お知らせ
お知らせ
CLOSE

オリエンタルランドをひもとく──未来を形づくる成長の方程式(全2記事)

2025.11.28

Brand Topics

PR

“テーマパークの外”への挑戦で売上1兆円を目指す 馬渕磨理子氏が迫る、オリエンタルランドの新領域戦略

提供:株式会社オリエンタルランド

東京ディズニーリゾート®は円安を追い風に北米からの来園者が増え、海外ゲスト比率は約15パーセントに拡大。国内外で需要が高まる中、「東京ディズニーリゾート・バケーションパッケージ」など宿泊体験を伴った収益モデルを伸ばし、年間500億円超を生み出しています。設備投資と成長戦略に大胆に資金を投じる姿勢は、まさに“体験価値”を未来へ循環させる挑戦。後編では、馬渕磨理子氏と霜田朝之氏の対談を通して、「パーク・ホテル・クルーズ」の三本柱で描く、次の成長ロードマップに迫ります。

前回の記事はこちら

海外ゲスト比率は約15パーセント、円安で増加する北米の来園者

馬渕磨理子氏(以下、馬渕):オリエンタルランドさんはインバウンドも好調だと思うんですが、海外ゲストの方々は数字的にはどうなっていますか?

霜田朝之氏(以下、霜田):海外の方の比率は、2024年度の年間データでは約15パーセントですね。ベースは中国を含むアジアが中心ですが、最近は為替の影響もあって、北米の構成が最も多くなっております。

馬渕:今後、インバウンドの比率を積極的に上げていきたいとお考えですか?

霜田:はい。やはり背景としては2つありまして、1つが今の単価の部分。外国の方はいつでも来られるわけではないので、体験を最大限に楽しみたいという方が「ディズニー・プレミアアクセス」などを購入されますね。お土産なども含め、全体的に平均よりは使っていただいている傾向になります。

霜田:あともう1つ、実は大きいところがあります。今、パーク内の入園者が混雑しすぎないように1日の入園者数をコントロールしているんですが、そうするといかに平日の来園を訴求していくかがポイントになるんですね。その平日に来てくださるのが海外の方なので、年間の入園者数の底上げに寄与することができます。

やはり今、日本全体でインバウンドを呼び込もうと政府もがんばっていますので、そこともうまく比例するところはあります。また、現在の為替の影響もあると思います。

馬渕:そうするとお得感もあるわけですよね。インバウンドでは、よく海外向けの二重価格を設定する流れが見受けられますが、将来的な可能性はどうですか?

霜田:予定はないですね。

年間500億円以上の連結ベースでの売上高を生む“収益源”

馬渕:では、これからの成長という観点で、あまり一般的に知られていないような収益の柱は何かあるんでしょうか?

霜田:今非常に好調なのが、「東京ディズニーリゾート・バケーションパッケージ」という旅行商品に近いものです。ホテルやパーク内での体験をいろいろと組み合わせられる仕組みなんですが、売上規模が連結ベースで年間500億円を超える水準になっているんですね。

馬渕:500億円ですか?

霜田:はい。近年非常に伸びてきていて、投資家の方にもご説明の機会を増やしているんですが、やはりここはこれからも伸ばしていきたいですね。単価はホテルのお部屋や日数などによっても変わってくるので、けっこうバラバラなんですが、1泊につき、お一人安いもので10万円、高いものは50万円ぐらいとなります。

これからこの商品をどんどん増やしていくところと、まだ海外の方々にはあまり知られていないので、しっかりとマーケティングしていきたいと考えています。

ホテル増設の狙いとインバウンド獲得戦略

馬渕:認知度はまだないんですね。東京ディズニーリゾート・バケーションパッケージの拡販は、ホテルの部屋数次第だと思うんですけど、そうすると売り切りたくてもホテルが埋まってしまっていることもありますよね?

