米格闘技イベント「UFCファイトナイト」(22日=日本時間23日、カタール・ドーハ)で、タギル・ウランベコフ(34=ロシア)と対戦する元RIZIN2階級制覇王者の堀口恭司(35)が本紙のインタビューに応じた。約9年ぶりとなる最高峰の舞台への再参戦を前にして「史上最強のメイド・イン・ジャパン」の胸中は…。また、次戦限りでの引退を表明した同世代ファイターの武尊(34)への思いも明かした。

 ――久々のUFC参戦となるが今の心境は

 堀口 まだそんなに「試合やるぞ!」っていう感じではないですね。リラックスしていて、ちょっとずつ体重を落としていってる感じです。みんな、自分が負けると思ってるんでしょうけど、しっかりぶっ飛ばしますよ、ガハハ!

 ――中東での試合は珍しいが影響はなさそうか

 堀口 別にやることは変わらないんで、全然問題ないですよ。時差も試合の10日前に入ってるんでね。こっちは結構気候がすごい暖かいんですよ。気温? ずっと20度後半から30度あるんです。この時期に日本へ帰って試合するより楽ですね。フロリダも暖かいんで。日本だとクソ寒いんで、いつも1回風邪ひきそうになるんですよ(笑い)。

 ――元気そうでなによりです。相手の印象は

 堀口 身長が高くてリーチがあって、やりづらい選手ですよね。まあでも、自分のやることは同じなんで。そこに飛び込んでいってインファイトで戦うか、外で戦うかですけど。どっちにしろ、やるのは自分の攻撃を当てるっていうことですからね。

 ――いつも通り、ぶっ飛ばすことに変わりはないって感じですかね

 堀口 ガハハ!! そうそう。やること変わんないっすから。寝技でも打撃でも、どっちでもフィニッシュを狙えるようにしてるんで。

 ――今回勝った先に見据えているものは

 堀口 みんなそれを聞きたがりますよねえ(笑い)。でも、しっかりここを勝たないと意味が何もないんで。勝って、しっかりタイトルに絡めるようになればいいなとは思っていますよ。

 ――まずは次戦だと

 堀口 そうっすね。一試合一試合、目の前のことを大事にしていきたいですね。目の前の敵を倒していけば、おのずと見えるところがあるんで、そこを目指していきたいなっていう感じです。

 ――話は変わるが、16日に1歳下の武尊が次戦限りでの引退を表明した

 堀口 思うことは単純に「お疲れさま」ですよね。すごいキャリアを築いて、格闘技を盛り上げてくれて「ありがとうございます」じゃないですか。

 ――決断の理由に「強い武尊を作れる最後の時期」と話していたが、共感するところはあるか

 堀口 正直ですけど、僕はそこは気の持ちようと練習の仕方とかじゃないかなと思うんですよ。まあ、僕は体が丈夫で、こういう感覚なんでね…。そこはいろいろ人それぞれ自分で決めることなんで。

 ――堀口選手は限界を感じていないと

 堀口(うなずきつつ)目標として40歳までやりたいなと思ってるんで。でも、もしかしたらそれ以上行くかもしれないし、その前で終わるかもしれないし。それはもう、分かんないですよ。でもやっぱり最後は気持ちが切れたら多分、終わりなんだろうと思います。