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最近、米国の低信用「サブプライム(信用力が低い個人)等級」の中堅・中小企業に私募ファンド運用会社が融資するハイリスクの「私募融資市場」で破産・不良の事態が相次いでいる。2008年の金融危機前と似たような危険信号の兆しが見えるという評価も出るなど、尋常でない不良恐怖に信用リスクへの警告音が鳴っている。 10月22日、米国のサブプライム自動車担保への融資を行うプライマレンド・キャピタルがテキサス北部連邦破産裁判所に破産保護手続きを申請した。プライマレンドは、低信用者を対象に自動車担保融資サービスを行ってきた中堅企業だ。信用等級が低い消費者に車を販売しながら高金利のローンを併せて提供してきたが、借主が高利の自動車分割払い金を払いきれず延滞が増え、破産につながったと分析されている。 これに先立ち、9月にも同様のサブプライム自動車ローン会社のトライカラーが破産手続きに入った。トライカラーに続き、自動
保守団体「自由大学」などが主催した反中集会の参加者たちが先月9日、ソウル市中区の明洞通りを行進している=自由大学のYouTubeより//ハンギョレ新聞社 梅毒はやっかいな伝染病だ。症状もひどく、感染経路も非道徳的であるため、人々は梅毒にかかったことを恥じる。ところが、かつてロシアでは梅毒をポーランド病と呼んだ。そして、ポーランドではドイツ病、ドイツではフランス病、フランスではイタリア病、イタリアではフランス病と呼んだ。つまり、互いに隣国をこの病原菌の起源だと呪っていたのだ。『FACTFULNESS(ファクトフルネス)』の著者のハンス・ロスリング氏は、このような現象を非難本能と命名した。人々は問題の原因と解決案を出すのではなく、非難する対象を先に探すため、ファクト(事実)を正しく読み取ることができないということだ。 われわれが暮らしている東アジアも例外ではない。日本には嫌韓があり、韓国には嫌
2025年9月22日、ソウル鍾路区の曹渓寺テンプルステイ。野党「国民の力」のチャン・ドンヒョク代表が曹渓宗の総務院長を務めるジヌ僧侶を表敬訪問している/聯合ニュース 韓国極右の中心に保守プロテスタントが存在することは、否定できない事実だ。ソウル光化門(クァンファムン)のいわゆる「太極旗部隊」からはじまって制度圏内の政界に至るまで、不正選挙陰謀論から同性愛共産主義論に至るまで、いたるところで極右プロテスタントが声高らかに主導している。彼らは戒厳擁護などの国内問題だけでなく、イスラエル支持とパレスチナ国家反対、そして先日殺害された米国の極右青年活動家チャーリー・カークの追悼など、あらゆる点で米国の極右プロテスタントと共鳴し、積極的に連帯しつつ、その勢力を誇示している。しかし、これらすべてはプロテスタントにとって自らを縛るものとなるだろう。 ■「宗教的民族主義」の排他性と暴力性 極右ポピュリズム
釜山の海雲台(ヘウンデ)警察署は17日、カンボジアの犯罪組織に通帳を貸して金を受け取った疑い(詐欺ほう助など)で50代のA氏を立件し、取り調べていると発表した。 警察によると、A氏はテレグラムで他人名義の通帳募集人から通帳貸与の代価として1200万ウォン(約127万円)稼げると提案された。A氏は今年7月から9月にかけて3回にわたりカンボジアの犯罪組織を訪問し、自身の通帳やパスポートなどを犯罪組織のメンバーに渡した。 その後、A氏の通帳には3500万ウォンが入金されたが、支給停止で1200万ウォンは出金できなかった。A氏はカンボジア現地で報酬を要求し続けたが、受け取れたのは300~400ドルだけだった。その後、通帳をもう一度開設すれば追加報酬をやるという連絡を受けて改めてカンボジアに行ったが、金は受け取れずに帰国したという。A氏は今月15日に警察に自首し、「カンボジアの犯罪組織に通帳を貸した
