そして思いました。「王様とはなんだろう?」岩崎先生の思う王様の定義を教えていただければ幸いです。

[回答]
王とは何か? ぼくは人間というものを長年研究してきましたが、その中で分かったのはやはり「社会」というものの重要性ですね。人は他者なしでは生きていけません。自然環境も必要とするのですが、他の人間との共生も必要とするのです。

そのため、共生するためのツールとして社会が生まれました。この社会をいろいろ試行錯誤する中で、やがて「キング」的な存在が生まれていったのです。また定着していったということもあるでしょう。

キングの利点はいろいろあるのですが、一番は人間は責任を取
ハックルベリーに会いに行く

『もしドラ』作者の岩崎夏海です。このブロマガでは、主に社会の考察や、出版をはじめとするエンターテインメントビジネスについて書いています。写真は2018年に生まれた長女です。

著者イメージ

岩崎夏海

1968年生まれ。男性。本名同じ。東京都日野市出身。東京芸術大学美術学部建築科卒。 秋元康氏に師事し、放送作家や秋元氏のアシスタントとして17年間働き、AKB48にも関わる。独立後、『もしドラ』を著し41歳で作家に。 ブロマガのタイトルは、大好きなザ・ブルーハーツの「1000のバイオリン」より。

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