ソフトバンクグループ(SBG)は2025年10月22日、発行済株式の約2.86%にあたる4,203万3,200株を『消却』すると発表した。 ここで、多くのビジネスパーソンは一瞬だけ混乱する。 会社ではよく聞く『減価償却(しだいに価値が減る会計処理)』ではない。 かといって、孫正義が総務省に向かって言い放った『ガソリンかぶるぞ?』『ライターあるでしょ?』の『ガソリン焼却』とも違う。 その中間の制度と情念のあいだにあるのが今回の『消却』である。 今回の『消却』とは?・会社が持っている自社株をこの世から消す行為 ・発行済株式数が減る ・その結果、1株あたりの価値(EPS)が理論的に上がる つまり、株式の濃度を上げる濃縮工程である。 目的は公式にはこう説明されている。 ・資本効率の向上 ・株主還元 しかし、ここで話は終わらない。 この『光』の裏には、必ず『影』がある。 同時期にSBGは、ドルおよび