先月訪韓した世界的な政治哲学者でハーバード大学教授のマイケル・サンデルは、李在明(イ・ジェミョン)大統領と対面し、自著『実力も運のうち 能力主義は正義か?』を贈った。この本の原題は「能力主義の暴政」だ。能力主義は、頑張れば誰もが成功でき、能力のある者がより多くの補償を受け取ることこそ公正だという考えにもとづいている。世襲や血縁が中心の社会を克服することを目指す進歩的な理想として登場したものの、今日では不平等を正当化する体制として批判される。 韓国で『エリート世襲』という題で広く知られるイェール大学のダニエル・マコービッツ教授の著書の原題も「能力主義の罠」だ。「民主主義の未来」をテーマに今月23日に開催される第16回アジア未来フォーラムの基調提起者として参加するマコービッツ教授は、「能力主義は公正な競争ではなく教育資本の世襲体制」だとして、「エリートの親たちは莫大な資源で子どもを訓練する。そ
1933年4月、イタリアを訪問した英国ファシスト同盟の指導者オズワルド・モズレー(右)と、イタリアのファシスト党の指導者ベニート・ムッソリーニ=ウィキメディア・コモンズ//ハンギョレ新聞社 第1次世界大戦と第2次世界大戦の戦間期に、英国に極右政党があった。オズワルド・モズレー(1896~1980)の率いた「英国ファシスト同盟」がその代表格だ。モズレーは英国貴族出身で陸軍士官学校の中退者であり、第1次世界大戦では西部戦線で軍務についていた。戦後、保守党から労働党への移籍もありつつ国会議員を複数期務めたが、彼の思想は急激にファシズムに傾き、1932年に英国ファシスト同盟を結成する。 没落する英国経済の復興、ファシストフェミニズムの擁護、社会主義政策の一部採用など、さまざまなスローガンを掲げ、5万人以上の党員を集めた。彼らはみな黒いシャツを着て集会や行進を行い、ヒトラー式の挙手敬礼を真似た。私は
米ハーバード大学のマイケル・サンデル教授が18日午前、ソウル鍾路区のあるカフェでハンギョレとのインタビューに応じている=リュ・ウジョン記者//ハンギョレ新聞社 「光の革命」。世界の碩学であり『正義とは何か』の著者として韓国でもその名が知られているマイケル・サンデル米ハーバード大学教授は、この言葉で韓国の民主主義の回復を表現した。戒厳に対抗して市民が手に掲げた光を、太平洋の向こうの米国でも見守っていたという。18日、ハンギョレは国家安保戦略研究院(キム・ソンベ院長)が主管した「2025国際朝鮮半島フォーラム」に参加するために訪韓したサンデル教授とソウルで会い、単独インタビューを行った。教授は、市民の抵抗が韓国の民主主義を守ったとみているが、まだ幸せな結末を迎えたわけではないと語った。民主主義は常に危険にさらされており、不満に満ちた疎外された人々の声にきちんと耳を傾けなければ、危機はいつでも再
米国の移民・関税執行局が4日(現地時間)、ジョージア州の現代自動車グループ・LGエナジーソリューションのバッテリー工場建設現場で行った不法滞在者取り締まり現場の映像をホームページにて公開した=米国移民・関税執行局のホームページより/聯合ニュース 米国移民当局の韓国人労働者300人余りに対する逮捕・拘禁事件は、彼らが「自主出国」の形で帰国することで解決が図られるようだが、決してそうではない。米国の投資要求によって米国に働きに行った韓国労働者たちが体と手を鎖で縛られ、さらに足にまで鎖を付けられる野蛮な扱いを受けるのを見て、私たちは大きな衝撃を受けた。いつまでもわだかまりとして残りうる出来事だ。 今回の事態は、今米国で何が起こっているのかを気づかせると共に、気を引き締めさせる一大事件に違いない。この事件を対米投資事業に置かれた弱点と罠を正す警鐘として受け止めない限り、大きな災いに見舞われる恐れが
