「指標が意思決定に使われるほど、目的を見失って行動が偏り、プロセス(=制度や活動の進め方)がゆがむ」という経験則。もともとは教育改革におけるテストスコアの扱われ方を問題提起したものだが、現在では企業のKPI運用や政策評価、AIモデルの性能指標などで引用される。 連載目次 用語解説 キャンベルの法則(Campbell's Law)とは、「ある指標が意思決定に使われるようになるほど、本来の目的を見失って人々の行動がその指標に合わせて変化し、社会にある特定のプロセス(=制度や活動の進め方)がゆがむ傾向がある」という、指標利用に関する経験則である。米国の社会科学者ドナルド・T・キャンベル(Donald T. Campbell)氏が1976年に発表した論文で述べた次の言葉に由来する。 「いかなる定量的な社会指標も、社会的な意思決定のために用いられるようになればなるほど、それはゆがんだ社会的圧力を受け