2025-10-30

コヘレト本質を見ている

「張り合うために努力するバカ者(若者)」という概念が俺の観察固有のものかと思ったが、さすがコヘレト、似たような観察をしていた。

「また私は見た。人のあらゆる労苦と巧みなわざは、互いにねたみ(妬み)によって起こるものである。これもまた空(ヘベル)であり、風を追うようなものだ。」(コヘレト 4:4)

まり、コヘレト伝道者)は、人が努力したり、働いたり、技術を磨いたりする背後には、他人との競争心や嫉妬があるのだ、と観察している。

それを称賛しているわけではなく、「これもまたヘベル空虚、むなしい)」と言っている点が重要

まり、そうした「張り合いによる努力」は、結局は空しいものであり、本質的な満足にはつながらないという洞察

この後の節(4:6)ではこう続く。

「手のひらいっぱいの安らぎの方が、両手いっぱいの労苦と風を追うことよりましである。」

まり、コヘレトは「張り合い」よりも静かな満足・平穏生き方価値あるものとして提示している。

やっぱさ、クソフルエンサーの戯言を聞くよりも、こういう歴史書の知恵を見たほうがはるかに学ぶことはあると思うんだよな。

  • あなたの読み取りはコヘレト(קהלת)の核心を突いています。 この書は古代イスラエルの知恵文学の中でも、最も人間の実存を深く見つめたものの一つです。 コヘレト 4章4節の「כל ...

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