米国ジョージア州ブライアン郡に建設中の現代自動車とLGエナジーソリューションの合弁による電気自動車のバッテリー工場で、移民取締局が大規模な移民取り締まり作戦を展開したことについて、トランプ大統領の支持者として知られる地域のある極右政治家が「自分が現代自動車の工場について通報した」と自ら明かした。 現地の韓人ニュースチャンネル「アトランタ韓人ニュースポータル」は5日、「連邦移民局の急襲はトランプの極右支持層の継続的な情報提供によるものだったことが分かった」として、ジョージア州第12地域区の連邦下院議員の予備候補として出馬したトリ・ブラナム氏が情報提供の本人だと明かしたと報道した。同氏はトランプ支持を宣言している元米海兵隊員の女性で、極右保守思想の持ち主として知られているという。 ハンギョレが確認したブラナム氏のフェイスブックには、「私が数カ月前にこの現場のことを移民・関税執行局に通報した。あ
今はまさに「閉ざされた社会」の時代であり、人は誰もがこの閉ざされた社会の自発的奴隷だ。パク・チャヌクの映画のタイトルのような「仕方ない」という諦めと、「どうにかなるだろう」という無気力だけで日々を生きながらえている。韓国社会の姿もこのような「閉ざされた社会とその奴隷たち」の典型だ。…韓国社会は欲望と期待と同じくらい挫折と不安がグラグラと沸き立つ溶鉱炉のようだが、それは巨大な鉄の蓋で覆われている。 キム・ミョンイン|文学評論家、仁荷大学名誉教授 カール・ポパーは、ファシズムが敗北し、もう一つの全体主義である共産主義体制が台頭していた第2次世界大戦の直後に出版された著書『開かれた社会とその敵』で、民主主義社会こそ人間の自由と可能性を完全に広げられる「開かれた社会」だと主張しつつ、歴史は定められた経路に沿って発展するという歴史主義理念と、特定のエリートによる社会支配を前提とする全体主義思想と体制
3月4日(現地時間)、米国ワシントンD.C.の連邦議会議事堂で、J・D・バンス副大統領(右奥)とマイク・ジョンソン下院議長(左)がドナルド・トランプ大統領(手前)の議会演説中に立ち上がって拍手している/UPI・聯合ニュース 保守ポピュリズムの台頭は、ヴァルター・ベンヤミンの「すべてのファシズムの背後には失敗した革命がある」という言葉で説明できる。自由民主主義が労働者階級の不満を汲み取れずにいたあいだに、その隙を突いた極右ポピュリストが、自由主義エリートに搾取される労働階級の代弁者を自任したのだ。しかし、大衆の怒りをなぜ左派ではなく右派が組織化するのに成功したのかという問いは、依然として残る。 最近、ある日本の青年から次のようなメッセージを受け取った。「極右政党の参政党が若い層の支持を得て、前例のない勝利をおさめました。一方、京都の街頭で70代以上の左派が猛暑のなかで発言を続ける場面を見まし
今月1日に訪れた大阪の崇禅寺で、太平洋戦争末期に米軍による大空襲で亡くなった朝鮮人犠牲者たちの名前が刻まれた戦災犠牲者慰霊碑=ホン・ソクジェ特派員//ハンギョレ新聞社 「ものすごい空襲警報が鳴り、耳をつんざくような音がしました。無我夢中で逃げる途中で、足元がおかしくて見てみたら、死体を踏んでいました」 1日、大阪の崇禅寺で、大賀喜子さんは80年前の残酷な話を代わりに語る間、悲しみを隠せなかった。大賀さんは、太平洋戦争末期の1945年6月に起きた米軍による大阪大空襲の被害者であるチョン・マルソンさん(91)の人生を、10分余りの「一人称」の物語にして人々に痛ましい歴史を伝えている。つらい戦争体験を近隣の学校などで語り、平和を訴えてきたチョンさんが高齢で活動が難しくなったことを受け、崇禅寺の戦災犠牲者追悼慰霊祭の実行委員として縁があった大賀さんが、語り部としてチョンさんの話を伝えることにしたの
