はっふっふっくっ。何だろうおもしろいことがあった気がする。布団は少し湿っている気がする。おもしろいことを拾いに、また眠りに落ちる。そうだ、二丁目で人が死んだんだ。傑作だった。
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奇想天外なトリックがあるわけでもなく。涙を誘うような動機に巻き込まれる訳でもなく。人は死ぬことがある。件の死体も、その名前を付けるのも億劫な現象の結果だった。
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目が覚めて夕刊を取ってきて、卵を焼いて、火をつけっぱなしのまま糞をしながら、トイレで、糞は台所ではなく便所でした、それを見た。
二丁目で誰かが死んでいた。俺は理由を知っていた。
夢の通りであればチラシを踏んですっ転んで、死んだ。頭打って脳挫傷?になったりしたんだろうが、そんなものは医者がみりゃ分かる。問題はチラシだ。チラシは風で吹かれてどっかに行ってしまう。俺はそれがたまらなく面白い。
紙が人を殺したぞ。紙はひとりでにどっかに行って、治安維持のリソースと医療のリソースを消費しながらチラシの存在に気付くべく、国家は暗闇を気の触れたように駆け回る。