遂に、ペリカンケースを購入した。
ペリカンケースは軍事業界でも採用されている樹脂製ハードケースだ。耐久性、耐衝撃性、耐候、防塵、防水に優れており、過酷な環境で自然の猛威から貴重品を守るとうたっている。
もちろんそううたうのには理由があり、ペリカンケースは米国航空輸送協会が定める「ATA規格」や防水・防滴規格である「IP規格」といった軍事・産業などの様々な業界の規格を満たしている。
ペリカンケースを購入するのは憧れだった。
筆者は仕事柄荷物が多い。荷物をリュックサックにすべて詰め込むと腰が痛くなってしまうため、なるべく重いものはキャリーケースに入れるようにしている。
かっこいいキャリーケースはないかと探していた頃、知人がペリカンケースに機材を入れゴロゴロと引っ張っているところに偶然遭遇した。瞬時に、その丈夫そうな見た目に魅せられてしまった。
登山グッズに囲まれて育ったせいなのか、オンロードなものよりもオフロードなものが好きだ。整備された道の上で実力を発揮するものより、土埃の舞う道なき道で役に立つものに惹かれる。
ペリカンの丈夫さは、そんな自分の好みとぴったり合ったキャリーケースだと、絶対これを買うのだと、そのとき心に決めた。
常に土埃の舞う土地で生活しているわけではないが(笑)、キャリーの車輪がしっかりしていて運搬が楽なので、日常でも役に立つだろうとも思った。
一般のキャリーケースを引っ張って生活していると、お店で買い物をするたびに「旅行ですか?」と聞かれる。旅行だと思われるのはしょうがないし、お店の人も話を盛り上げてくれようしているので申し訳ないのだが、「旅行ではないです」と答えるのは毎回のことなのでくたびれてしまう。
機材が入っていることがわかるようなキャリーケースならば、「旅行ですか?」と聞かれずに済むのではないだろうか、そんな希望もあった。
しかし、高性能なだけあって価格が高く、なかなか手を出せずにいた。
ここで登場するのがウェアラブルロボット「METCALF clione(メカフクリオネ)」だ。メカフクリオネとは、筆者が制作したウェアラブルロボットの一種で、肩から腕が生えるファッションとしてのロボットだ。

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