政府が6億ウォン以上の住宅担保融資を禁止する超高強度の融資規制を実施した29日、ソウル松坡区のロッテワールドタワーの展望台「ソウルスカイ」から眺めたソウル市内のマンション集合地/聯合ニュース 米国プリンストン大学のアティフ・ミアン教授は共著『ハウス・オブ・デット 銀行でもなく、国家でもなく、個人を救え』で、様々な国の事例をあげ、「不動産バブルは常に家計負債の膨張が先行する」と述べている。不動産の価格が実際の価値以上に高騰した例を調べると、常に低金利環境においてモーゲージ(住宅担保ローン)などの家計負債が急激に増えていたという分析だ。2008年のグローバル金融危機へとつながった米国のサブプライムローン(低所得者向け住宅ローン)事態以降も、「住宅価格は上がり続けるから、とりあえず借金して買え」とそそのかした融資機関があり、返済能力がないのに大きな借金を抱えた人々がいた。 韓国でも「住宅価格は上
バスケ漫画『スラムダンク』の舞台であり、巨大な鎌倉大仏がある場所として有名な鎌倉にある寺院で、1世紀にわたり異郷で過ごした朝鮮時代の1棟の伝統建築物が韓国に帰還した。 韓国の国家遺産庁と国外所在文化遺産財団は24日、ソウルの景福宮の国立古宮博物館で説明会を開き、朝鮮王室の祠堂の建築物と推定される「観月堂」の建物の部材が日本に搬出されてからおよそ100年ぶりに韓国に戻ってきたと発表した。 これに先立ち、チェ・ウンチョン庁長とキム・ジョンヒ財団理事長は23日午後、観月堂を所有していた鎌倉の寺院の高徳院の住職であり、考古学者でもある慶応大学の佐藤孝雄教授(62)と約定を結び、最近になって韓国に搬入した観月堂の部材を正式に譲り受けたことを明らかにした。高徳院側が昨年に境内の観月堂を解体した後、94件4900点あまりの部材を韓国に搬出し、現在は京畿道坡州(パジュ)の伝統建築修理技術振興財団の収蔵庫に
「韓日条約60年韓日歴史正義平和行動代表団」が20日、東京都千代田区の日本製鉄本社前で集会を開いている//ハンギョレ新聞社 「日本の敗戦から80年が経過したにもかかわらず、当時の強制動員の被害者たちが、いまだに謝罪と賠償、重大な人権侵害を訴えなければならない状況について、なぜ日本の加害企業は責任を取らないのですか」 20日、東京都千代田区にある日本製鉄の本社前で、日本の市民団体「強制動員問題解決と過去清算のための共同行動」の矢野秀喜事務局長は声を張り上げた。矢野事務局長は「日本政府は、日本の植民地時代(日帝強占期)に違法な侵略戦争を始め、総力戦のために朝鮮半島で強制動員の計画を立て、多くの人を戦場などに送り、過酷な労働を強要した」として、「この問題に対する謝罪と賠償責任は、日本政府だけでなく、三菱重工業や日本製鉄などの戦犯企業にもある」と述べた。さらに「存命中の被害者は今では数人しか残って
<韓国政府は1965年6月22日に調印された「韓日基本条約」について、「主権の相互尊重と互恵平等の原則に基づいた国交正常化を実現した」とし、「韓国と日本の間に結ばれたすべての条約の無効が確認され、韓日関係は新たに出発することになった」と説明している。しかし、その後も歴史問題は完全には解決されておらず、日本は「未来志向」を強調し、これ以上謝罪しない国への道を歩んでいる。両国の軋轢と雪解けは繰り返されており、在日コリアンを含む多くの人々の暮らしは荒波にさらされてきた。光復(日本による植民地支配からの開放)80年と韓日国交正常化60年を迎える今年、韓日関係を振り返り、残された課題を再照明してみる。> 「大阪生野区に今でも古い焼肉屋が多いのは理由があります」 5月16日に会った大阪出身のある在日コリアン2世が淡々と語り出した。当時、日本人は牛や豚の内臓を食べず、朝鮮人たちはこれを安価で仕入れて生計
クァク・ノピルの未来の窓 2つの経路による10億年の生成量を推定 石油とは違い、すべての大陸で抽出可能 世界のエネルギーシフトに重要な役割を期待 過去10億年に地球の地殻の深部で生成された天然水素は、現在の全世界の石油消費量基準で17万年分に相当するという研究結果が出された。カナダの地下水で地表に放出される天然水素の気泡=トロント大学提供//ハンギョレ新聞社 100%クリーンなエネルギー源として注目される水素は、酸素と結合して電気を生み出し、温室効果ガスではなく水を排出する。特に、化石燃料から抽出される合成水素とは違い、自然に埋蔵されている天然水素は、生産過程でも温室ガスを排出しない。そうした点から「ホワイト水素」、または、金のように土中から直接掘り出るという点で「ゴールド水素」とも呼ばれる。このため、気候危機に対応する「カーボンニュートラル」の目標達成に寄与できる潜在的なエネルギー源とし
