ASCII Power Review 第294回
XPS後継機はやはり速かったです!!
RTX50に4KOLED搭載でゲームもお仕事も安心の最強16型ノートPCだ=「Dell 16 Premium」実機レビュー
2025年08月30日 09時00分更新
デルは従来のフラッグシップシリーズ「XPS」をリブランディングし、「XPS 16」のコンセプトを継承するハイエンドノートPC「Dell 16 Premium」を発売した。
16型「Dell 16 Premium」は、14型「Dell 14 Premium」より上位のディスクリートGPUを用意。そのハイパフォーマンスに16型ディスプレーを組み合わせることで、3Dゲームを快適にプレイし、クリエイティブ系アプリを軽快に動作できる環境を実現している。それでいて2K液晶ディスプレーを選択すれば、最大12時間のバッテリー駆動時間を達成可能だ。
今回は、Core Ultra 9 285H/GeForce RTX 5060/16.3型タッチ対応4K OLEDという上位構成のマシンをデルより借用した。前回の「Dell 14 Premium」がディスクリートGPU非搭載だったので、特にパフォーマンス面に注目して実機レビューをお届けしよう。
試用機は、Core Ultra 9 285H/GeForce RTX 5060/RAM32GB/SSD1TB/16.3型タッチ対応4K OLED(120Hz、400ニト)を搭載したカスタマイズモデル(直販価格47万500円)
最高でCore Ultra 9 285HにGeForce RTX 5070内蔵可能
即納モデルがお買い得
「Dell 16 Premium」はOSにWindows 11 Home/Windows 11 Pro、プロセッサーにCore Ultra 7 255H/Core Ultra 9 285H、ディスクリートGPUにGeForce RTX5050/ 5060/ 5070を採用。メモリーは32GB/64GB(LPDDR5X)、ストレージは1TB/2TB/4TBから選択できる。
ディスプレーは、
・16.3型2K液晶
(1920×1200ドット、30~120Hz、500ニト)
・16.3型タッチ対応4K OLED
(3840×2400ドット、48~120Hz、400ニト)
の2種類。
ディスプレー上部にはRGBカメラ(2.07MP、1920×1080ドット、30fps)、IRカメラ(0.23MP、640×360ドット、15fps)と、デジタルアレイマイクを内蔵。スピーカーはウーファー×2、ツイーター×2を装備している。
インターフェースはThunderbolt 4×3、microSDメモリーカードスロット、3.5mmコンボジャックを用意。ワイヤレス通信はWi-Fi 7、Bluetooth 5.4をサポートしている。
本体サイズは358.18×240.05×18.70mm、重量は2K液晶が2.07~2.29kg、4K OLEDが2.11~2.33kg。バッテリーは99.5Whのリチウムイオンを内蔵。バッテリー駆動時間は2K液晶選択時に最大12時間以上と謳われている(4K OLEDは非公表)。
Win 11 Pro/Core Ultra 7 255H/RTX 5050/ RAM32GB/ SSD1TB/ 2K液晶の即納モデルが41万5500円、Win 11 Home/ Core Ultra 7 255H/ RTX 5060/ RAM32GB/ SSD1TB/ 4K OLEDの即納モデルが47万6000円(割引価格42万1000円)で、Win 11 Home/ Core Ultra 7 255H/ RTX 5050/ RAM32GB/ SSD1TB/ 2K液晶のカスタマイズモデルが39万9000円で販売されている。
プロセッサー、ディスクリートGPUにこだわりがなければ、5万5000円の大幅割引が適用されている即納モデルがお勧めだ。
コンフォータブルキーボードとシームレス・タッチパッド搭載
タッチ対応4K OLEDがおススメだ
キーボードは「Dell 14 Premium」と同じく独自キーボード「コンフォータブルキーボード」を採用。キートップの面積が広いと言うメリットがある一方、キー同士が密着しているため、ふたつのキーを同時押ししやすいという傾向がある。キーピッチは横19.05mm、縦18.05mm、キーストロークは実測1.3mmと余裕のサイズが確保されているが、ある程度の慣れは必要だ。