霜田:はい、ホテルの在庫との調整だと思います。逆にホテルがみなバケーションパッケージの部屋になってしまうと、今度は一般の方が泊まれなくなってしまうので。こうした需要拡大に対応するため、新しいディズニーホテルの建設も検討しています。

馬渕:なるほど、バケーションパッケージの売上をさらに伸ばしていく戦略がここにあるんですね。バケーションパッケージ問わず、海外向けに東京ディズニーリゾートはどのようにPRされるんですか?

霜田:今海外のマーケティングで一番力を入れているのは、オンライン・トラベル・エージェンシー(OTA:オンライン旅行代理店)での宣伝広告ですね。例えば、アジアでもすごく有名なOTAのホームページをクリックしたら、最初に東京ディズニーリゾートを出してもらうといったかたちで、認知を高めていきたいと考えています。

馬渕:広告宣伝費は積極的に投下していくということですね。

安定配当と増配で配当性向30パーセントを目指す

馬渕:あとは株主関係で、配当性向や自社株買いなどは検討されているんでしょうか?

霜田:基本的にはまず安定配当と増配を重視し、2035年度までに配当性向を30パーセントまで伸ばしていきたいと思っています。また、自社株買いも今計画の中に織り込んでおります。実施はまだこれからですが、投資家の方々にもご説明しています。

馬渕:今はオリエンタルランドさんの中で株価が高い水準だと思っているから、発動されないのでしょうか?

霜田:自己株式の取得については、キャッシュ・アロケーションを踏まえ、経済環境、事業戦略、資本政策等を総合的に判断し、状況に応じて適宜実施していく方針です。

コストがかかるビジネスモデルで、ROEをさらに高めるために

馬渕:あとはIR資料もいろいろと発表されていますが、こちらに込められた意図や、“稼ぐ力”とも言えるROE(自己資本利益率)が高まってきているといったお話についてもうかがえますか?

霜田:そうですね。IR資料の中身は、年々かなり濃くさせていただいていまして。長期経営戦略の資料やファクトブックに記載しておりますので、こちらをご覧いただくと非常にわかりやすいかなと思います。

馬渕:今、ROEが12パーセント程度ということで、これは高めの数字だなと思うんですけども。

霜田:次の計画では12パーセント以上に高めていきたいと考えています。

馬渕:資本効率を意識しないとROEはなかなか上がっていかないと思うんですが、どのように?

霜田:まずは、「入園者×単価」の掛け算で着実に売上高を伸ばしていきます。一方、最小限に抑制しながらも減価償却費などのコストも生じます。キャッシュ・フローはプラスにはなるんですけれども、どうしてもコストが非常にかかるビジネスではあります。その分、ROEの中のリターンの部分である収益性をしっかり伸ばしていくことが重要かなと思います。

また人件費については、この何年間で賃金改定をしており、今年についても約6パーセントほどの賃金改定を実施しております。

馬渕:しっかりと賃上げをされる中で、稼ぐ力と利益を伸ばしていく方向ということですね。

売上高1兆円以上を実現するまでのロードマップ

馬渕:では業績面で、売上・利益の見通しなどはいかがでしょう? 

霜田:売上は2035年度に1兆円以上を目指しており、2029年度時点の営業キャッシュ・フローが3,000億円で、ROEは2024中期経営計画期間よりさらに上の水準というのが、今発表している中身になります。

馬渕:すごく潤沢なキャッシュ・フローと自己資本があって、それをベースにしっかりと先行投資していくと。その両輪がうまく回っている状況を作るということですね。

霜田:そうですね。そこをよりうまく回していこうということで、キャッシュの使い道についてもお伝えさせていただければと思います。この図は投資家の方にもよくわかりやすいと言っていただいています。

前から、「お金を稼ぐのはいいんだけど何に使うんだ? いくら使うんだ?」という配分がとても注目されていたので、今の考え方としてお伝えしています。

基本的には、設備投資と更新改良に1兆円を使っていきたいと考えています。また自社株買いなど、資金需要へ機動的に使えるところは3,000億円ぐらいありますので、2029年度までの5ヶ年の営業キャッシュ・フローと手元のお金をどう分配していくかという表になっています。