テイラー・スウィフトは2023年に全世界を回る「エラス・ツアー」によって昨年だけで10億ドル(約1450億円)を超える収入を上げた/AP・聯合ニュース アイドルの「推し活」をしているとしばしば、その人に関連するものは何でもお金を払って買えるような気分になる。「コミュニケーション」もその一つだ。コミュニケーションは、一般的には取引の手段にはなっても対象になることはないが、アイドルの推し活の世界では可能だ。もはや「有料コミュニケーション」という言葉に違和感を感じなくなったほどだ。いまではあまりにも自然に使っているが、実は登場してから10年にもならないいわゆる「メッセージング・プラットフォーム」が、このような現象を煽っている。 「bubble」、「Phoning」、「fromm」など、プラットフォームの種類と数は多いが、中心的な機能は一つだ。まさに、アイドルと「コミュニケーション」を取るというも
NewJeans(NJZ)のキャラクターのウサギを活用して労働組合闘争を可視化したイラスト。各種のSNSで一種の「ミーム」のように使われた//ハンギョレ新聞社 K-POPアイドルの労働組合を結成することはできるだろうか。いや、質問を少し変えよう。アイドルの労働組合があるK-POPシーンは、一体どのような姿だろうか。これにはどうしても想像力が必要だ。私たちもいつの間にか慣れて当然だと考えていたK-POPのシステムに、「突拍子もない」質問を投げかけなければならないからだ。 たとえば、アイドルが最初に結ぶ専属契約の期間は、なぜあえて「7年」でなければならないのか(もちろんこれは、訴訟の結果として明確な期限が設定されたという点で、過去に比べると一歩前進したが、制度変更から時間がかなり経過している点を考慮しよう)。7年であればすべての芸能事務所がアイドルに投資した費用を回収できるのか。いや、そもそも
2016年3月24日、教皇フランシスコがローマの難民収容所を訪問し、難民の足を洗った後、頭を下げて口を合わせている=ロイター//ハンギョレ新聞社 ローマ教皇フランシスコが世を去った。彼はこんにちのカトリック教会において、最善の姿を実践した人物だった。ならば、キリストの代理人として彼が代弁したキリストとは、どのような姿だったのか。私は、彼が人生で体現したキリストは、私が「キリスト教無神論」という概念のなかで言うキリストと深く結びついていると考える。 私はキリストを、人間の間に真の愛が存在するたびにその場にいる媒介者だとみなす。「二人または三人が私の名によって集まるところには、私もその中にいるのである」(マタイ18:20)、 「愛さない者は神を知りません。神は愛だからです」(ヨハネの手紙一4:8)でみられるように、キリストは愛の主体でも客体でもなく、愛そのものだ。旧約聖書の戒めは「あなたの神を
チョ・ヒデ最高裁長官をはじめとする最高裁判事らが1日午後、ソウル瑞草区の最高裁大法廷で、共に民主党のイ・ジェミョン大統領候補の公職選挙法違反事件の上告審判決を準備している=写真共同取材団//ハンギョレ新聞社 韓国最高裁判所が最大野党「共に民主党」のイ・ジェミョン大統領候補の公職選挙法違反容疑事件を有罪の趣旨で破棄し、差し戻した。イ候補はソウル高等裁判所で再び裁判を受けることになる。大統領選挙を目前に控えた時点で、有力候補の被選挙権がかかった裁判が行われるという極度の混乱がもたらされた。民主的権力をつくりだす過程に司法府が無理に介入した結果だ。内乱事態に触発された国家的危機の中で、主権者が国家の未来を決定する選挙が、選出されていない権力である司法府に左右されることがあってはならない。 最高裁全員合議体(裁判長:チョ・ヒデ最高裁長官)は1日、イ候補のいわゆる「ゴルフ発言」と「国土交通部脅迫発言