本製品には、16.3型2K液晶と16.3型タッチ対応4K OLEDの2種類のディスプレーが用意されている。筆者が強く推したいのがタッチ対応4K OLED。省電力性能は2K液晶のほうが優れているが、指や静電容量式タッチペンで操作できるというのはやはり便利。静電容量式タッチペンを使えれば、書類にサインしたり、簡単なイラストを描くのも容易だ。
タッチ対応4K OLEDを選択すると自動的にディスクリートGPUがRTX5050からRTX5060に変更され、価格が2万2000円アップするが、タッチ操作ができれば操作の幅が広がる。しかもディスクリートGPUのクラスもアップするのだから、2万2000円アップは非常にコスパが高い。
ウェブカメラはRGBカメラとIRカメラが独立して搭載されているので、画質はかなりいい。ただし今回Windowsの「カメラ」アプリでテスト撮影したところ、なぜかHDRオフがもっとも画質がよく、HDRオン、HDR proオンを選択すると背景にノイズが目立ってしまった。ほかのビデオ会議ソフトを使う際も、カメラの画質調整機能を使う際には注意が必要だ。
Dell 14 Premiumと速度比較
バッテリー駆動時間は14が圧勝
今回は、Core Ultra 9 285H/GeForce RTX 5060を搭載する「Dell 16 Premium」(以下16)を試用している。Core Ultra 7 255H/Intel Arc 140T GPUを搭載する「Dell 14 Premium」(以下14)も試用したので、この2機種のみでプロセッサーのグレード、ディスクリートGPUの有無による性能差を正面対決させてみよう。
まずCPUベンチマークは、「CINEBENCH R23」のCPU(Multi Core)は22300pts、CPU(Single Core)は2115pts、「CINEBENCH 2024」のCPU(Multi Core)は1114pts、CPU(Single Core)は126ptsとなった。
16は14に対して、「CINEBENCH R23」のCPU(Multi Core)で119%相当、CPU(Single Core)で106%相当、「CINEBENCH 2024」のCPU(Multi Core)で126%相当、CPU(Single Core)で104%相当のスコアを記録している。Core Ultra 9 285HとCore Ultra 7 255Hは、プロセッサーのコア数、スレッド数は同じだが、最大クロックとベースパワーが異なっており、この差がストレートに表われた結果だ。
CPUベンチマーク「CINEBENCH R23」のCPU(Multi Core)は22300pts、CPU(Single Core)は2115pts、「CINEBENCH 2024」のCPU(Multi Core)は1114pts、CPU(Single Core)は126pts
3Dグラフィックスベンチマーク「3DMark」のPort Royalは5145、Time Spyは8788、Fire Strikeは21087、Wild Lifeは36442、3Dゲームベンチマーク「ファイナルファンタシーXIV:暁月のフィナーレベンチマーク」(1920×1080ドット、標準品質、ノートPC)のスコアは22957(非常に快適)、3Dゲームベンチマーク「FINAL FANTASY XV WINDOWS EDITION BENCHMARK ver 1.3」(標準品質、1920×1080ドット、フルスクリーン)のスコアは11667(とても快適)となった。
やはり内蔵GPU「Intel Arc 140T GPU」とディスクリートGPU「GeForce RTX 5060」の性能差は非常に大きく、16は14に対して、Port Royalは251%相当、Time Spyは206%相当、Fire Strikeは251%相当、Wild Lifeは138%相当、FFXIVは188%相当、FFXVは318%相当のスコアを記録している。
3Dゲーム、クリエイティブ系アプリ目的でマシンを購入するなら、RTX 5060以上を搭載するDell 16が大本命だろう。
「ファイナルファンタシーXIV:暁月のフィナーレベンチマーク」(1920×1080ドット、標準品質、ノートPC)のスコアは22957(非常に快適)。「FINAL FANTASY XV WINDOWS EDITION BENCHMARK ver 1.3」(標準品質、1920×1080ドット、フルスクリーン)のスコアは11667(とても快適)

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