災害へのリスク対応と財務体質の強さ

霜田:それから、私たちは個人投資家の方々が非常に重要だと思っています。会社を支えていただいているというところももちろんですが、ゲストに非常に近しい方が多いんですね。

馬渕:まさに「ファン株主」を体現されていらっしゃる会社ですもんね。

霜田:株主総会でもみなさんからご意見やご質問をいただくんですが、本当にパークのことをよくご存じだったり、パークが大好きな方が多いです。個人投資家の方々を重視していく上で、もちろん優待や配当という還元もありますが、パークに来園いただく上でも、やはり魅力を高めていくことが大切だと思っています。

最近は財務についても、「地震などの災害が起きた時にどう対応をするのか?」といったご質問をいただくことがあるのですが、手元に2,500億円ほどの資金を保有しておくことで、一極集中のリスクに対応していくという考え方をお話ししています。

何ヶ月かクローズになったとしても、しっかり人件費も払えますし、メンテナンスもできる。そういった財務の強さもご理解いただいています。

馬渕:リスクヘッジはしっかりとしつつ、新しいアトラクションやクルーズ、ホテルなどで成長投資をして、株主還元もやっていきますよと。有利子負債の返済額もとても少ないですから、財務状況も魅力的ですよね。それに加えて格付けもいいので、資金も集めやすいと。

霜田:そうですね。外からの資金は社債ですと金額も大きいですし、長期で借りられますので、一番使い勝手がいいのかなと考えています。

キャッシュ・フローを未来の投資に回し“三本柱”の実現へ

馬渕:これらを踏まえて、2035年に向けたビジョンや目指す方向性についても聞かせていただけますか?

霜田:まず一番重要なのは、このテーマパークをしっかり成長させていくことです。それを大前提として、ホテルを一緒に成長させて、クルーズにチャレンジする。この三本柱を成功させることが必須だと思います。

馬渕:テーマパークの枠を超えようとされている今、まさにチャレンジの真っただ中なんですね。

霜田:はい。やはりパークとホテルがうまくいっているからこそ、クルーズにチャレンジできるという流れがあります。

馬渕:パークに国内外からお客さまがいらっしゃって、ホテルも稼働率が95パーセント以上になってきている。新たな受け皿を作り出し、さらに付加価値を上げながら、少し高いラインを提供されるようなステージに入ってきたんですね。

霜田:そうですね。東京ディズニーランド®が開業して40年以上ということで、リピーターの方も多くいらっしゃいますので、さらにこの先を描いていかないといけない。

今後の詳しい計画や、お話ししきれなかった数字などは、投資家向け情報として公開していますので、ぜひご覧いただければと思います。

馬渕:楽しみですね。ありがとうございました。

続きを読むには会員登録
(無料)が必要です。

会員登録していただくと、すべての記事が制限なく閲覧でき、
スピーカーフォローや記事のブックマークなど、便利な機能がご利用いただけます。

無料会員登録

すでに会員の方はこちらからログイン

または

名刺アプリ「Eightをご利用中の方は
こちらを読み込むだけで、すぐに記事が読めます!

スマホで読み込んで
ログインまたは登録作業をスキップ

名刺アプリ「Eight」をご利用中の方は

デジタル名刺で
ログインまたは会員登録

ボタンをタップするだけで

すぐに記事が読めます!

関連タグ:

この記事のスピーカー

同じログの記事

この記事をブックマークすると、同じログの新着記事をマイページでお知らせします

コミュニティ情報

Brand Topics

Brand Topics

人気の記事

    新着イベント

      ログミーBusinessに
      記事掲載しませんか?

      イベント・インタビュー・対談 etc.

      “編集しない編集”で、
      スピーカーの「意図をそのまま」お届け!