済州4・3平和賞を受賞したスヴェトラーナ・アレクシエーヴィチさんが29日、済州市内のホテルで行われた4・3平和賞受賞者記者会見で語っている=ホ・ホジュン先任記者//ハンギョレ新聞社 「ヤシの木の葉は成長し続けます。(扇のような)古い葉の上に新しい葉が生えるのを見ました。それを見ながら、過去の葉は何なのだろうか、そして今日私たちが新たに得た葉は何なのだろうかと考えました」 ノーベル文学賞作家のスヴェトラーナ・アレクシエーヴィチさんは、4月28日に済州空港に降り立って最初に目にしたヤシの木を見て、このように考えたと語った。済州4・3平和賞授賞式に出席するために済州を訪れた同氏は、「幾重にも重なった葉は記憶であり、このような記憶は残念ながら苦しみによって伝えられている」、「私たちが過去を記憶すべきなのは、悪を目撃した時、一人で孤独に立ち向かうのではなく、市民の力で立ち向かうため」だと語った。 元
[ハンギョレ21] 4年待って働いた場所は「刑務所」と呼ばれた畜舎 韓国政府、暴行の通報も放置…死亡後に介入 5年間で死亡したネパール人労働者85人のうち過半数が自殺 ネパール現地メディア「カンティプル」が報じたトゥルシさんに関する記事。見出しは「EPS(雇用許可制労働者対象韓国語試験)で出国したネパールの労働者たち、韓国で拷問受ける」=カンティプルより//ハンギョレ新聞社 人付き合いが好きだった。機嫌がいいときはよく歌を歌った。韓国語試験の試験会場で友人を作るほど、外向的な性格だった。その友人たちと韓国の地をともに踏んだ。韓国で稼いだお金で家族の面倒をみて、事業も行う計画だった。雇用許可制の期間が終了してネパールに戻るのは2026年8月だった。しかし、28歳のネパール人青年のトゥルシ・プン・マガルさん(以下、トゥルシさん)は、その計画を実現できなかった。 2025年2月22日、全羅南道霊
11日、東京都千代田区の日本製鉄本社前で、日帝強占期の強制動員被害者の遺族、イ・チャンファンさん(右から4人目)が横断幕を広げている=ホン・ソクジェ特派員//ハンギョレ新聞社 「私はイ・チュンシクの息子、イ・チャンファンです。今この瞬間、とても苦しくて、情けない気持ちです」 今月11日、東京都千代田区の日本製鉄本社前で、日帝強占期の強制動員被害者の遺族、イ・チャンファンさんは、このように述べた。イさんは日本製鉄に対して「強制動員の被害者に対する最小限の反省と率直な謝罪の一言が、そんなにきつく、難しいのか」として、「今あなたたちがなすべきは真の謝罪と賠償だ。それを直ちに実践することを強く要求する」と声を強めた。 イさんの父親の故イ・チュンシクさんは、1924年に現在の光州市光山区(クァンジュシ・クァンサング)で生まれ、1943年1月に岩手県の日本製鉄釜石製鉄所に連れて行かれ、強制労働に苦しめ
3月2日、日本の右翼団体のメンバーが日本の石川県にある在日本大韓民国民団(民団)地域本部の建物に向かって車で突進する事件と関連し、現地の警察が事件を捜査している=読者提供//ハンギョレ新聞社 日本の右翼団体が尹奉吉(ユン・ボンギル)義士の殉国地である石川県金沢市で進められてきた追悼施設を問題視し、大規模な嫌韓デモを拡大している。日本の右翼はこの問題を口実に、東京新宿のコリアンタウンにも車を動員して騒ぎ立てるなど、これらに対する懸念が高まっている。 金沢市の韓国人団体の関係者は先月31日、ハンギョレに「前日、全国から右翼団体の車80台余りが金沢都心に集結し、街頭集会を行ったことで、市内一帯が混乱に陥った」とし、「全国の右翼が総集結したとみられる中、(在日コリアンなどが)彼らを監視し、プラカードを持って反対デモを行った」と伝えた。当時の映像によると、極右団体は大型スピーカーをつけた街宣車で「尹
