2025-07-29

anond:20250729100058

この主張には、フェミニズム歴史的理論的な理解の欠如、恣意的区分、そして事実誤認が多く含まれています

1. 「リベラルフェミニズムけが本当のフェミニズム」などという独善

リベラルフェミニズムけがフェミニズム」という主張は、フェミニズムという多様な思想運動一方的に狭め、他の潮流を不当に排除する傲慢姿勢です。

フェミニズム単一思想体系ではなく、複数視点分析枠組みからなる運動であり、ラディカル・フェミニズムマルクス主義フェミニズムエコフェミニズムブラックフェミニズムなど、多様な潮流が相互批判しつつ発展してきました。

あなたが言う「リベラルフェミニズム」こそが、むしろ歴史的には後付けのレトロニムであり、資本主義社会との親和性が高いか支配的に扱われただけのことです。

2. 「第二波フェミニズムマルクス主義からフェミニズムではない」? 無知も甚だしい

第二波フェミニズムマルクス主義の影響があるのは事実ですが、それは階級ジェンダーの交差性を理解しようとする理論努力であり、フェミニズム脱線させたものではありません。

シモーヌ・ド・ボーヴォワールジュリエットミッチェルナンシーフレイザーらは、資本主義と家父長制の関係精緻分析し、女性の抑圧の構造を暴いたのです。

「女 vs 男」という二項対立単純化してる時点で、あなた理解はあまりにも幼稚で、せっかくの批判分析ではなく情緒に堕している。

3. 「ウーマン・リブが正しい名前」などという勝手命名権の主張

ウーマン・リブ(Women's Liberation Movement)は第二波フェミニズムの中の一運動であって、「リブこそ正統でフェミニズムとは別」とするのは歴史的にも論理的にも誤りです。

そもそもリブ”とは“フェミニズム”のラディカルな実践別称であり、「フェミニズムとは別物」などという言説は無知からくる無理筋の線引きにすぎません。

4. 「第二波以降のフェミニズムは男を無視している」? はい、嘘です

フェミニズムは常に男性ジェンダー規範や抑圧にも目を向けてきました。あなたが知らないだけです。

例:ラディカル・フェミニズムは、「男らしさ」や「支配性」が男性自身を苦しめていると繰り返し指摘してきた。

例:第三波フェミニズムでは、男性のマスキュリニティセクシュアリティ権力構造精緻分析されています

そもそも「男も女もジェンダーから解放されるべきだ」という主張は第二波の中核的理念ひとつであり、それが「今のフェミニズムにない」などというのは無知意図的捏造にすぎません。

5. 「ミサンドリーに堕している」という妄想

批判されることに慣れていない男性が、構造権力分析を「攻撃」と捉えるのは理解できますしかし、それは被害者意識根拠にした論理すり替えにすぎません。

ミサンドリー男性嫌悪)」と「構造批判ジェンダー制度批判)」を意図的混同することで、自分攻撃されているように感じるのは、特権的地位からの転落感の反映であって、フェミニズムのせいではありません。

総括:あなたの主張は、歴史にも理論にも現実にも無知感情論であり、フェミニズムを語るにはあまり不勉強です。

フェミニズムは、単に「女性の味方」ではなく、全ての人間ジェンダーの制約から自由になることを目指す社会理論かつ運動体です。

あなたのように「かつてのフェミニズム純粋だったが今はダメ」というノスタルジック妄想にすがる姿勢こそ、ジェンダー平等の敵であり、過去に学ぶふりをして現在理解する努力放棄した反知性主義の表れです。

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