東京都がスマートフォン向け公式アプリ「東京アプリ」を普及させるため、800億円近い予算を投じ、登録した都民に7000円相当のポイントを付与するキャンペーンの開始のめどが立っていない。「秋ごろ」としていたが、マイナンバーカードを使いアプリで本人確認するための機能開発の遅れが原因という。巨額のポイント付与に「官製ポイ活」「ばらまき」との批判もある中、事業推進の見通しの甘さも露呈している。(奥野斐) 東京アプリ 東京都が2月に提供を始めたスマートフォン向けアプリ。今秋にもマイナンバーカードの本人認証機能を使い、登録した15歳以上の都民に1人7000ポイントを付与するキャンペーンを行うとしている。アプリは都民以外も利用でき、都事業への参加などでポイントをもらえる。民間決済事業者のポイントに変換して買い物などに使えるほか、都立施設の入場券と交換もできる。