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Zoomで変わる! 導入企業事例

Zoom活用事例:株式会社HNcommunications

月間110万円のコスト削減、作業時間は5分の1。Zoomで作るコールセンター現場の新しい常識

文●貝塚/TECH.ASCII.jp

提供: ZVC JAPAN

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株式会社HNcommunications 玉城守都氏

 複雑化する応対業務、増え続けるクレーム、そして深刻な人手不足──。

 多くのコールセンター現場は、いま大きな負荷にさらされており、このままでは持続が難しい状況が続いています。特に現場を支えるSV(スーパーバイザー)をはじめとした管理職には、通話録音の聞き直しやエスカレーション対応など、“見えにくい負荷”が積み重なっている状況です。

 そんな中、アウトバウンド型テレマーケティングを核に事業を展開する株式会社HNcommunicationsは、Zoomのソリューションを活用することで、コールセンター現場の構造そのものを変えようとしています。個人に頼りがちな業務の壁を壊し、対応の速さと正確さを同時に引き上げたその挑戦は、これからのコールセンター運営に新しい指針を示してくれます。

 そんな株式会社HNcommunicationsの挑戦と、その現場で起きている変化の全貌を、ここから詳しくご紹介していきましょう。

現場が悲鳴を上げる “聞き直し音声データの山”

 東京都豊島区に本社を構える株式会社HNcommunicationsは、電話営業を中心としたアウトバウンド型テレマーケティング企業です。営業の最前線を支える同社のコールセンターでは、日々膨大な数の架電や応対業務が発生しています。

 一方で、クレーム対応や管理者への引き継ぎ、オペレーターの育成やフォローアップなど、SVや責任者に求められる業務は年々増加していました。なかでも特に大きな課題となっていたのが、「通話内容の確認にかかる膨大な時間」です。

 コールセンター業務では、通話の細かなニュアンスややり取りの全体像を正確に把握しなければ、担当者間で認識のずれが生じ、さらなるトラブルやクレームの拡大につながるリスクが高まります。

 そのため、「音声データをすべて聞き直さなければ状況を把握できない」という構造はコールセンターにとって常態化しており、対応の遅れや属人化は避けられない宿命とも言える状況でした。

株式会社HNcommunicationsがZoom導入前に抱えていた課題:従来はソフトフォン型の通話システムを使っていたが、通話料の高騰が大きな課題となっていた。また、クレーム対応時などはSV(スーパーバイザー:オペレーターの監督者)が録音をすべて聞き直す必要があり、顧客への対応が遅れてしまうケースも多かった。音声のままでは情報共有に時間がかかり、育成も属人化していた。

導入のきっかけはコストの削減だった

 当初、Zoom導入の検討は、通話コストの削減が主な目的でした。発信件数の多い同社では、月ごとの通話料金が大きな負担となっていたのです。

「当初は通話料を抑えるために“かけ放題プラン”を目当てにZoom Phoneを検討していました。しかし、導入検討のタイミングでRevenue AcceleratorのAI文字起こし機能を知り、『これなら現場全体を根本から変えられるかもしれない』と直感しました。それも、最終的な導入の決め手となりました」(株式会社HNcommunications 玉城守都氏)

 Zoomの導入によって、通話料を抑えるだけでなく、すべての通話内容を記録・可視化できる体制が整いました。現場の「運営」と「改善」を同時に支える基盤が誕生したのです。

AIが要約してくれるから、「聞き直し」はもういらない

 Zoom Revenue Acceleratorの導入によって、株式会社HNcommunicationsのクレームや管理者への引き継ぎ対応のフローは、劇的に改善されることとなります。これまでは、SVが1件ずつ録音をすべて聞き直し、状況を整理しなければ対応できないという構造でしたが、いまではAIが自動で文字起こしし、要点を要約してくれることが当たり前に。現場を担当するオペレーターからの評判も上々だといいます。

「履歴や会話の要旨には、電話画面からすぐにアクセスできます。オペレーターからも『電話画面からタブを切り替えるだけで履歴や会話要旨にアクセスでき、引き継ぎや対応がスムーズになった』という声があがっています」(株式会社HNcommunications 玉城守都氏)

 最終的な判断を下すのはあくまでも社員ですが、そのための情報収集や整理が圧倒的にスピーディーになったことで、現場全体の動きが滑らかになりました。

株式会社HNcommunicationsの導入ソリューション:
Zoom Phone
Zoom Revenue Accelerator

月110万円のコスト削減、40分の時間短縮

 Zoomソリューション導入によって、株式会社HNcommunicationsのコールセンターがこれまで抱えていた課題は次々と解決され、現場の運営体制に大きな革新をもたらしています。ここからは、その具体的な効果と現場の変化についてご紹介しましょう。

 まず、当初から導入の最大の目的だった通話コストの大幅削減に、見事に成功しました。Zoom Phoneの導入によって、月間でおよそ110万円もの経費が見直され、これまで経営を圧迫していた“重い足かせ”が一気に外れました。このコスト削減は単なる数字の改善に留まらず、会社全体の成長と未来への投資を可能にする、まさに“経営革命”の一歩となりました。

 さらに、クレームが発生してから折り返しまでにかかる初動対応の時間は、従来の平均50分から10分へと劇的に短縮。SVや責任者の負担が軽くなり、現場のストレスやミスも大幅に減少しました。こうした改善は、単なる業務効率の向上を超え、現場のスタッフに「安心感」と「自信」をもたらし、結果としてチーム全体の士気とパフォーマンスを大きく押し上げています。

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