2025年2月28日、米国のドナルド・トランプ大統領がホワイトハウスで開かれた記者懇談会中にウクライナのウォロディミル・ゼレンスキー大統領を非難している/AP・聯合ニュース 1カ月前、ドナルド・トランプはガザ地区を豪華なリゾート地として再開発するという自身の構想を表現したかのような、人工知能(AI)が生成した動画をシェアした。廃墟を裸足で歩くパレスチナの子どもたちの前に、海岸沿いに立ち並ぶ高層ビルが見え、「『トランプ・ガザ』が明るく光る。輝く未来、新しい人生」という歌詞の音楽が軽快に流れる。イーロン・マスクが空中にお金をばら撒き、トランプはリゾートのプールでイスラエルのベンヤミン・ネタニヤフ首相とカクテルを楽しむ。 動画の意図は何であれ、トランプはこれを公開することによって、パレスチナ人が被る苦痛を娯楽に転落させ、彼らの尊厳を深刻に傷つける。これは低劣な冗談にとどまらない、政治宣伝の手法の
中国の人工知能(AI)企業の「ディープシーク」(DeepSeek)が、米国のオープンAIやグーグルのような競合企業に比べ圧倒的に安い開発費用で、AIモデル「R1」を公開した。米国は、旧ソ連が米国に先立ち世界で初めて人工衛星「スプートニク」の発射に成功したときのような衝撃を受けた。 ディープシークはAIモデルとコードを無料で公開している。一方、トランプは2期目の任期初日に、バイデン政権の「安全かつ信頼できるAIの開発と使用に関する行政命令」の取り消しを命令した。これは、新技術の封建領主たちが、公共の統制を受けることなく、強大な力を振り回せるようにする試みだ。 ディープシークは、天安門事件や台湾に関する敏感な内容をリアルタイムで検閲するという批判を受けている。では、いわゆる自由な社会に生きるわれわれは、中国に比べてどれほど自由なのかについても、質問を投げかけてみよう。もちろん、直接的に禁止され
昨年9月、埼玉県の蕨駅そばで、一部の日本人極右人種差別主義者たちが、同地域に居住する在日クルド人たちを標的としたヘイトデモをおこなっている=安田浩一さん提供//ハンギョレ新聞社 「彼らに写真を撮られる時、まるで銃を向けられているように恐怖を感じます」 今月4日、日本の首都圏に位置する埼玉県の蕨のあるレストランでハンギョレの取材に応じたクルド人の市民はこう語った。会話中も周囲を見回して警戒が緩められない様子から、彼が感じている恐怖が伝わってきた。蕨は東京の中心部から直線距離で20キロほどの地域だ。この地では最近、ごく少数の日本人差別主義者がクルド人を集中的に狙って、深刻な「ヘイト行為」をおこなっている。 この地域で働いたり暮らしたりしているクルド人の様子を無断で動画や写真に撮り、「不法滞在者」、「犯罪者」というレッテルを貼ってインターネットにあげるのだ。「犯罪組織とかかわっている」とか「この
フォンニィ村虐殺の生存者グエン・ティ・タンさんが先月17日、控訴審の勝訴判決のニュースを韓国からのビデオ通話で聞き、喜んでいる=韓ベ平和財団提供//ハンギョレ新聞社 「この事件の攻撃が『大韓民国軍を装ってフォンニィ村に密かに侵入した北朝鮮軍やベトコンまたは北ベトナム軍による攻撃』である可能性は十分に弾劾されたと判断される」 ベトナム戦争の民間人虐殺の生存者グエン・ティ・タンさん(65)が大韓民国政府を相手取って起こした国家賠償控訴審の判決で、裁判部は「弾劾」という言葉を使い、このように述べた。これまで大韓民国政府は、計32万人の韓国軍が参戦したベトナム戦争の時期(1964~1972年)の民間人虐殺事件に対して「全く存在しなかった」とか、「韓国軍を装ったベトコンなどの仕業」などと、責任を転嫁してきた。先月17日に開かれた控訴審で、ソウル中央地裁民事控訴3-1部(イ・ジュンミン裁判長)は、政府
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